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2008年4月

ちょっと今年は日本を褒めることから始めてみたいかな

批判ばかりで、本質をとらえない報道。

それに迎合する世論。

これから借金を返さなければいけない自分たちの首を絞めてどうするの。

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2008年4月28日放送

テレビ東京 ワールドビジネスサテライト

ボストンコンサルティングS 日本代表 御立尚資さん

私は日本を褒めようと言っているんですね。我々報道側もみんなそうですけども、例えばテストで80点取った時に、失敗した20点のことばかりどうしても話しちゃうんですけども、本来は日本って悪くないところすごくあるんですね。やっぱり、医療制度、崩壊していると言われますけれども、このコストでこれだけの長寿国家を作った。教育もこれだけ識字率が高い。いいところいっぱいあるんで、それを本当は再確認したうえで、何を変えなきゃいけないか、という議論をしなくちゃいけない。それからあんまり悪いところばかり議論していると、どうしてもみんな少子高齢化の不安で、お金を使わなくなっちゃう、景気もいつまでもたってもよくならない。ちょっと今年は日本を褒めることから始めてみたいかな。

国主導でやっていただく

何もかも国主導でお願いする。

こうゆう発言をする方だから教育長になったんでしょうね。

地域の衰退の原因がよくわかった好番組でした。

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2008年4月25日放送

NHK総合 地域発!どうする日本

今、外国人力が地方に新たな活気を生み出しています。長崎の対馬には島の人口を大きく上回る韓国人がやってきます。富山では巨額なロシアマネーが地域を席巻しています。地方の企業を変えた外国人。大分の中小企業ではオーストラリア、台湾、そしてリトアニアの若者が海外との取引を任されています。斬新な発想で売り上げを10倍にしました。一方で、外国人の増加は地域と軋轢も生んできました。愛知県の団地では互いに意見をぶつけ合うことで理解を深めようとしています。各地で存在感を増す外国人の力。地域の再生にどうすればつなげていけるのか探ります。

浜松市教育長 高木伸三さん

国が外国人の労働力を受け入れて、日本の国の経済発展とか、いろいろな分野で彼らの力を頼りにしていくという、そうゆう考えをもつのであれば、その人たちに帯同してくる子供たちの教育を高めていくシステムを国主導でやっていただくということが、私は大事なことではないかなというふうに思っています。

このお金は非常に移ろいやすい

2008年4月25日放送

日経CNBC ウィークリーラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

何よりも今日は債券ですよね。これを外すというわけにはいけませんね。何と債券先物1日で3円近い乱高下ということなんですよね。場中ではサーキットブレーカーがかかちゃたということで、記憶で行きますと、これは2002年の9月以来だというふうに聞いています。その時何が起こったかといいますと、日銀が銀行の保有株買い取りますよと、一気に株買い債券売りが出たというふうに聞いているんですが、今日はそういった材料何も出ていませんよね。それでこうゆうふうになってきたということです。基本的には質への逃避、これにある程度めどがついたというか、だいたいいいところに来たんではないかなという気がしますね。今日はこういった形で債券が暴落ですよね。じゃあ、そのお金どこに持っていっているんだということになると、当然株に来ているんだろうなということで、次の指数をちょっと見ておきたいんですがね。今日、上昇率から見ておくと、こうゆう上げになっているんですよ。TOPIXコアがトップ。大型がその次。という形でだあーと言っていますよね。小型株が一番少ないんですよね。これ何を意味するかというと、債券からのお金が逃避しているわけですから、換金性が一番高いものからまず行くわけですよ。当然コア30。そして大型株。新日鉄などはあれだけ悪い数字を出しても今日買われてしまったというのは、多分こうゆうところにポイントがあるのかなということですんで、このお金は非常に移ろいやすいんで、これが一つの方向性を決めたと断定するにはまだ早いかもしれません。

短期終了というのが意外に近いのかな

2008年4月24日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

言い換えれば度肝を抜かれたという感じなんですよね。ネット買い株数で2770万株の買い越し超とういうことなんですよね。実は買い越し株数では昨年9月27日、3190万、多分これ過去最高だと思うんですが、それに次ぐ水準であったということなんですよね。ただ、今回よくよく見ますと、ニューヨーク市場の引け後に発表になりましたアップルだとか、アマゾン、決算見通しがかなり慎重なものが出たということで、実はこの両銘柄急落しているんですよね。取引が終わった時間外で。そして、その結果、ナスダックの100先物指数、これも約10ポイント以上の下落になっていたということを考えると、この買い越し幅、やや違和感があったなという感じがしますよね。今回の場合は、特定の銘柄に買い戻しが集中しているとも言われています。そうしますと、それを除きますと、金額ベースでは100億行くか行かないかの買い越し幅だということで、まあ、あまり大したこともなかったなという感じもします。ちなみに見ておきますと、昨年9月の27日の買い越し幅の時ですね。このときは出遅れと言われてました銘柄が徹底的に買われたケースでしたね。特に銀行、証券、その他金融、さらに新興市場銘柄、これまでも軒並みその日買い注文が入ってきたということで、今回との違いは大変大きかったなという感じがします。その結果、安く始まったものの、ただただこの買い株数の大きさがありましたものですから、短期筋のお金を集めたんでしょう。一気に13680円まで買い上げられました。これは実はシカゴの清算値でもあったわけですね。ただそのあとは追随がないということで、今度は一転ロングの投げ売りが始まり、最終的には13500円までの下落ということになります。実はこの13500円ですね。3月17日、今回の起点となります安値ですね。ここからの最初の戻り高値、これがちょうど13500円、日経平均先物で見ていますが、なるわけですね。今回はそこを上回ったあとの最初の微調整ということですんで、逆のこの13500円が下値支持になっているというのが見て取れようかと思います。そのあとは結局13550円前後、これを挟んでのもみ合いに終始するわけですが、13550円、改めて見ておきましょう。まず、13560円といいますのは、CMEの安値でありました。そして13550円前後といいますのは、4月22日以降、一貫してもみ合いゾーンにあった水準であると見て取れます。21日の月曜日、ちょっと振り返っておきましょう。その時に25日移動平均とのかい離が6.13%まで拡大したということで、非常に慎重論が出始めたわけですね。そして今日は実は25日線とのかい離は3.43%まで縮小してきています。先ほどのチャートで見ましたように、22日以降は13550円を挟んでのもみ合いを続けているわけですので、日経平均が下落したというよりは、むしろ25日線の上昇を待ってかい離が縮小したと、こうゆうふうに見るべきでしょう。一般的に5%以上かい離が拡大した後、短期調整ですけども、2、3%まで縮小しますと短期的な調整は終了というふうに言われています。日経平均がこのまま横ばっても25日線が上昇を続けますので、短期終了というのが意外に近いのかなという感じがします。

