外貨建ての輸出入はここ数年、輸入のほうが輸出を上回るようになってきている
2008年3月19日放送
テレビ東京 ワールドビジネスサテライト
今日の日経平均株価は上昇しました。しかし、株価や為替の動きは依然不安定です。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング 五十嵐敬喜さん
日本は貿易黒字国だから輸出のほうが輸入より大きいわけですよね。輸出にとっては円高困ることですから、困ることの金額のほうがむしろメリット受ける金額よりも大きいということですよね。輸出と輸入比べたら、日本は常に輸出のほうが輸入を上回っているから、このグラフを見れば円高は困る、円安のほうがいいに決まっている。しかし、よく考えてみると、為替が輸入金額とか輸出金額に影響を及ぼすのは外貨建ての部分だけですよね。円建てで輸入したり輸出したりした場合には、為替は関係ないと。じゃあ、為替の影響を受ける外貨建ての輸出入はどうかというのをもう一つのグラフで見るとですね、ここ数年、輸入のほうが輸出を上回るようになってきているわけですよね。2005年あたりから2,3年こうゆう状態が続いてきて、しかもこの差だんだん拡大してきていますよね。ということは、円高になった時にメリット受けるのが輸入、デメリットを受けるのが輸出ですから、こうしてみるとメリットのほうが大きいということなんですね。我々からするとドルベースで原油価格が上がっても、国内に入ってくる円ベースの原油価格は円高のおかげで低く抑えられるとか、そうゆうメリットがありますよね。もちろん輸出産業にとっては減益要因ですけども、むしろ輸入についてはメリットがあるということもあるし、もう一つ付け加えますと、外国人が失望していることが彼らの売りを誘っていることもあるんですけど、よくよく聞いてみると、どうも日本の企業が外資お断り、ものいう株主は来てほしくないというスタンスを株主総会なんかでも見せて、買収防衛策どんどん通していくなんてことがあってね。そうすると結果的に日本の企業のガバナンスが低いんだねという印象を海外の投資家がもってしまうので、その分日本株も売られやすいという、こんな面も無視できないと思いますね。
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遂に39%まで下がった食料自給率を何とか上げないという縛りをあんまり意識しないほうがいいんじゃないかということです。むしろ、カロリーベースで下がってきたのは、食生活が変わってきたということで、おそらくこれを止めることは非常に難しいと思うんですね。それよりも、今日本がやるべきことというのは、農業の生産性の向上ですよね。そのためには兼業農家中心、どんどん高齢化が進んでいる、これを何とか食い止めるためにも、もっと大規模化とかね、生産性の向上を進める、これを目指すべきということですね。
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