あくまでも行きすぎの訂正を表す一つのシグナル
2008年4月22日放送
日経CNBC マーケットラップ
経済解説部 中嶋健吉さん
いずれにしましても5連騰、これ意味合いは非常に大きいですよね。その結果、種種のテクニカル指標ですよね。一番よく言われますのが騰落レシオでしょうか。警戒ゾーンと言われます125%を昨日達成してしまった。今日はさらに上昇、130ということですよね。さらに25日移動平均とのかい離、今日は4.41まで縮小なんですよね。ただ、昨日は6.41ということですから、これは危険ゾーンと言われる、もしくは警戒ゾーンと言われる5%を上回ってしまっていたと。これを受けて今日のニューヨークマーケット小反落で返ってきたということですから、当然今日は押し目が入るだろうと見られていましたね。待望久しい押し目らしい押し目が入ったということでしょうか。先物で見ておきますと、寄り付き段階で早々と3ケタの下落で始まっております。ただ、そのあとは値幅たった60円で午後の2時まで推移と。あと若干下回りましたが、それでも一日の値幅80円ということで、一日の取引を終わっているということですよね。そして、むしろもっとも乱高下したのは株式市場とは逆に5日続落していました債券なんですよね。この債券を少し見ておきますと、今日の日中足の状況はこうゆう状況です。非常に乱高下、そして最終的には安値圏で終わってしまっているということです。今日は20年債の入札がありました。その結果は12時50分ごろにマーケットに伝わったわけです。順調であったということでした。実はこれがいい材料出尽くしということになったんでしょう。この後から一気に急落しているということ。これは大変要注意として見ておく必要があろうかと思います。そしてもう一つ日足を見ておきたいんです。債券先物の日足はこのようなチャートになっています。合わせて一目均衡表ですよね。ちょうど3月の18日、142円の高値を付けていますね。日経平均は3月の17日に安値を付けているということですから、全く逆の動きになっています。そのあとは一貫して右肩下がり。そして一目均衡業の雲の下限をとうとう下回ってしまいました。かつ、138という節目を下回り、今日は137円85銭まで下落ということになっています。このチャートの形状からいきますと、2段下げの最終局面かなあと、このようにも見えます。債券関係者からは下げ過ぎの水準訂正もほぼ終了との見方も一部出ているわけです。ただ、よくよく見ていただきますと、雲を下回ってしまいました。そのあとは雲の上限が139円44銭のところにピタッと横ばっていますよね。これが将来的には上値を抑えるだろうと見られていますので、仮に戻ったとしても限定的という、こうゆう見方が一般的になってきましたね。それが相対的に堅調な日経平均の株価に反映されているということかもしれません。そして、もう一つの懸念材料と言われました三空ですよね。これが形成されたと言われています。画面では、三空の窓の下限を見ています。一般的には三空には売り向かえとの格言があるわけです。言い換えれば、三空は行きすぎを表しているというわけです。ただ、通常は二つ目、真ん中ですね、行きすぎの訂正ですから、二つめの窓埋めまでやればちょうどいいんではないかと言われていますので、13250円、これが一つの目途と言われています。ただあくまでもスピード調整の目途と言っているわけですので、これで全体的なトレンドのラインが変わることはないということ。これはよくよく頭の隅に置きたいものですね。三空はイコール天井ということを表すのではなくて、あくまでも行きすぎの訂正を表す一つのシグナルであるということになります。さらに4月7日に13500円という戻り高値があるので、どうでしょうか、一つ目の窓を埋めただけで終わってしまう可能性もあるんではないかという強気の見方を取る関係者もいるということですよね。そして、もう一つのシグナルである騰落レシオ。これは後ほどご説明したいと思います。
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