CMEが若干違和感のあるような値段で返ってきたときというのは

2008年4月23日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

朝の段階ではニューヨークが3ケタの下落で返ってきましたんでんね、さあ、どうなるのかなと思いましたけれども、どうでしょう、前場の10時半ごろからでしょうか、先物主導で一気に切り上げてきたということですね。プラスに転じたと。後場引けにかけてちょっと売られましたが、それでもプラス圏で終わったということでしょうか。より具体的に見ておきますと、ニューヨークが一時は160ドル安以上という下落になったわけです。ただ、引け値でも104ドル安ということで、弱い動きだったということです。ただ、一方、CMEの日経平均の先物、これが安値では13450円、そして清算値が大証比たったの5円安にすぎない13555円で返ってきているということです。そして、本日の日経平均先物の始まり、これがCMEの値段を10円上回る13460円であったということ。結局これが今日の安値になっているわけです。さらに10時半からの上昇、これに関しましては市場ではいろいろな憶測が出ています。一番言われてますのは公的年金、もしくは郵貯の買いではないのか、こうゆう噂があるわけですね。ただ、前場が終わった段階で立会外で何と390銘柄に約1241億円の引け値、前引けの値段保証ですね、前引けの値段保証のバスケット買いが入ったと。これは外資系証券がやったというふうに言われています。国内投資家の買いを外資系証券が執行したんではないかということで、市場の見方一致しているということになります。さらに、債券の動きを見ておきたいんですが、実は今日も昨日に続いて乱高下の動きになっています。債権は昨日までは6日続落ということでした。水準から言いましてもそろそろ押し目買いが入ってもおかしくないというマーケット関係者の見方があったわけです。となりますと、通常ですと、債券先物買い、株式先物売りになってもおかしくないわけですが、今日は、今チャートが出ていますね。債券先物、株式先物、ほとんどパラレルな動きになって、逆相関の動きはほとんど見られませんでした。ということからも、株式先物にはそれなりの買い物が継続して入っていたんだなあと、こうゆう見方につながったようです。さて、こうした動きなんですが、実は3月の28日、そして4月の1日ですね。ニューヨークダウが本当にさえない動きだったにもかかわらず、CMEの日経平均の先物きわめてしっかりした動きで返ってきました。そしてその日、公的資金の買い観測が言われて、日経平均が大きく上昇したということになるわけです。そうしますと、今日のように20080423 日経CNBC マーケットラップ 朝の段階ではニューヨークが3ケタの下落で返ってきましたんでんね、さあ、どうなるのかなと思いましたけれども、どうでしょう、前場の10時半ごろからでしょうか、先物主導で一気に切り上げてきたということですね。プラスに転じたと。後場引けにかけてちょっと売られましたが、それでもプラス圏で終わったということでしょうか。より具体的に見ておきますと、ニューヨークが一時は160ドル安以上という下落になったわけです。ただ、引け値でも104ドル安ということで、弱い動きだったということです。ただ、一方、CMEの日経平均の先物、これが安値では13450円、そして清算値が大証比たったの5円安にすぎない13555円で返ってきているということです。そして、本日の日経平均先物の始まり、これがCMEの値段を10円上回る13460円であったということ。結局これが今日の安値になっているわけです。さらに10時半からの上昇、これに関しましては市場ではいろいろな憶測が出ています。一番言われてますのは公的年金、もしくは郵貯の買いではないのか、こうゆう噂があるわけですね。ただ、前場が終わった段階で立会外で何と390銘柄に約1241億円の引け値、前引けの値段保証ですね、前引けの値段保証のバスケット買いが入ったと。これは外資系証券がやったというふうに言われています。国内投資家の買いを外資系証券が執行したんではないかということで、市場の見方一致しているということになります。さらに、債券の動きを見ておきたいんですが、実は今日も昨日に続いて乱高下の動きになっています。債権は昨日までは6日続落ということでした。水準から言いましてもそろそろ押し目買いが入ってもおかしくないというマーケット関係者の見方があったわけです。となりますと、通常ですと、債券先物買い、株式先物売りになってもおかしくないわけですが、今日は、今チャートが出ていますね。債券先物、株式先物、ほとんどパラレルな動きになって、逆相関の動きはほとんど見られませんでした。ということからも、株式先物にはそれなりの買い物が継続して入っていたんだなあと、こうゆう見方につながったようです。さて、こうした動きなんですが、実は3月の28日、そして4月の1日ですね。ニューヨークダウが本当にさえない動きだったにもかかわらず、CMEの日経平均の先物きわめてしっかりした動きで返ってきました。そしてその日、公的資金の買い観測が言われて、日経平均が大きく上昇したということになるわけです。そうしますと、今日のようにCMEが若干違和感のあるような値段で返ってきたときというのは、その背景に何か思惑的な動きがあったんだろうなと、こうゆうふうに見る必要があるのかもしれません。、その背景に何か思惑的な動きがあったんだろうなと、こうゆうふうに見る必要があるのかもしれません。

あくまでも行きすぎの訂正を表す一つのシグナル

2008年4月22日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

いずれにしましても5連騰、これ意味合いは非常に大きいですよね。その結果、種種のテクニカル指標ですよね。一番よく言われますのが騰落レシオでしょうか。警戒ゾーンと言われます125%を昨日達成してしまった。今日はさらに上昇、130ということですよね。さらに25日移動平均とのかい離、今日は4.41まで縮小なんですよね。ただ、昨日は6.41ということですから、これは危険ゾーンと言われる、もしくは警戒ゾーンと言われる5%を上回ってしまっていたと。これを受けて今日のニューヨークマーケット小反落で返ってきたということですから、当然今日は押し目が入るだろうと見られていましたね。待望久しい押し目らしい押し目が入ったということでしょうか。先物で見ておきますと、寄り付き段階で早々と3ケタの下落で始まっております。ただ、そのあとは値幅たった60円で午後の2時まで推移と。あと若干下回りましたが、それでも一日の値幅80円ということで、一日の取引を終わっているということですよね。そして、むしろもっとも乱高下したのは株式市場とは逆に5日続落していました債券なんですよね。この債券を少し見ておきますと、今日の日中足の状況はこうゆう状況です。非常に乱高下、そして最終的には安値圏で終わってしまっているということです。今日は20年債の入札がありました。その結果は12時50分ごろにマーケットに伝わったわけです。順調であったということでした。実はこれがいい材料出尽くしということになったんでしょう。この後から一気に急落しているということ。これは大変要注意として見ておく必要があろうかと思います。そしてもう一つ日足を見ておきたいんです。債券先物の日足はこのようなチャートになっています。合わせて一目均衡表ですよね。ちょうど3月の18日、142円の高値を付けていますね。日経平均は3月の17日に安値を付けているということですから、全く逆の動きになっています。そのあとは一貫して右肩下がり。そして一目均衡業の雲の下限をとうとう下回ってしまいました。かつ、138という節目を下回り、今日は137円85銭まで下落ということになっています。このチャートの形状からいきますと、2段下げの最終局面かなあと、このようにも見えます。債券関係者からは下げ過ぎの水準訂正もほぼ終了との見方も一部出ているわけです。ただ、よくよく見ていただきますと、雲を下回ってしまいました。そのあとは雲の上限が139円44銭のところにピタッと横ばっていますよね。これが将来的には上値を抑えるだろうと見られていますので、仮に戻ったとしても限定的という、こうゆう見方が一般的になってきましたね。それが相対的に堅調な日経平均の株価に反映されているということかもしれません。そして、もう一つの懸念材料と言われました三空ですよね。これが形成されたと言われています。画面では、三空の窓の下限を見ています。一般的には三空には売り向かえとの格言があるわけです。言い換えれば、三空は行きすぎを表しているというわけです。ただ、通常は二つ目、真ん中ですね、行きすぎの訂正ですから、二つめの窓埋めまでやればちょうどいいんではないかと言われていますので、13250円、これが一つの目途と言われています。ただあくまでもスピード調整の目途と言っているわけですので、これで全体的なトレンドのラインが変わることはないということ。これはよくよく頭の隅に置きたいものですね。三空はイコール天井ということを表すのではなくて、あくまでも行きすぎの訂正を表す一つのシグナルであるということになります。さらに4月7日に13500円という戻り高値があるので、どうでしょうか、一つ目の窓を埋めただけで終わってしまう可能性もあるんではないかという強気の見方を取る関係者もいるということですよね。そして、もう一つのシグナルである騰落レシオ。これは後ほどご説明したいと思います。

