モーターだからといって、違う業界の方ができるというのは、ちょっと無理ですね

2009年4月4日放送　ＮＨＫ総合　経済ワイドビジョンｅ

金融サミット　変わる世界経済地図
人気沸騰　ハイブリットカー　ホンダ社長に聞く

関口博之解説委員
中国の立場にちょっと立ってみると、要するに先進国と一緒に世界経済の責任を担うんだけど、発言権もそれに見合うだけのものを与えてほしい。そういう意味で、基軸通貨論なんかの議論もその一つの表れだとは思うんですけれども、象徴的なのは、世界株式会社の株主総会のイメージで見てみると、今まで大株主がドンと構えていて、なかなか出番がなかったわけですよ。だけど、そこで新興国の発言権にかかわってくるのはＩＭＦの出資比率の問題なんですね。ＧＤＰの大きさなんかを基準に算定するんだけれども、それで議決権から何から決まってきちゃう。だから、自分たちの株の出資比率を増やしたいと中国なんかがいっているわけですね。今回は、首脳宣言もそこに配慮して、2010年中までには出資比率、クオーターと言いますけれども、これの見直しをやろうということになりました。私はもう一つ大事なのは、その時日本がどちらの立場に立つか。英米と独仏の間でもそうだけれども、新興国と大株主の間でも日本はどちらに立つんですかと。第2位の株主ですけれども、僕はできれば新興国の応援団になって、発言権確保の支援に回る方が日本はいいと思いますね。

日本の経済、足元厳しさがあるんだけれども、世界の中でも、もう一回景気対策をしっかりやっていこうという合意もできた。日本の中でもいろいろなアイデアが出てきて、こういうものを両方から盛り込んで、政府がやらなければいけないことというのは、次の景気対策、追加経済対策ということで、来週ぐらいから具体的な議論になって行って、補正予算も含めて、この辺の議論が大事なポイントになってくるのかなと思いました。

本田技研工業　社長　福井威夫さん
自動車はもちろんエンジンが主体ですけれども、完成車のノウハウというのは、完成車を作って、販売をして、サービスをする。これはものすごいノウハウなんですね。モーターだからといって、違う業界の方ができるというのは、ちょっと無理ですね。