ここしばらく依然としてクレディ・スイスの手口からは目が離せないということかもしれません
2008年3月4日放送
日経CNBC マーケットラップ
報道解説部 中嶋健吉さん
先物主導となりますとどうしてもこうゆう展開になるんでしょうか、売買高代金昨日より下回ってきているんですよね、ただ先物の売買枚数は昨日を6,000枚以上上回っているということで、今日も残念ながら先物で振らされたという感じかもしれません。
冒頭申しましたように先物主導の展開が続いているということです。実態を表すということで先物のチャートを使わしていただいておりますが、先週金曜日、そして昨日とご案内のように窓があいているということで二空形成ということになるわけです。今日も窓を開けて下落で始まるということになりますと三空ということになりますが、さすがにそれは売られ過ぎということで今日はそうはならなかったということかと思います。ただこの三空形成といいますのは、申し上げましたように売られ過ぎということですが、今日は特に2月12日の安値、その代りと言ってはなんですが、2月12日の12930円、これを意識した展開になったのかなという感じがします。2月12日の安値、これは2月27日に14130円を付けたということ、2月4日の高値、13910を上回ったということで結果的に2月の12日、これが俗にいう二番底だったなあということでマーケット関係者大変意識しているわけです。そのためこの水準を下回ってきますと、俗に言いますストップロスの売りが出やすいということがいわれていました。さらに13000円という節目ですね、ここでのオプションでいきますと、プットですね、これが大きく積み上がっているということです。27661枚、コールが非常に少ないということですので、となりますと13000円を下回るという動きが見え始めますというと、13000円台のプットを売っている投資家ですね、当然損失を限定化するために、ヘッジのために先物を売るという行為になるわけです。となりますんで、ある意味では思惑的に13000円割れ、12930円を意識させるという、そうした動きが出てきてもおかしくはないのかなと。そしてその背景にありますのは、このコーナーでもしばしば紹介していますクレディ・スイスの手口ではないのかなという気がします。クレディ・スイス、実は先週の木曜日から売り越しに転じてきているわけです。今画面に出てきています。売り越しに転じた日経平均、それでもまだ9100枚以上のロングになっていますが、TOPIX型は何と30000枚のショートとなっているわけです。これ以外にオプションに絡むポジションもあるということで、市場関係者の推測では約13500円以上なら大きく利益の出るオプションのポジションを組んでいると言われています。となりますと、今の水準13000円ですと利益がでないということになるわけですが、それはよくできたもので、ここにきてクレディ・スイス、ポジション的には利益を維持しているということですので、かなりマーケットをあおりに来ているというふうに言われています。言い換えれば、ある程度のポジションをもっている人が売りたくても売れない、買いたくても買えないような形で追い込んでいって、最終的にはマーケットの中で踏ましていくという、オプションの取引でよく見られるわけですが、どうもそうしたパターンを意図した動きを示しているんではないかということで、ここしばらく依然としてクレディ・スイスの手口からは目が離せないということかもしれません。
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2008年3月3日放送
ワールドビジネスサテライト
アメリカ経済の減速懸念から円高株安が進み日本経済の先行きも一層不透明感を増しています。ここに永田町の混乱がさらに影響を与えるかもしれません。
東京大学大学院教授 伊藤元重さん
確かに円高が進んだように見えるんですけど、過去10年の物価の動きとか、欧州の通貨の動きをみるとまだ相当な円安なんですよ。これくらいの為替で日本が大騒ぎするというよりはむしろ90円台とか、場合によっては80円台にある時期をかけていった時にどうやって繁栄を作るかというのが、そのくらいのことを考えておかないと、なかなかやっぱり日本は調整を吸収できないんじゃないかと思いますね。
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実はいろんなことが言われているんですけど、プーチンさんの時にロシア経済良くなったと言われているんですけど、データ見るとプーチンさんになる直前によくなっているんですよ。エリツインさんの全般にはあまりよくないんですけど、結局最後にすごく良くなってきていて、プーチンさんはその遺産を受け継いできていた部分があって、そうゆう意味では、プーチンさんの船出は経済という面では非常によかったんですよ。逆にプーチンさんの間に何が起こったかというと、石油価格が高騰しているものですから、確かに豊かさみたいなものが見えてきているんですけども、逆にそれ以外の経済を圧迫してしまっているんですよね。いわゆる資源とかエネルギーが強くなると、工業とか一般の産業が圧迫されるのは、一般的にオランダ病とか、ダッチディディースというんですけど、ロシアの場合も依存度が高くて、むしろ新しい方になってから本当に経済を維持できるかどうかという課題があるわけで、そうゆう意味では次の政権のかじ取り、経済だけ見ても難しい面いっぱいあると思いますね。
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