具体的には年初来高値銘柄数がどんどん増えていくということ

2008年4月21日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

何といってもニューヨークマーケットが因縁のトレンドですよね。特に12700ドル台で頭を押さえていたこの水準をきわめて明確に上抜いたということ。これで結局東京マーケットも5日続伸ということになるわけですね。その結果、昨年10月から常に一目均衡表の雲の下限で跳ね返されていました日経平均株価ですが、今日は明確に雲の中に突入してきたということになります。本当に何度も何度も跳ね返されたわけですが、今日は明確に突入したということ。もう少しこれを大きく見ておきますと、雲の上限が急速に下落してきていますので、雲を上抜くのも時間の問題と強気な見方も出てきています。ただ、チャート見ていただくとわかりますように、5連等の中で3日間三空を形成しているですね。前日の終値を大きく上回っての上昇という三空が形成されているということですんで、ちょっとしたスピード調整でしょうか。それがあってもおかしくない、とこうゆう見方も非常に根強くあるのは事実です。さて日経平均の動きを見ておきますと、昨年10月の高値ですね。これがちょうど17488円。直近安値が3月17日。11691円です。約5797円下がったわけですが、黄金分割比の38.2%戻り、これがちょうど13905円という水準です。となりますと、今日の高値が13739円ですんで、もう少し上値があってもいいのかなという気がするわけですが、ただこれは最終的には2月27日の戻りの高値、14105円。これを上回ることが喫緊の課題になってくるんではないのかなという気がします。実はこの水準を超えることによって、初めて3月17日、これの安値11691円ですね。これがとりあえずの底、大底という認識が広まってくるであろうということになります。さらに個別銘柄の動きでは非常に強いものが目につきました。今日は約66銘柄が年初来高値更新していますが、具体的には2銘柄見ておきましょう。キヤノンとアドバンテストなんですが、まずキヤノンですね。直近高値、今日は明確に上回ってきています。言い換えれば、年初来高値を越えてきたということですよね。さらにアドバンテスト。これも全く同じパターンですよね。直近高値を上回ってきたということになります。日経平均株価が2月のあとの高値を上回ってない中で、こうした先行した形で、銘柄が上回ってきたということですね。その結果、今日は66銘柄が年初来高値を更新しています。片や12銘柄が年初来安値更新ということで、圧倒的に高値更新銘柄が多いと。このように高値更新銘柄増えてくるということになりますと、投資家にとって験のいい銘柄、相性のいい銘柄がその中に散見される、いや増えてくるということになりますので、改めて投資家の市場への再参入、これを促すという結果になりますので、20080421 日経CNBC マーケットラップ 何といってもニューヨークマーケットが因縁のトレンドですよね。特に12700ドル台で頭を押さえていたこの水準をきわめて明確に上抜いたということ。これで結局東京マーケットも5日続伸ということになるわけですね。その結果、昨年10月から常に一目均衡表の雲の下限で跳ね返されていました日経平均株価ですが、今日は明確に雲の中に突入してきたということになります。本当に何度も何度も跳ね返されたわけですが、今日は明確に突入したということ。もう少しこれを大きく見ておきますと、雲の上限が急速に下落してきていますので、雲を上抜くのも時間の問題と強気な見方も出てきています。ただ、チャート見ていただくとわかりますように、5連等の中で3日間三空を形成しているですね。前日の終値を大きく上回っての上昇という三空が形成されているということですんで、ちょっとしたスピード調整でしょうか。それがあってもおかしくない、とこうゆう見方も非常に根強くあるのは事実です。さて日経平均の動きを見ておきますと、昨年10月の高値ですね。これがちょうど17488円。直近安値が3月17日。11691円です。約5797円下がったわけですが、黄金分割比の38.2%戻り、これがちょうど13905円という水準です。となりますと、今日の高値が13739円ですんで、もう少し上値があってもいいのかなという気がするわけですが、ただこれは最終的には2月27日の戻りの高値、14105円。これを上回ることが喫緊の課題になってくるんではないのかなという気がします。実はこの水準を超えることによって、初めて3月17日、これの安値11691円ですね。これがとりあえずの底、大底という認識が広まってくるであろうということになります。さらに個別銘柄の動きでは非常に強いものが目につきました。今日は約66銘柄が年初来高値更新していますが、具体的には2銘柄見ておきましょう。キヤノンとアドバンテストなんですが、まずキヤノンですね。直近高値、今日は明確に上回ってきています。言い換えれば、年初来高値を越えてきたということですよね。さらにアドバンテスト。これも全く同じパターンですよね。直近高値を上回ってきたということになります。日経平均株価が2月のあとの高値を上回ってない中で、こうした先行した形で、銘柄が上回ってきたということですね。その結果、今日は66銘柄が年初来高値を更新しています。片や12銘柄が年初来安値更新ということで、圧倒的に高値更新銘柄が多いと。このように高値更新銘柄増えてくるということになりますと、投資家にとって験のいい銘柄、相性のいい銘柄がその中に散見される、いや増えてくるということになりますので、改めて投資家の市場への再参入、これを促すという結果になりますので、具体的には年初来高値銘柄数がどんどん増えていくということ。これが基本的には大変重要なポイントになってくるんではないかなという気がしています。

すべて今日のシティの決算がどうなるかによって答えが出てくるんじゃないでしょうかね

2008年4月18日放送

日経CNBC ウィークリーラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

かなり理想的な動きにはなっているんですよね。チャート的な動きでいきますと、75日移動平均、これを上回ったということはこのコーナーで申し上げているんですが、実は今日は13323円まで下がっているんです。実はこれ75日線の水準ぴったり一致してるんですね。言い換えれば、75日線、そこで下落を止めたという形ですよね。これで4日連続高。先物でいきますとだいたい620円ぐらい上がっているんでしょうかね。今夕のシティの決算を待って、さあ、どう動くんだということですが、このコーナーでまま申し上げていることなんですが、アメリカの例の恐怖指数、VIX指数ですね、これが実は20.3まで下がってきていまして、もう20割れというのは目の前に見えているんですよね。20割れとなりますと、本当に楽観論というのか、まあ恐怖心が100%なくなったに近い水準になりますんで、アメリカサイドは意外としっかりと展開になるという可能性もあるということで、すべて今日のシティの決算がどうなるかによって答えが出てくるんじゃないでしょうかね。

債券先物の崩れが日経平均の先物にいい影響を与える可能性

2008年4月17日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

依然としまして続伸するニューヨークですよね。これが大変いい影響与えているのかなと。日本の背中を押していると言っていいのかもしれませんね。日経平均の先物でみておきたいんですが、4月7日の戻り高値。これが13500円でしたか。今日はこれを上回った520円まで上昇しましたね。ということで3月17日に付けました11610円、これが当面の底かなという、こうゆう認識がだいぶ強くなってきました。今日は、寄り付きから窓を開けての上昇ということになっています。そして昨年10月から上値を抑えていましたトレンドライン、どうやらこれを上回ってきたのかなという、こうゆうシグナルが出始めましたね。そして同じく一目均衡表、これも見ておきましょう。昨日も見ましたけれども、結局一貫して雲の下限で押し返されてきました、そして今日はいよいよ雲の中に突入ということになってきましたね。そして、遅行線、これは26日前の数字に遅行しているわけですが、その当時の日々線に対してどうゆうスタンスになっているかといいますと、その当時の日々線を下から上抜いてきたということで、ある意味ではこれは強気シグナルだというふうに言われていますので、流れとしては、若干強気シグナルがぽつぽつと出始めたということでしょうか。さらに見ておきましょう。先週8日から明確に上昇に転じてきました25日移動平均ですよね。これを見ておきますと、そしてあとは75日移動平均、この二つの動きを見ているわけですけども、特に日々線が13000円の前半、13500円まででもいいんですけど、この動きをこれからずっと続けていってくれれば、25日線はいよいよ上昇トレンド強めてくるということ。そうなりますと強い下値支持として一貫して意識されてくるだろうなという気がしますね。そして、下落を続ける75日線ですね。これも日経平均が13000円の前半でずっと推移していくということを考えますと、5月に入ってから下げ止まりから横ばいと、これが予見されています。となりますと、25日線が75日線を上抜く、いわゆるゴールデンクロスですね。これが5月の初旬から中旬あたりに出る可能性もあるということで、あたふたとこうした強気シグナルが出始めてきたということ、最後のとどめてしまして、債券の先物ですね。これも見ておきたいんです。昨日もマーケットとしては崩れてきましたよと申し上げていたんですが、実は今日は138円72銭まででしょうか。ここまで今日は下げたということで、直近の13銭を下回ってきたと。いよいよ一目均衡表の雲ですね。この上限が138円54銭、このあたりに控えているわけですんで、ここで止まるのか、それともこの雲を下抜けてしまうのか、まさに正念場に来ているという感じがします。特にEUだとか、中国、アメリカなど3月のCPIですね。これがどうやらインフレを意識させるような上昇になってきているということもありますので、投機的に使われてきた債券の先物、これには間断とした売り圧力がかかる可能性があるので、どうも債券先物の崩れが日経平均の先物にいい影響を与える可能性もあるということで注意して見ておきたいところであります。

