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ユニクロさんのあの品物が悪いというのではなくて、普段使いとしてはあれは素晴らしい

2009年8月17日放送 テレビ東京 カンブリア宮殿

会社を強くする達人力

モンベル 会長 辰野勇さん
入社試験か何かの時に、面接の時のアピールしてくれるんですよ。そういう人はたくさんいますね。一般社会では特殊な人が、うちの社会では全然特殊ではない、そういうことはありますよね。

マーケットは一緒ですから、ライバルと言えば、もちろんライバルなんですけれども、切り口が全然違うんですよね。ヒートテック、ユニクロさんのやつは、基本的にはレーヨンとアクリルとポリエステルなんですよ。どうして発熱するかというと、それは膨潤熱というんですけど、繊維が水を吸った時に、一時的に熱を出すんですよ。水を吸うということは、水を繊維の中に取り込んでしまうということなんですね。そうすると、いったん取り込んだ水を今度発散する時に、気化熱を奪われてしまうんですよ。当社では、ジオラインという商品がありますけど、これはポリエステル100%なんですね。これは全く水を吸わない。ただし、表面だけ水を拡散する特殊な加工をしていますから、水は一瞬繊維を通して拡散するんですね。だから気化熱を奪われないわけです。それより保温性、自分の体温を守るということの方が明らかに山の場合は必要なんですね。ユニクロさんのあの品物が悪いというのではなくて、普段使いとしてはあれは素晴らしい。ただ、山用のウェアとしては我々の選択肢にはあの素材は入ってこない。そういうことなんです。命に関わっていますから。

リスクマネジメントですよね。それの前提としては想像力。最近の若い人はというつもりは全くないんですけど、どうも情報が多すぎて、想像力が欠落してきているんですよね。もし雨が降ってきたら、あの山小屋からあの山小屋までの間でもし天気が悪くなったらどうしようって思えば、準備するじゃないですか。それを感じる想像力がだんだん日本人はなくなってきている。それはビジネスにおいても多分同じだと思うんですね。

僕、土手で、子供のころですね、仲間と一緒に遊んでいて、ロープを土手に降ろして、それを伝わって登ってくるんですけど、僕は上でロープを持って支えていて、友達がロープにしがみついて上がってきたわけですよ。もう土手の上に登り切るというころに、自分の力が尽きてきて、だんだんじりじり崖に引き寄せられて、このまま我慢していると自分が落ちるという状況になったことがあるんですね。その時どうしたと思います。最後離しますよ。だって、自分が落ちるか、相手が落ちるかでしょ。その時、子供の頃ですからね。ちょっと自分の体をどこかに結わい付けておけば、問題なかったのに、それなしにあったものですから、結局離したんですよ。彼は命は別状なかったんですけれども、大怪我して、その時思いましたね。自分の力というのは大したことがないなって。やっぱり自分が確保されているというのが前提で、仲間が助けられる。そういう意味で、まず自分のポジションを、足場を拵えるという。

確実にこれはものにできるというふうに考えたとしても、100%できるということはあり得ないわけですね。99%できる可能性があっても、最後の1%はやってみなければわからないということだと思うので、冒険というのは決して博打ではない。50%50%の確率であれば、これは冒険とは呼ばないです。賭けですよね。51%もし可能性があれば、49%のリスクはとる。これが究極の冒険じゃないでしょうか。

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