マネーサプライが伸びれば、やがてGDPの上昇と物価の上昇になると。私は嘘じゃないかと思っているんですけれども
2009年8月22日放送 BSジャパン マーケットウィナーズ
ITCインベストメント・パートナーズ(株)取締役 岡崎良介さん
現在の中国経済と中国の株式市場、欧米で消滅していたと思われた信用創造が中国で復活を遂げていたんですね。マネーサプライの伸びは貸し出しの伸びですから、これを抑制しないと、将来のインフレの火種になってしまうというのが心配なところです。というのも、経済学者が長期的にはこういう公式を教科書で世界中に広めているんですね。マネーサプライが伸びれば、やがてGDPの上昇と物価の上昇になると。これ、本当かどうかわからないですよ。誰も確かめたことがないんですけれども、私は嘘じゃないかと思っているんですけれども、25%もマネーサプライが伸びていたら、いくら10%の成長があっても、やがて15%ぐらいのCPIになるんじゃないかという理屈になるんです。
となると、もしこれを中国の中央銀行の方々が信じていたら、金利を締めなければいけないんですよね。マネーサプライをやっつけなければいけない、減らさなければいけないということで。そこで、おそらくは中国株の急落はここにあるんではないかなと。つまり、バブルが弾けてしまうんじゃないかなと。バブルがあると思って乗っかった相場ですから、バブルが弾けれならば、逃げておこうという、こういう下げですよ。ですから、あくまで投機的な部分があって、そして投機的な部分が弾けてということなので、実体経済とはちょっと離れているんではないかと思います。それが証拠にといいますか、ひとつの支えは、物価が安定しています。これがあれば、本格的な金融引き締めはないと思います。とりあえず、総量規制とか、どちらかというとアナウンス効果ですよね、こちらの方で終るのではないかなっと思いますから、2割か3割か、わからないですけれども、そう長く続く調整ではないと、そんなふうに思います。
再び金融危機に向かうとか、再び景気の底を伺うとか、そういう展開にはならないように思います。
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