投資家のリスク許容度が高まるほど、ドル安傾向と株価の上昇は続くかと思います
2009年9月18日放送 テレビ東京 Newsモーニングサテライト
米国みずほ証券 村上実奈子さん
投資対象の資産のほうが変わってきていて、安全度の高い資産からリスクの高い資産への移行が顕著に見受けられます。昨日発表された7月の対米証券投資、つまり海外投資家による米国への証券投資額をみると全体の買い越し額は153億ドルで、6月の902億ドルから大幅に減少しました。内訳をみると、米国債の買い越し額、6月から約3分の1以下に激減しています。一方で、米株式の買い越しは上昇しました。また、米国内投資家による外国証券の買いは4カ月続いて堅調なレベルを保っています。
債券より株、米国株より新興国株、ディフェンシブよりも景気敏感株といった動きです。為替市場でもその動きは顕著で、ドルよりもユーロなので、対ユーロでドルはここ数日年初来安値を更新し、昨年9月のレベルに近づいてきています。
直接的ではないんですけれども、ある程度逆相関する傾向があります。たとえば、昨年下期に金融危機で株価が下落したときには、ドルが安全資産として上昇しました。少なくとも、ここ数年はドルと株価が逆相関する傾向がグラフを見ても確認できると思います。ただ、何事も行きすぎはよくありませんが、現在のドル安傾向は株式市場には好都合ということが言えます。最近は、このドル安を受けて、金価格や原油ですね、商品価格が上昇しており、景気に敏感な素材関連が株式相場を押し上げるという流れになってきました。投資家のリスク許容度が高まるほど、ドル安傾向と株価の上昇は続くかと思います。
« 医療従事者の人たち、まだまだ季節性インフルエンザと変わらないと思っている人たちが多い | トップページ | うれしい悲鳴というか、まさにフル操業の状態で、昼休みも稼働しているような状況です »
「Newsモーニングサテライト」カテゴリの記事
- アルコール飲料に新たな動き(2022.10.07)
- アメリカ小売決算の注目点は?(2022.10.06)
- アメリカ株価上昇の背景は?(2022.10.05)
- アメリカ中間選挙 市場の影響は(2022.10.04)
- アメリカ金融大手 決算見通し(2022.09.30)
この記事へのコメントは終了しました。
« 医療従事者の人たち、まだまだ季節性インフルエンザと変わらないと思っている人たちが多い | トップページ | うれしい悲鳴というか、まさにフル操業の状態で、昼休みも稼働しているような状況です »
コメント