EPAで培った人材というのが、帰国して、母国のために人材になるというような、日本がアジアの人材の拠点となるように、EPAはこうしたチャンスでもあるわけです
2009年11月27日放送 NHK総合 特報首都圏
ニッポンで働きたい インドネシア人看護士 2年目の試練
京都大学大学院 教授 安里和晃さん
日本は高齢化率が20%を越え、今後も労働力人口が減少します。こうした転換期に、どのような社会システムを作っていくかというのは、すごく重要な喫緊の課題なわけですね。例えば、看護士について言えば、不足する人材を、福祉制度の充実化によって、潜在的な看護師に復職してもらうといった、そういう方法はとらなければいけないわけです。ただ、地域医療の実情も様々ですから、例えば、外国からの人材を雇用するというような選択肢もあっていいと思います。
新しいシステムの構築という面においては、新しい政権は、アジア共同体というものを強調しているわけです。アジア共同体というのは、単に、貿易の促進を目指すだけのものではなくて、おそらくいろんな面で交流が深まると思います。人の移動もその一つかと思います。そういったときに、この看護士というのは一つの架け橋になるのではないかというふうに思います。というのは、今後、アジアの国々は急速に高齢化します。ですから、こういうときに、EPAで培った人材というのが、定着する者もいるかもしれませんが、帰国して、母国のために人材になるというような、日本がアジアの人材の拠点となるように、EPAはこうしたチャンスでもあるわけです。
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