新たなポジションが、今の段階ではほぼ生き返ってきた

2008年4月16日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

日米共いよいよ決算本格化ということで投資家としてはポジションを一方に傾けるというのはなかなかしがたい流れになってきていますよね。決算、ちょっと振り返ってみたいんですよね。先週金曜日発表のGEの1ー3月の決算、これから始まっているんですけども、実績、見通しとも市場予想を下回ってしまったということで、ニューヨーク市場の急落の引き金を引いたということになっているわけですよね。GE見ておきますと、前の有名なカリスマCEOと言われましたジャック・ウエルチさんですね。この時代に社会インフラから金融まで手がけるコングリマリット化、これを強力に推し進めたという歴史がありまして、2000年には何と金融部分から上がる利益が全体の40%を超えていたと。こうゆう時代もあるんですね。ただ、そのあと起こりましたエンロンの金融事件、これに何らかの影響を受けてしまったということで、これを分離させるという方向性がその当時から出てきましたね。ただ、さはさりとて、金融部門が常にGEの中では主力部門であるというのは間違えない。今回の決算見ますと、まさにこの金融部門が足を引っ張っているんですよね。それ以外の非金融部門は極めて好調だったということ。これがひとつ大きなポイントになろうかと思います。そして、今回のインテル。まさにこの流れを受け継いでいますよね。4ー6月は売り上げ、利益率ともに市場予想を上回ったということで、引け後7%の上昇と。そして、東京市場はこのインテル決算を織り込む展開になったということでしょうかね。CMEは13055円で返ってきていますが、インテルプレミアムというんですかね。これが付いたということで、東京の先物は、今日は200円高い、13250円まで買われたということになります。ということになりますと、インテルの好決算を受けて、たぶん強いだろう、今夕のニューヨークマーケット、これをほぼ織り込んでしまったのかなという印象がどうしても出てきますね。そしてさらにもう一つのポイントとしまして、今夕は引け後にIBMの決算が予定されています。このIBMの決算、まさにこのインテル効果と同じような形で思わぬいい数字が出てきますと、東京マーケットにはまたまた大きな影響を与えるということ。やはり売りも買いもちょっと傾きずらいというこの流れは依然として続いているということです。最後にポイントとして挙げておきたいのは、4月のSQ値ですよね。これ13129円、13130円ですが、今日は寄り後すぐにこれを上回って、そのあと一貫してこれを上回っているんですよね。SQ値というのは、そこで大きくポジションが入れ替わっていますので、新たなポジションが、今の段階ではほぼ生き返ってきたということを意味しますんで、マーケットにとってはポジティブという感じがします。

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2008年4月15日放送

テレビ東京 ワールドビジネスサテライト

マンションの販売の落ち込みが浮き彫りになるデータが発表となりました。

千葉商科大学大学院教授 斎藤精一郎さん

こうゆう制度ができたのは世代間の負担ですよね。だんだん若い人が少なくなってきて、現役世代が。年寄りが増えてくる。これは人口構造上しょうがないですね。どうしても負担が増える、高齢者の。それを若い人に押し付けるのか。多少高齢者の人も負担するのか。若い世代、現役世代に全部押し付けようというのはよくないですよね。高齢者もそれなりに負担しなくてはいけない。これが本質的な議論ですよね。世代間の負担の公平化。これはきちっとして、高齢者もそれなりに負担しなければいけないというのは正しいと思います。ただ、感情論としてみれば、一生懸命働いてきたお年寄りに、高度成長を支えた方々に負担をさらに強いるのは忍びないと、それはみんなが持つ気持ちですよね。しかし、若い人たちだけに負担を増やしていいのかというとそうはいきません。そして、もう一つの解決方法としては、高齢者の中でも所得の差が相当広いんですよね。資産の格差をみると大きい。そういった所得の大きい人、資産の大きい高齢者からの負担をもう少し大きくして、それを耐えられない高齢者の方にそれを開放すると。こういった高齢者間の負担をもうちょっとバランスさせるということが必要じゃないでしょうか。  

何かいいものを先取りしている動きであればいいのかな

2008年4月15日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

何度もこのコーナー含めて申し上げているように、買い戻し中心の反発という、こうゆうことになるんでしょうね。確かにそうした買い戻しが端的に現れましたのは、今アローズからも報告がありました鉄鋼株ですよね。今日の日経一面で新日鉄、JFEが二ケタ減益と報じられたわけです。確かに寄りこそ安かったんですが、そのあとは一貫して反発の動きということです。端的に言えば、業績悪化予想で売り、そしてその事実で買い戻すという典型的なパターンになっているということです。さらにこうした動きですね。次のチャート見ておきますと、実はこれみずほのチャートなんですが、先週金曜日から急速に値を上げていますよね。先週金曜日何があったかといいますと、昼休み時間中に3度目の減額修正を出したわけですよね。実はそれが悪材料出尽くしということになったんでしょう。後場から一気に上昇。そのあとはご案内のように上昇トレンドを維持しているということになるわけですよね。確かにもう一つ先物も見ておきますと、このコーナーでも12910円、これが年初からの抵抗体ゾーンですよと申し上げておきましたが、本日、そして昨日ですね。実はこの12910円、簡単に割ってしまったんですよね。ただ、それも一瞬ということで、そのあとはご案内のように一気に上昇局面に入ってきていると。言い換えれば、この12910円割れが弾みとなってエネルギーが溜まり、その上を行っていたということ。もっと悲壮的に見ますと、意図的にこの12910円を割って、狼狽的な売りを誘って、そこで一気に買い戻しが入ったのではないかと、こうゆう見方を取るマーケット関係者もいるということです。さらに今日、もう一つ端的に現れましたのが、自動車セクターですよね。これも実は鉄鋼セクターと同様なシナリオで売られていた、業績悪化シナリオで売られてきたわけですが、今日は材料も全くないまま、鉄鋼が上昇、それといちするかのように上昇してきたということですよね。とかとかとこうした動きをみるといかに市場全体にショートポジションが溜まっているかという、こうゆうことが知れてるということになるわけですが、例えば鉄鋼株見ておきますと、こうゆう形で買い戻されましたね。ただ、マーケットでどこかで買いがあったわけですから、その買いが売りというパターンであらわれてくるわけで、今日はそれが現れたのは多分船株ではないかと思いますね。船株は今日は反対に売られているということ。鉄鋼が下落しているときに船株買われていましたので、実はその逆が出てきたと。結論として何が言いたいかといいますと、こうした形でショートカバーがどんどん出ているんですが、今回に限りますと、まずはショートカバーあり気なんですよね。まずはショートカバーを買い戻しましょうということ。そしてそのあとはまた別のことを考えましょうということですから、かなり積極的にショートカバーを買い戻す動きが出始めたというのは、どうでしょう、何かいいものを先取りしている動きであればいいのかなという気がするんですが、まだ何とも言えません。

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2008年4月14日放送

テレビ東京 ワールドビジネスサテライト

伸び悩む消費に活路を見いだせるのでしょうか。オーバーストアと言われる小売業界でより重要性が増しているのが立地の合わせた店舗戦略です。今日、新しいタイプのターミナル百貨店が公開されました。

千葉商科大学大学院教授 斎藤精一郎さん

英語でよく使うんですけど、ミナイン ネグレクト、慇懃なる無視。今回のG7ですよね。日本の財務大臣も、新しい白川日銀総裁も盛んに日本の公的資金を投入して不良債権問題解決したと、この経験を外国は学べと盛んに言っていましたよね。外国人は笑って無視した。なぜ無視したか。二つ理由があります。一つはまず日本の不良債権と違うんではないか。住宅ローンとか、企業への貸し付けで目に見えていた不良債権ですよね。日本はぐずぐずしながらもやったではないかと。ところが今回の証券化商品は見えないですよね。見えないものに公的資金を入れろと言ってもどうやって入れればいいかわからない。二つめは、日本は公的資金で回復したかもしれんけど、日本経済復活してますか。まず自分の経済復活してから、そうゆうふうに忠告しなさいよ。それでネグレクトされた。

