久々に順ザヤになって、裁定買いが始まったと、そういう形に変わってきたのかなと
2009年6月25日放送 テレビ東京 Newsモーニングサテライト
アメリカ大和証券 シュナイダー恵子さん
今日の声明文ではデフレという言葉が消えていましたが、消費者の行動はむしろデフレ的だと思います。ここに来て、富裕層の信用悪化が鮮明になっています。クレジットカードの延滞率は、キャピタルワンは比較的審査が甘いカード会社、一方、アメリカンエクスプレスは所得の高い層を対象としています。通常、両者の延滞率には開きがありますが、今回は、金融機関が大規模なリストラに見舞われたため、高所得者層で、カード破産予備軍が急増しています。一方、今回の金融危機では住宅、株とも資産が大きく目減りしました。楽観的なアメリカ人も守りの姿勢に入り、貯蓄率は数年前の0%から、4月時点で5.7%まで上昇しています。80年代前半では、貯蓄率が12%を超えていたこともあり、今回も7-8%まで上昇するというのが市場の見方です。
アメリカの消費を支えていた富裕層が、倹約に動くこの行動はトレードダウンと呼ばれています。このため、洗剤やシャンプーでも高級ラインは不振で、大手メーカーのP&Gは業績見通しを下げています。一方、ディスカウントストア最大手のウォルマートは年商およそ40兆円、アメリカの小売売上の10%に迫る勢いです。昨日決算を出したスーパーのクローバーも13%増益、売り上げの3分の1は自社ブランド商品だったということです。
物価指数は、ある特定の商品の値段がどう変化しているかを示すもので、統計的には、モノの値段が横ばい、若しくは上がっていたとしても、実際消費者が買っていたものはどんどん安い方へシフトしています。当面、アメリカの消費は低空飛行、超低金利を続けることになると思います。これは、株式市場にとってはいいことだと思います。
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2009年6月24日放送 NHK BS1 経済最前線
熊本県森林組合連合会 日隈伸也次長
林業労働力が確保できるというのが、一番の期待なんですけれども、それもそうなんですが、山村に定住して、その地域に生活するということで、地域の活性化ができると。
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2009年6月24日放送 テレビ東京 ワールドビジネスサテライト
中央大学法科大学院教授 森信茂樹さん
海外の例で、一番有名なのはイギリスですけれども、ブレア政権の時に、彼の有名な言葉があるんですけれども、今までの労働党、サッチャー政権の前の労働党に戻るんではなくて、新しい労働党の政策を打ち出すんだということで、第3の道というスローガンを作ったわけですね。これは、社会保障の面でいえば、上からこぼれおちてくる人たちを受け止めるセーフティネットを張り巡らすことではなくて、張り巡らせますと、際限なく大きな政府になりますから、そうではなくて、上から落ちてくる人を、また市場に返してやる、トランポリンというふうに呼んでいますけれど、あるいはスプリングボードを呼んでいますけれど、上から落ちてきた人を労働市場に返す、まさにウェルフェアからワークフェアと。その具体的な話が、今回の骨太にも入っておりますが、税の制度で、日本の場合は、所得控除、扶養控除とか、基礎控除とかありますが、所得控除というのは、どちらかといえば、所得の高い人ほど有利の制度ですよね。限界税率が違いますから。逆に言えば、低所得者層、若者には不利な制度になっているわけですね。しかし、これをアメリカとか、イギリスとか、フランスなどのように変えまして、まず、所得控除を税額控除というものに変えているわけですね。減税の仕方を所得控除から税額控除に変える。これは、直接、どの所得にもかかわらず、一定の金額を減税するということなので、相対的に、低所得者層、若者に手厚くなるということ。さらに、加えて、税金を払っていない所得の低い人、こういう人には社会保障給付ということで繋げていくと。より低所得者層に手厚い制度になっていると。実は、税額控除の金額を勤労時間が多くなればなるほど、増やしていくということで、勤労インセンティブも同時に中に入っているんですね。したがって、働いて、自分の将来の生活設計を豊かにしていくということで、ウェルフェアからワークフェアなんですね。給付付き税額控除ということで日本でも議論が始まったというところなんですね。イギリスでは、特に効果があったのは、シングルマザーですね。子供さんを抱えていて、しかし旦那さんと離婚しているという人たちの経済支援に繋がって、そういう人たちは非常に経済が安定して、子供を産むようなことに繋がっていったし、あとは、若者の失業率がこれで大分改善したというふうに言われています。
