私はプレゼンテーションの仕方がすごくまずかったと思っているのは、対策をやらなければ、経済成長が一番いいんですと
2009年9月19日放送 NHK総合 経済ワイドビジョンe
経済産業大臣 直嶋正行さん
25の数字は、一つはこれを国際的に約束する場合の前提として、主要排出国、つまりアメリカとか中国とかインドは必ず入って、国際的な協調の枠組みができる。その枠組みで取り組むことによって、しかも、それが公平で、実効がある、そういう仕組みがきちっと出来上がることが、前提です。もうひとつ大事なことは、この数字は海外との排出権取引によるものとか、あるいは森林吸収部分もありますが、ちょっとテクニカルな話になりますが、いわゆる国内だけでやろうというのではなくて、そういう海外との関係も含めた数字であると。国内で25やるということではなくて、国際的なことも含めて25という形。
ただ、私の言った前提があるんですよということが、まずまだ理解されていないんですよ。約束をする場合の前提は、世界的に取り組めることですよと。しかも、主要排出国はちゃんと入ってくださいねと。
そもそも温暖化対策そのものが、成り立たなくなりますね。日本だけですと、今6%ぐらいですか。いずれこれが、10年後ぐらいには4%ぐらいになってくる、世界的に占めるウエイトがね。それに引きかえて、中国とか、インドとか、途上国のウエイトがどんどん上がってくるし、そうすると、我々だけが取り組んでも、温暖化対策に、これは人類共通の課題ですから、そういうところにきちっと入ってもらうという協調の枠組みができないといけない。
鳩山さんが総理就任前におっしゃったのも、公平で、実効のある国際的な枠組みができると。そこで、意欲的な目標がそれぞれきちっと設定されるということを前提にした数字ですよと、こう言っているわけです。
幅広く議論をして、国民の皆さんにご理解を得なければいけないと思います。それから、どういう手続きで、どういう決め方をしていくかというのは意見交換をする中でやられていけばいいと。私なんかが思っているのは、国際協調が前提でありますよとか、25の数字そのものの意味合いですね、もうひとつ大事なことは、よく言われる持続可能な成長というのは、環境対策もやりながら、経済成長も図っていくと、こういう発想ですから、政府の数字がいいか悪いかは別にして、私はプレゼンテーションの仕方がすごくまずかったと思っているのは、対策をやらなければ、経済成長が一番いいんですと。対策を厳しくやればやるほど、経済成長は低下していきますと。こういうプレゼンテーションの仕方になっていますから、麻生さんの説明はそうだったんですよね。国民から見ると、やらないほうがいいと言っているに等しいわけです。そうではなくて、対策をやらなければ、そもそも経済がこれから成り立たないんです。地球環境が壊れちゃうと、人類そのものの存亡の問題になってきますから、経済そのものが意味がないんですと。ですから、両方両立させるんですよと。ウィンウィンなんですよ。環境と経済は。そういうことも、きちっと議論したうえで、具体的にどうやるかを決めていかなければいけない。
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