質への逃避というパターンにはなっていない

2008年4月14日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

売買高、代金盛り上がりませんしね。月曜ぼけと言えばそれきりですが、まあ、はっきり言えばあまり面白くないマーケットだという気がしますね。具体的に見ておきますと、何といってもアメリカ株の大幅下落とそれに追随する形でアジアも軒並み下げてしまった。日本も抗しきれなかった。こうゆうことかと思いますね。このコーナーでもしばしば説明しておりますが、年初からの先物ですね。下限と言われております12910円。残念ながら今日は若干下回ってしまいましたね。860円まで瞬間売られたわけです。ただ、これ4月の1日に付けました窓の下限、これ12810円というところがあるんですが、これは埋めなかったということで、それなりの抵抗は示しました。そして結局引けは12970円ですから、瞬間的に下げましたけれども、元の水準に戻ったと言っていいのかもしれません。同じく現物株指数見ておきましょう。まず次のチャートにあるように25日移動平均、これが12745円の水準。そして上は75日線がぱっちりと押さえているという形になっていますね。今日の引けが13437円というで、ちょうどこの間にぴったり入り込む形で、ある意味では居心地のいい水準なのかなという気がします。この75日線は依然として下落を続けますが、25日線。例えば日経平均が今の水準で推移したとしても、あす以降ぐいぐいと上昇することが予見されているということですので、強い下値支持の役割期待されているのかなという気がします。日経平均そのものも、4月1日に付けました窓の下限ですよね。先物と同じように見ていきますと、これがちょうど12799円のところにありますが、今日は当然これを埋めに入っていませんので、それなりの下値抵抗を示しているということかと思います。そして、債券との相関を見ておきましょう。今日は債券との間で逆相関の動きは出ておりません。そして債券先物そのものを取り上げてみておきますと次のチャートのようになるわけです。このところ一貫して下がってきているわけですが、特にこの25日線ですよね。これにずうっと頭を押さえられているということです。そしてその間、もみ合いの下限とみられていました139円26銭、これが先週金曜に、4月の11日ですね。ここを下回る139円13銭まで売られてしまったということで、下値にブレイクしたという形になっています。さらにもう一つ興味あるところを見ておきたいんですが、これシカゴ商品取引所での投機筋、いわゆる非商業部門というふうに言われています。これの10年債の建て玉ですが、3月4日の22万3000枚の超ロングからぐいぐいぐいと売られていったという形で、今現在はマイナスの8万枚と。要するにこの間、約30万枚ショート、金額に直しますと約30兆円。これがあっという間にショートになったということです。このところのサブプライム含めた一連の金融不安の中で、質への逃避と言われますが、債券の先物をみる限りは必ずしもそうゆうパターンにはなっていないということ。ちょっと頭の隅においておきたいものであります。

大変面白い展開になってきました

2008年4月11日放送

日経CNBC ウィークリーラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

今日は何と言ってもSQ日でありましたよね。SQ値が13130円前後でしょうか。引けは何とこれを230円上回っておりますよね。今年に入ってSQ値を上回ったのは多分今回が初めて。ですから今日、そして来週月曜日ですよね。二日連続でSQ値を下回らない。上回ったままとなると、だいたい過去のアノマリーでいきますと月末高いということが知られていますよね。何といっても、今日は高値引けで終わっているということ。そして、もうひとつ大きなポイントは債券がちょっと崩れてきているんですよね。4月3日でしょうか。139円26銭という安値があったんですが、今日はこれを下回った139円13銭まで売られています。上は25日線で頭を押さえられているということで、債券下落、株上昇という、こうゆうパターンでずっと来ていますんでね。債券の下落がこのまま続くようだと株にとっては追い風という意味ですんで、G7の結果を見て、来週どうゆう期待が出てくるかということでしょうね。大変面白い展開になってきました。

ある意味では理想的な展開で今日は終わった

2008年4月10日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

終日思惑が先行したといっていいのかもしれませんね。一番大きな思惑といいますのは、当番組で何度も指摘していますが、いわゆる13000円の行使価格ですね。ここで1万枚近くのオプションを使った合成先物、これがつくられていたということです。この合成先物を使った、ドレスナーとよく言われているんですが、合成先物の買い、ドイツ証券が売りというふうに言われています。今日は何と言ってもSQの前日でこれだけのオプションが建っているわけですから、オプションイコール先物の枚数と換算できますんで、1万枚の先物が売り買いで建ったといっていいかもしれまっせんね。がっぷり四つに組んだ形で拮抗した、こうした取り組みになっているということです。そして、次のチャート見ていただきたいんですが、これは日経平均先物の日中足を見ています。前場12910円、実はここまで売り込まれたわけなんですね。そのあと行使価格の13000円に頭を押さえられた形でもみ合いを続けるんですが、ここまでの間はどうやら売り方が優位だったといえます。ただ、前引けにかけては買い方が仕掛けたんでしょう。一気に13080円まで買い上げられて前場が終わったということになります。そして後場ですが、13090円から始まりましたけれど、結局高値から売り方の攻勢が入ったということでしょう。ただ、前場とは反対に13000円、これが下限という形でもみ合いに入るという、本当に目まぐるしいパターンに入ってきたわけです。結局終わってみれば、13000円を挟んで、下は90円安の12910円、上は90円高の13090円ということで、これが上限下限という形になっていますよね。ある意味では幾何学模様的な逆相関を描いたというふうに言っていいのかもしれません。これだけ13000円を挟んでの合成先物の売り買いがエネルギーの面で極めて拮抗していたと、こうゆうことが言えるんじゃないでしょうか。そして、まさかと思いました12910円、これは前場段階で付けたわけですが、これは一昨日ですね。このコーナーでも、仮にマーケットが調整を深めた場合の目安になるということをご紹介しました。改めて見ておきましょう。これはちょうど1月から日経平均の先物ですよね。12930,12930,12910、そして12910という形で、今日もこの12910あたりでピタッと止まったということになっていますよね。これはマーケット関係者、非常に意識したところだったわけですが、年初からのもみ合いゾーンであることは見て取るんですが、結局そこで注文通り止まってしまったということは、ある意味では理想的な展開で今日は終わったんだろうなという感じがしますね。

後場から一気に投げさせられた

2008年4月9日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

久々にSQの前の水曜日は荒れるというアノマリーですね。これを示現してくれたのかなという気がします。いずれにしましても、この動きですよね。特にこの動き見ていますと全体的には、ニューヨークが36ドル安でしたでしょうかね、それで返ってきたにもかかわらず、CMEが105円高で返ってきたということから全体的に変な動きだなということがありましたよね。ただ、こうした動きは振り返りますと3月28日、このときは日経平均先物売り越してましたクレディ・スイス、これが一気に買いに転じたということで後場から急伸しているんですよね。ですからCMEが上昇してたというのはある意味わかると。そしてもう1回、4月1日。今期に入った初日の動きになるわけですが、全体的には後場から大変強い展開になったということで、CMEの強さを先どったという動きだなということがありました。ただ、こうしたアノマリーがあったせいでしょうかね。今日は朝の段階からかなり強い展開になってきたということなんですよね。何が強かったかというと、意外に強かったのはハイテク株、弱いのが銀行、不動産ということですよね。そしてここから理解しがたいことが起こってしまうわけですが、結局朝から日経平均がプラスで推移していると、ただ片やTOPIXがマイナスということになってくるわけですよね。これ少し理解しがたいところは、昨日ニューヨーク下げた原因がAMD、アドヴァンス マイクロ ディヴァイス、これが売り上げは予想を下回ったということでハイテクを巻き込んで全体的に下げてしまったと。SOX指数は何と2.8%下がったわけですよね。こういった背景がありながら、今日は東京マーケット、ハイテク中心に強かったということになってくる。こうしたことに大変違和感を持つ投資家が多かったということです。実は昨日の先物の手口、ここに秘密が隠されているかと思うんですけども、実はメリル・リンチの手口なんですよね。実はメリル・リンチは昨日、日経平均の先物プラス1555枚、TOPIXがマイナスの5850枚、売り越しですよね。言い換えれば、NTロングですよね。日経平均型を買って、TOPIX型を売っているということになるわけです。そうした動きが今日も強まったのでしょうか。その結果今日何が起こったかといいますとNT倍率、これが急伸していますよね。NT倍率見ておきましょう。次のようなチャートになっていますが、直近は10.36,10.37とこのあたりで上値が抑えられていました。今日は一気に10.40まで行って引けが10.38、引け値ベースでも直近の上値抵抗のところを抜いてきたということですよね。これがひとつ大きなポイントかなという感じがします。CMEが大証比大きく上回って返ってきたということで、朝からロングにした人も、結局こうしたNT倍率を巻き込んだ非常に微妙な動きの前に、後場から一気に投げさせられたということが今日の動きから感じられますよね。結局終わってみればNT倍率だけが上昇してしてしまったということ、考えてみれば、仕掛けた投資家の思惑だけが目立った一日と。結局大証を上回ったCMEの動きですけど、こうした思惑の中に巻き込まれた形でのちょっと恣意的なものだったのかなという印象の残る一日ではありましたね。