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2009年6月24日放送 NHK総合 クローズアップ現代
消えた年金は取り戻せるか 第三者委員会からの報告
年金記録確認 中央第三者委員会 委員長 梶谷剛さん
ただ、審議の過程におきまして、私どもいろいろ感じるんですけれども、50年前、40年前、そういった中で、一つの会社に勤めているということになれば、あまり問題はないんですが、10も、15も、点々と会社を変わられていると。その中の1か所2か所において、記録がないとい、そういったことを考えますと、非常に人生の縮図を見るような思いで、なるべく認めたいという気持ちを持ちながら、しかし、慎重に審議をしているというのが実態でございます。
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2009年6月25日放送 日経CNBC ラップトゥデイ
経済解説部 中嶋健吉さん
今日は先物主導で、先行しましたものですから、久々、3日ぶりということでしょうか、先物が現物の値を上回る、いわゆる順ザヤになってきたということですね。となりますと、原則としては割高になった先物を売って、割安になった現物を買うという、こういうことですよね。その結果、全体的には、輸出関連とか、内需も関係なく、大型、小型も関係なく、どちらかというと、ハイテク、ディフェンシブも関係なく、まんべんなく銘柄が買い戻されたと、これが今日の一つの大きな値になっているのかなという感じがしますよね。結局、先物主導といいますのは、9650円から売った売り主体、これを買い戻させようという意図が出てくるということですよね。まさに、ここで4000枚以上売った売り主体が、今日は3000枚近く買い戻しているということですよね。どの水準で買い戻したのかはわかりませんけど、いずれにしましても、過去6週間、裁定買い残が上昇していましたが、久々に裁定買い残、先週は減少しましたよね、約1000億近く。そして、今週のこの動きをみると、この1週間近くはどちらかというと、裁定買い残の解消売り、現物売り、これがマーケットを抑えていて、久々に順ザヤになって、裁定買いが始まったと、そういう形に変わってきたのかなと。感情のこもらない、何か冷たい感じのマーケットで終ってしまったのかなという感じはしますよね。
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2009年6月25日放送 テレビ東京 NEWS FINE
大和総研 シニアエコノミスト 熊谷亮丸さん
アメリカのDGPの中で、個人消費がどれくらい占めているかということなんですけど、80年から90年でみると、67%ぐらい。これが、2000年に入ってくると、住宅バブルの影響で、住宅が値上がりをして、みんなどんどん消費をするようになって、7割を超えるぐらいまで、言ってみれば、過剰消費の状況ですね。今、消費をしすぎですから、いずれは消費が落ちてきて、おそらく67%ぐらいまで、中期的に見れば、消費が落ちてくるだろうと思いますね。
フィリピン、シンガポール、タイ、みんな冷静に見ていて、下がり過ぎた分、上がったけれども、ただ、これからどうなるかわからないね。あまり過熱感はない、浮かれていない感じでしたね。
彼らは、日本の国債が暴落しないかどうか心配していましたね。ただ、私は大丈夫だという話をしてきたんですが、結局、日本は経常黒字国で、国内の投資家がほとんど国債を持っている。それに対して、アメリカは半分は外人が持っているわけですから、日本は、94%の日本人が日本の政府を信頼して、国債を買い続ける限りは、私は大丈夫だ、日本国債暴落しないという話をしてきました。
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