過去のデータに基づく経営ではなくて、今どういう特徴を持ったお客さんが買いにきてくれているのかな
2009年10月14日放送 NHK総合 クローズアップ現代
コンビニ弁当 値下げの波紋
関西学院大学大学院 客員教授 藤田太寅さん
きめ細かいサービスがより求められているんでしょうね。時代がどんどん変わっていまして、今まで、我々が買い物をした時、バーコードをかざして、それで膨大なデータが集まって、あれに基づいて、間違いのない仕入れをして、今までコンビニ発展してきたんですね。しかし、時代が変わってきている。例えば、高齢化というのは、大変なスピードで進んでいる。人口は減ってきた。ということはお客さんが減ってくるということですよね。都会なんかでは、一人暮らしの人が多くなってきた。いろいろマーケットが変わってきていますね。一番大きいのは、20代から30代のお客が主力だったのが、30代、40代、50代ぐらいに移っているんではないかと、こう言われいています。そういう変化に対応するためには、過去のデータに基づく経営ではなくて、今どういう特徴を持ったお客さんが買いにきてくれているのかなと、それを知るためには、一人ひとりカードを持ってもらって、その人の属性と言いますか、職業とか、住所とか、そういうものを詳しく調べて、どういうお買い物の特徴があるかということを判断するということ。できたら、それにポイントサービスを加えて、お客様にずっとリピーターとしてきてもらうといったような新しい工夫が必要になってきているんでしょうね。コンビニは、今まで欲しいものがいつでも買えるということが支持されて、発展してきましたが、その品切れを起こさないために、小口の輸送を何度もやる、あれが大都市の交通渋滞を招いているんではないかとか、あるいは、排気ガスを撒き散らしているんではないかとか、いろいろなことを言われながらも、気がついてみれば、今は公共料金を取り扱ったり、あるいは自治体の窓口業務の一部を引き受けたり、チケットが買えたり、あるいは、宅配便を受け付けたりとか、大げさの言い方を許してもらうと、社会基盤の一端を担っているような、そんなところまで来ているんですね。問題はこれからです。こういう厳しい時代に、どういう進化、イノベーションを遂げていくかどうか、これは上手く脱皮していくためには、国民、消費者の支持を受けられるかどうか、その点がカギになると思いますね。
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