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2008年4月8日放送

テレビ東京 ワールドビジネスサテライト

政府の経済財政諮問会議が今日開かれ、骨太の方針策定に向けた議論が始まりました。日本経済が踊り場に差し掛かる中、これまでの成長路線はどうなるのでしょうか。

野村証券金融経済研究所 経済調査部長 木内登英さん

ヨーロッパはマネーが拡大しちゃったんですね。銀行が貸し出しを非常に増やして、マネーが非常に増えています。12%ぐらい増えているんですけども、80年代末の日本と同じぐらい伸びているんですね。やや異常な形でマネーが伸びて、住宅とか、企業とかですね、かなり銀行が貸し出しを増やしているんですね。ですから、サブプライムだけではない問題を抱えているといのがヨーロッパなんだと思います。いままだ経済がしっかりしているんで、そんなに大きな問題は出てこないんですけど、これから景気が減速した時ですね、ヨーロッパ独自の金融問題が出てくる可能性があるわけですね。そうすると金融機関の損失がもっともっと広がってくる。貸し渋りが起こる。経済はもっと悪くなる。そうすると思いのほか大幅な金融緩和というのが必要になってくるかもしれませんが、アメリカに起こっているようなですね、そうすると通貨も下がってくる。むしろヨーロッパのほうが見えていないだけ不気味さというのが大きいんですね。アメリカよりも大きい。今年の後半にかけてはむしろ焦点はアメリカからヨーロッパに移ってくる可能性があると思うんですね。

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2008年4月8日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

まあ、何といっても今週以降、いよいよ日米の決算が本格化すると、これが一番大きいのかもしれませんね。さて11日金曜日はG7プラスオプションSQと、大きなイベントがそろっているということもあるんでしょう。特に昨日ですね。先物で節目と言われています13500円、これを達成したということ。目先の達成感が出てきたということかもしれません。特にニューヨークは小幅高だったし、円も若干の円安で帰ってきているということで、これほど売られるというのは考えずらかったわけですが、日経平均の先物はシカゴの清算値をすでに寄り付き段階で80円以上下回る13390円の始まりだったということで、寄り付きから売り優勢だったという感じがします。そのあとは一貫して水準を切り下げる動きですが、その過程の中でここまでマーケットを牽引してきました、具体的にはキヤノンだ、アドバンテストだというハイテクの一角、さらには銀行の一角、総合商社など軒並み崩れたということですね。消去法的に買われたのは何かということになりますが、これが意外と電力だとか、NTT、JT、JRなどの大型のディフェンシブ銘柄群であったと、これは前場段階で顕著であったわけです。そして後場からかこういった銘柄群が若干伸び悩んだとなると、すかさず薬品だ、建設と改めてディフェンシブ銘柄を物色したわけですが、こうゆうふうに食い散らかしますと、どうしても方向性がでないということで、最終的には行って来いという形で終わったということかと思います。主力株をこうした形で外しながら、循環的にディフェンシブ銘柄を買うということは目先達成感が出た一つの証ではないのかなという気がします。さらに11日に予定されていますオプションSQということになるわけですが、ドイツ系の2社がかなりまとまった合成先物を組んでいるという意見があります。特に13000円のプット、これを売り、13000円のコール、これを買うポジションを1社が作り、ほかの1社は13000円のプットを買い、13000円のコールを売るというポジションを作っているということです。こうした合成ポジションががっちりと組み合っているということです。SQに向けて13000円、これの攻防がどうやら始まりそうだという気分が見えてきただけに、なおさら様子見気分が広がってきたんではないでしょうか。13000円のところのコール、プット、30000枚以上建っていますが、そのうちの10000万枚はその2社の食い合いになっているということです。この影響度、かなり高いということで、SQに向けてそれなりの思惑的なものから、13000円を挟んだ攻防になるんではないかという見方、かなり強まってきているというところは少し見ておきたいところです。

先物現物が並行して動き始めた

2008年4月7日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

まあ、何といっても米国の雇用統計でしょうかね。あれがこうゆう形で来た割にはしっかりだったなという気がしますね。3月の米雇用統計、まさに悪化したわけですよね。そして3カ月連続の雇用減となりました。一般に米景気の後退入りといいますのは、3カ月連続で雇用者数が減少した時と言われていますんで、これは間違いなく景気後退局面入りだと言われているわけです。ただ、ポイントは1ー3月連続で3カ月雇用減になったわけですが、一月あたり平均して77000人当たりの減少ということになっています。過去の景気後退局面、例えば1990年の場合、このときは1カ月平均111000人、さらに2001年の景気後退局面では118000人ということで、かなり大きな数が減少しているんだということになりますので、今回77000人程度なら、意外と景気後退局面も浅く、そして短いんではないかという楽観論が出始めたというのが大きなポイントです。悪い数字が出ても、こうした楽観論が出る市場心理の変化、これが感じられるわけですが、まさにこの動きを受けた東京マーケットの流れではなかったのかなという気がします。東京マーケットも結局安く始まったものの、そのあとはじりじりと水準を切り上げる動きになっているわけです。前場段階では先物が先行して買われるという大変強い展開でありました。ただ、現実の問題として現物株ですね。この動きが先物に追随しえなかったという、このあたりが今一つマーケット関係者から自信を持てなかったところではないかと思います。例えば、前場段階での鉄鋼株、そして140,50円も急落しましたトヨタの動き、そしてだらだらと下げた銀行株ですね。こうした動きをみておりますと、後場から不統一な動きが修正される、言い換えれば、現物株が一段と売り込まれるんではないかと、こうゆうふうな見方を取る関係者が非常に多かったのもまた事実です。いよいよ後場が始まったわけですが、先物主導でさらに水準が切れあがったというのが現実でした。いったいその背景には何があったのかということですが、基本的には円安に傾いたということもあるんですが、それ以上にこのところ急落してました上海株ですね、これが何かしっかりと立ち直りの気配を見せ始めた。どうもこのあたりがマーケット関係者の中に浸透し始めたのではないかという気がします。このチャート、最後のほうでこつんと来たような気がします。そうしますと、今までアジア株ショート、そのヘッジとして日本株ロング、その日本株現物のヘッジとしての先物ショートと、こうしたものが一気に巻き戻しとして入ってくる可能性があると。朝の段階で先物が買い戻されて強かったと。ただ、現物がロングが売り戻されるという形で安かった。どうもこうゆう流れがあったということで、現物が先物に追随できなかったということですが、後場からはその動きも一巡した後、先物現物が並行して動き始めたと、こうゆうパターンになったのではないかと思っています。

スーパー特区って出てきたわけで、スーパーって何だろうな

2008年4月4日放送

テレビ東京 ワールドビジネスサテライト

戦後初めて空席が続く日銀総裁のポスト、政府は7日にも白川方明副総裁を総裁に昇格させる案を国会に提示する方針を固めました。民主党はこの案に同意する方向です。

日本総研 副理事長 高橋進さん

今回スーパー特区って出てきたわけで、スーパーって何だろうな、最先端のことをやるのかなと思ったら、スーパーの意味はですね、諮問会議の議論を聞いていると3つの壁を乗り越えることだと。それみんな行政なんですね。一つは省庁の壁を乗り越えましょう。二つめが単年度会計の壁を乗り越えましょう。これは財政の問題ですね。三つ目は地域の壁を乗り越えましょう。この3つの壁を乗り越えて、特区をやりましょうというのが新しい特区だから今までと区別してスーパー特区なんだということなんですけども、技術開発の話というよりも行政改革の話なんですよね。政府の取り組みって非常にスローだなあと思うのは、民間だったら一つ医療だとか、最先端のものをやろうという時には、一つのプロジェクトとして全社をあげて壁何かはなくしてやりますよね。政府の場合は相変わらず壁にぶち当たっているんで、この壁を何とかしなくちゃいけないということで、議論しているんで、だいぶちょっと民間と違うなあ。
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このVTRを見ていてウーマノミクスという言葉を思い出したんですけどね、ウーマンとエコノミクスを二つにした造語ですけども、女性活用の経済学とでも言ったらいいのかもしれませんが、この言葉を初めて使ったのは、たぶん1999年にキャッシー松井じゃないかと思うんですけどね、2年ぐらい前にもロンドン・エコノミストが特集してまして、その趣旨は、過去20年間、世界経済の成長に一番貢献したのはITでも、中国だのの新興国でもないと。女性の就業率の上昇だ、というんですね。アメリカなんかでは、女性の幹部の比率が高い企業ほど収益率が高い。それからスウェーデンなんかは、女性の就業率が高くて、成長率も高いんですが、同時に出生率も高い。だから3高だと。いいことずくめだと。だから女性にもっと働いてもらいなさいということなんですね。

