恣意的な意図をもったイベント取り込み型のファンドの売り
2009年2月9日放送 テレビ東京 Newsモーニングサテライト
10日に発表が延期になりました金融安定化策について、週刊投資新聞バロンズが厳しい批判を展開しています。規模が小さすぎ、時期が遅すぎて、到底期待できそうにもないとしていて、見出しには、ガイトナー財務長官に助言、尻込みするな、となっています。今回の新対策は価格の不透明な不良資産を銀行から切り離すのではなく、バランスシートに残したまま政府が保証するというものになりそうです。政府は追加損失の90%を引き受けることになります。しかし、投資家は今後この不良資産がどれほど損失を生み出すかわからないために信用市場の回復にはつながらないと指摘しています。実際に、政府保証を受けたシティグループやバンクオブアメリカの株価も下がり続けています。また、記事では、もっと幅広い証券化商品の買い上げを大胆に実行すべきだとする専門家の意見を載せ、そのためには2兆ドル、およそ180兆円必要だとしています。
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2009年2月9日放送 日経CNBC ラップトゥデイ
経済解説部 中嶋健吉さん
実は今日の姿というのはデジャヴュというんですかね、実は2月3日にも全く同じパターンが見られたんですよね。2月3日、何があったかと言いますと、昼休み時間中に、日銀が銀行等の保有株の買い取りを発表しましたよね。一挙に8100円まで行ったあと、たたっと下げて、最終的に先物の引け値は7700円だったということなんですね。何がどうだと言いますと、今日を見ていきますと、今日は引け値が7910円、先物なんですが、VWAP値、加重平均株価、8100円なんですよね。2月3日の時の引け値が7700円に対して、その時の加重平均株価は7924円と、あらあら200円ぐらい加重平均株価は上にあったと。ほとんど実態を表さない引け値ベースという感じにはなっているんですよね。現物との逆ザヤが、先物が60円、現物に対して安く終わっていると。2月3日の場合は、55円がた安く終わっていると。おまけに先物の売買枚数も今日は10万5000枚、2月3日が10万3000枚ですよね。前後場でいきますと、後場に倍以上の売買高が出来ていると。まったく同じようなパターンということですので、恣意的な意図をもったイベント取り込み型のファンドの売りではないのかなと。2月3日の場合は日銀の決定に対して、今回の場合は多分アメリカの金融安定化法案の遅れ、これに対するベットをしたのかなと、こういう感じがしますよね。
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2009年2月9日放送 テレビ東京 NEWS FINE
ケネディクス リサーチ戦略部長 橋本隆さん
私は、2009年、意外とこの調整は早いんじゃないかなと思います。というのは、いろんな意味で、今回の調整というのが非常にスピードが速いので、価格調整というのは、おそらく新築のマンションはこの3月、期末を迎えて、ディベロッパーが大きく値段を下げてくると思います。中古のマンションというのは常に先行指標で先に動くんですね。これはだらだらと下がるんですけれども、イメージ、2009年中は下がるけれども、2010年からどこかで反発というふうに思います。
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