アマゾンなぜ半導体を製造
2019年12月6日(金)Newsモーニングサテライト
岡三証券NY 近下篤子さん
アマゾンのクラウド事業、AWSが2日から開始した最新のサービスを紹介するイベントで、アマゾンが独自に開発したサーバー向け半導体、Graviton2を発表しました。アマゾンは2015年にイスラエルの半導体企業を買収していて、半導体製造への進出に動いています。
大量の高速データ通信やコスト削減お需要に対応するため、アマゾンはAWS向けにカスタマイズされたCPUの開発を進めています。サーバー向けCPUではインテルは圧倒的な市場シェアを誇っていますが、今回発表されアマゾン製のCPUはインテル製よりコストパフォーマンスが高い最大で40%優れているとアマゾンは主張しています。また、半導体のファイルを設計しているのはソフトバンクが買収したイギリスのアームホールディングスで、これまでサーバー向け半導体の分野ではインテルの後塵を拝してきました。今回、アマゾン製の半導体にアームの設計が採用されたことで、業界地図が変わる可能性があるかもしれません。
半導体企業の大手顧客であったアマゾンなどのハイテク企業が自ら最先端の半導体を開発するトレンドが広がっています。グーグルが人工知能の分野でEdge TPUと呼ばれる半導体を販売し、マイクロソフトも用途に応じて、プログラムを書き換えられる集積回路の開発を進めています。今後はハイテク大手が半導体市場の新たな可能性を切り開く流れとなりそうです。
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