皆さんちょうど傷を負ってかさぶたが付き始めたという状況

2008年4月4日放送

日経CNBC ウィークリーラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

個人的には理想的な一服ではないのかなという気がしますよね。特に先物見ておきますと、朝の段階で13220円という安値を付けたんですが、実はこれ昨日の午前中一番もみ合ったとこなんですね。一昨日の高値でもあるということで、ちょうど理想的にその水準で下げ止まったという形、そのあと1回トライしましたけれど、マーケット下がってきたということなんで、その中で全く上がっている銘柄ないのかというと、やはり主力だったのは銀行セクターですよね。今日は新たにみずほがきたと。そして三菱UFJもとりあえずの目標1000円の大台に乗ったという目標達成感で若干売られてはいますけれど、下げたという印象ではないですよね。ですから、皆さんちょうど傷を負ってかさぶたが付き始めたという状況ですから、ちょっと時間はかかるでしょうけれども、徐々に温まってきているということになってきているんではないでしょうかね。

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2008年4月3日放送

テレビ東京 ワールドビジネスサテライト

グローバル化の進展によって日本の企業は今まで以上に海外との競争を余儀なくされています。

日本総研 副理事長 高橋進さん

小売業として、消費業界としてどうしたらいいのか、ということを考えると、ヒントはあるんじゃないかという気がするんですけどね。確かに国内消費は伸びないですよ。国内の人の消費は伸びない。しかし、今年の冬、面白いことが起きているのは、例えば、北の地方ですね。北海道とか、東北とか、北陸、ここで観光がらみの消費がずいぶん伸びたんですよ。それがみなさん外国人なんですね。アジアの方なんです。だからアジアの購買力を日本に引っ張ってきて、日本で消費してもらえば、小売業の消費は伸びるはずなんです。観光というのは従来夏はいいけど冬はだめということでいかに通年観光を増やすかということが課題だったわけですが、その穴をアジアの人たちに埋めてもらえるというヒントが出てきているんで、私はこの問題についてもグローバリゼーションの中でアジアを取り込んでいくと。日本が出ていくという話と反対ですが、ヒントはあると思うんですね。

足の長い買い主体が先物を巻き込んだ形で動き始めた

2008年4月3日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

前場はもみ合いでしたね。後場からは水準を切り上げる展開、これで実は2日連続高値引けなんですよね。通常、昨日のように大陽線が入りますと1日か2日もみ合うというのが圧倒的に知られているんですよね。なぜそうなるかといいますと、短期的な売りが出ますし、やれやれの売りですよね、これが出てくるということでそれをこなす必要があるわけですよね。今回につきましては、特にシンガポール発と言われています、昼休み中にシンガポールの先物市場でどうやら誤発注があったらしいということです。その買い戻しのために、シンガポールの先物が一気に13350円まで急上昇ということになります。そしてその背景がわからないまま、東京で後場が始まったということで、シンガポールのその動きにさや寄せする形で上伸、そしてその間、ストップロスに伴う買いですよね、これを巻き込んだ形で大きく上伸したということになります。ただ、この誤発注に関しましては、シンガポールで手じまったとみられますんで、そのまま動きが東京に出てくるとは考えずらかったわけですが、そのあと東京というのが極めて強い動きを示すと、ここが今日のポイントだという気がしますよね。いろんな噂が流れています。??からまとまった買いが入ってきたらしいだとか、いやいや公的の買いがでているんだとか、こういう憶測がいろいろあるわけですが、確かに昨日も後場から、特に金融株ですね、銀行、これが大幅に上伸したということ。とくに三菱UFJ何かは後場からものの見事に急伸しているわけですよね。三菱UFJの場合は、昨日はストップ高寸前まで買われているわけですから、今日またまたこのような動きを示すということ、これに対して単なる買い戻しだけではこうは上がらないだろうという見方ですよね、これが非常に強くなってきていますよね。特に昨日の場合、ポイントとして言われますのが、ニューヨークが48ドル安ぐらいになっていましたでしょうか、ただシカゴのCMEですよね、日経平均は13305円と、実は大証比125円高なんですよね。そして高値は13400円まで買われていたという事実があります。結局今日の先物の動きはこの13400円を目指す形で430円まで買われたいうことですんで、こうした動きですよね。ニューヨークダウの動きには関係なく、東京の先物そのものが買われているな。実はこの動きは3月31日のCMEでも出ているんですよね。あの時は、ニューヨークダウは40ポイントぐらい高かったんですけど、CMEはそれ以上にどんと高かったと、そしてその動きを受け継いで4月1日の、まさに日本の新年度入りですよね、ここでどんと東京のマーケットが上がっているということで、何かまとまった買い主体、何か足の長い買い主体が先物を巻き込んだ形で動き始めたんではないかと、こうゆう見方を取る市場関係者が非常に多いという感じがしますね。

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2008年4月2日放送

テレビ東京 ワールドビジネスサテライト

原料高、燃料高で値上げが止まらない中、企業の販売促進の方法が転換点を迎えています。

日本総研 副理事長 高橋進さん

矢祭町って福島県にあって、合併しない宣言をした町なんですが、ここが面白いことやっているんですよ。町議会の議員さんの歳費というのは年間いくらというふうに払われているんですが、これを減らしたんです。どうゆうふうにしたかというと、日当制にした。議会やっている時だけお金を払う、それによってコストが3400万円から900万円に、何と2500万円も削減できた。これすごい行政改革、これみんなでやるべきじゃないでしょうか

正常な思惑、これが出始めた

2008年4月2日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

UBS、リーマンの欧米の大手金融機関、これに対する資本増強、これが目途がついたということですね。安心感が漂ったということで、特に欧米の株式市場が急伸したということになります。この流れを受けて、今日の日経平均株価見ていただくとわかりますように、窓を開けて、今日は25日線上回ってきているんですね。これはある意味では強いシグナルかという気がします。25日線そのものはまだ下落を続けますが、来週の後半、遅くても再来週のはじめからはプラスに転じることが予見されています。それで寄り前の外資系証券の注文、これ久々というか、今年に入って初めての大きさですね、1480万株の大量買い越しであったということ、金額も買い越しであったと。その背景に何があるんだということでマーケット関係者がよく言うところでは、ドル高ですよね、さらにCRB指数であるとか、金の値、これが急落しているということ。それを見ますと、どうやら商品市況から株式市場にかなり資金シフトが起こっているんではないかと、こうゆう見方になるようなんですが、事実今日のマーケット見ますと、1400銘柄以上が上昇した全面高の様相を呈しているわけですが、その中で何とマイナス圏に転じてしまったのが住友金属鉱山、さらには商社の丸紅だ、伊藤忠だと、これは朝から非常に弱い展開であったということが気になるところです。まさにこうした動きが出るうところは、それなりの資金シフトが始まっているとみていいのかもしれません。では、上昇している銘柄群は何だということになるわけですが、今日はほぼ全面高、その中でまずは内需系と言われる銀行、小売、不動産ですね。大変しっかりでありましたし、ほぼ高値圏での引けと。あとは外需系と言われますハイテク、自動車、精密、これが大変強かったということです。ただこれだけ大きな上昇にもかかわらず、売買高、代金、そして先物の枚数ですが、これは極めて限定的でした。買い戻し中心の動きと言えるんですが、出来高の増加そのもの、このコーナーでもしばしば申し上げているんですが、こうした買い戻しに加え、ある意味暴力的なショートカバー、踏み上げですね、これが入ってくることが必要です。そして、土天買い乗せ、売りから一気に買いに転ずる、さらに最後は新規買い、このあたりがそろって初めて売買高、代金が急増するということ、これはよく知られているわけです。今日のマーケット見ますと、13200円どころに、先物ですが約5000枚の売り物があったと。これはどうやらショートカット、ロスカットルールで最後の攻防戦のパターンに入ったのではないかと言われますが、実は1時過ぎ、そして引け前に13200円をクリアしてるんですね。というわけで、これは見せかけの売り玉であったんではないかと。実際のところ現物株でしっかりとした買い戻しが入っているかどうか、これを確認すべきだということで、一つのポイントとして見ておきたいのは、三菱UFJ銀行です。今日、この銀行、残念ながらストップ高にはいきませんでした。ストップ高、100円高としますと976円になるわけですが、一歩手前の969円、93円高、ほぼストップ高と言っていいでしょうか、こういった形で、ある意味ではマーケットの関心の高い大手銀行株にほぼストップ高に近い、戻しに近い買いが入っている、どうやらマーケットの中でまさに、いわゆる正常な思惑、これが出始めたとみていいのかもしれません。

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2008年4月1日放送

テレビ東京 ワールドビジネスサテライト

今日から四月、企業や制度など日本の至る所で新たな出発の時を迎えています。WBSもこの4月で20年を迎えまして、21年目の新たなスタートを切ります。一つの節目を迎えた今日は、新年度にふさわしく日本を元気にする処方箋をWBS流に提示してみたいと思います。

クオンタムリープ 代表取締役 出井伸之さん

日本の国内だけをみると日本というのは伸びてないんだけれども、日本企業全体が世界で作っている富の総価というのは、私は完全に成長度合いに乗っていると思うんですね。
グローバル企業では連結決算って当たり前ですよね。日本の国も同じだと思うんですね。日本でどれだけ作って、どれだけ売るか、どうゆう富を売っているか、そうゆうようなことを入れていけば、日本の将来はかなり明るいと思う。私は思いますね。
日本は人口たった2%しかいないということを結構忘れているんじゃないでしょうか。2%が倍になっても4%ですよね。内需をいくら伸ばしても日本そのものの富が、世界のGDPの10%今でもありますよ。それに貢献するような伸びというのはそんなに私は期待できないと思いますね。
前川レポートというのは円が200円で、あまりにも集中豪雨でアメリカに輸出してね、アメリカの巨額な貿易赤字を日本が生んだ、そうゆう所で何とかしなくちゃいけないというところで、日本包囲網というものがあって、それで日本政府がちょっと自信過剰のところがあってね、円がもっと高くてもいけるな、内需バランスすれば結構いけるんじゃないかと思ったと。その結果、株高とか、土地高とか、そうゆうふうになってしまって、結局内需を拡大しようと思った結果、出てきたのは資産バブルだけじゃないですか。そこで我々は10何年苦労したわけですから、前川レポートももう一回内需をやりましょう、土地担保にお金借りましょう、みたいなことは私は一寸考えられませんね。
海外から20年前のことを知っている人はいなくなっちゃったんですよ。中国の人が言ってましたけれど、中国の20年前というのはまだまだ国が閉じているわけですからね。そうゆう意味から言ったら、中国の人から日本のアドバイスを聞いても、日本で内需を盛んにするのは当然でしょうというけれども、中国の経済、日本なしではやっていけませんね。日本の技術があって、日本の部品があって、日本のブランドがあるから、中国という国と日本が一緒になって、アジアの強い国になっている、そう見えるんですけどね。
世界のGDPが3%しか伸びないのに、金融やっていて15%、20%伸びるというのは何か変だと思いません。それがやっと修正されて、今円高じゃないんですよ、ドル安なんですよ。ですから、日本の愚直なモノづくりというのは、もう一遍世界で見直されてきた、と私は思います。
日本がここまで来るためには営々と築いたシステムだとか、プロセスだとか、生産方式だとか、そうゆうようなものがたくさんあるんですよ。そのすべてのものを今伸びている中国であり、インドであり、中近東でも、もの以上にほしがっている。ということは、日本の資本主義みたいなものは、社会的な仕組みというのは、もっと我々に教えてほしいな、と本当に思っている。

非常に思惑が先行した一日だった

2008年4月1日放送

日経CNBC マーケットラップ

経済解説部 中嶋健吉さん

まず何といっても日銀短観ですね。大企業のDI、13という市場予想の平均を残念ながら下回る11ということでした。ただ、どうでしょうかね、想定の範囲内と市場は取ったのかもしれません。その結果、株式は高寄り、そのあと若干もみ合ったんですが、一貫して上昇、後場、先物で一時12810円をつけに行くという大変強い展開となっています。一方、債券はどうなったのかということですが、日銀短観の悪化はすでに織り込み済みとマーケットはとらえたのかもしれません。特に、本日行われました10年債入札ですね、これがかなり厳しいぞという事前予想もあったということで、実は債券は急落ということになっています。事実、この入札が不調であったということで、例えば10年債利回り見ておきますと、昨日の高値、これが1.235%だったわけですが、今日は何と1.360%まで急上昇、言い換えれば価格が下落したということになります。価格ということですので、先物の値を見ておきますと、前日の高値が141円13銭、これが今日は139円35銭まで一気に1円78銭の急落と、こうゆうことになっているわけです。ただ、もともと日銀短観の悪化といいますのは、株売り、債券買いと、こうゆうパターンになるのが普通なんですが、どうやらマーケットの中では、外資系証券の中に何か思惑的な株買いというものがあるので、どうやら逆の動きになったんだという見方があるようです。債券の1.360%の10年債利回りですね、これは期が明けたばかりの投資家にとっては、実は大変おいしい水準と言っていいのかもしれません。後場、特に2時過ぎからは債券買いが一気に強まってきたということで、今度は逆に債券買い、株売りというこうゆうパターン、これをせわしなく繰り返すというパターンになっているわけです。ただ、もう一方は、株式を買い上げた主体、どうゆう発想が背景にあったのかということなんですが、実はそのタグのシカゴのCMEの昨日の値段ですね、これが一つのポイントになろうかと思います。CME、実は12760円まで買われ、引け値は12705円、これは何と大証比215円高で帰ってきたということ、実はこの値段水準にちょっと違和感を持つ投資家が寄り付き段階でかなりいたことは事実です。思い出しますのは3月の28日、この日、日経平均の先物は12910円まで買われた日ですが、実はその時も、ニューヨークダウが120ドル安の中に、CMEでの日経平均の先物が12800円、これ大証終値比170円で、大商いを続けていたという事実があります。そして、結局は東京に帰ってきて12910円まで買われたという、このときも何か非常に違和感のある一日だったわけです。そして、終わってみて手口を見ますと、特にクレディ・スイスですね。それまで一貫して先物を売っていましたクレディ・スイスが3月28日に限っては、日経平均型で2143枚、そしてTOPIX型では2523枚の買い越しであったと。昨日クレディ・スイスは日経平均、TOPIXも大きく売り越していましたので、どうやらそのあたりの買い戻しが広がったのではないかと、そういった意味では非常に思惑が先行した一日だったのかなという感じがします。

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2008年3月31日放送

テレビ東京 ワールドビジネスサテライト

ガソリンを巡る暫定税率は与野党の歩み寄りのないままあと30分で期限切れです。ガソリンだけでなく、明日から私たちを取り巻く様々なものが変わります。

日本総研 副理事長 高橋進さん

日本でも、イオンなんかがプライベートブランドで導入しているそうなんですけど、今のところ何となく受け身の印象ですよね。欧州というのは、そんなに魚の消費が多くないところで持続可能性というところに着目してスタンダードを作っていく。それはそれでいいんですけれども、欧州主導で作られていいのかなというところがあるんですよね。日本は世界最大の魚の消費国であり、輸入大国でもあり、これからは輸出もどんどんしていこうという国ですよね。やっぱり日本みたいな国がグローバルスタンダードを作るということにもっと積極的に取り組まないといけないんじゃないかと思うんですね。ヨーロッパは持続可能性ということに着目してスタンダード作りたいんであれば、日本は持続可能性なんてもともとやってきましたよね。日本の漁業者の方というのは、ちゃんと乱獲しないようにやってきたわけですから、そうゆう資格はあるわけですから、それにプラスアルファ、例えば、安全とかというものをもう一つ加えて、日本独自のより質の高いスタンダードというものを作って、それを世界に普及させていくということをすれば日本の輸出をどんどん増やしていけるということになるんじゃないかと思うんですけどね。こうゆう動きを逆手に取って、日本初のグローバルスタンダードを作っていただきたいですね。

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