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このパラドックスを解明すると、今の市場メカニズムを解き明かすことができるんじゃないかなと思ったわけですよ

2009年11月14日放送 BSジャパン マーケットウィナーズ 

ITCインベストメント・パートナーズ(株)取締役 岡崎良介さん

もともともTOM戦略というのは、月の後半に買って、月末月初に売るというのが今までのセオリーだったんです。だいたい株式市場というのは、月末が高くなるという特性を持っていたんですね。そういうアノマリーがあったんです。月の後半に買って、月末、月初に売ったほうが、なぜ得か、なぜ月末が高いかと言うと、だいたい人々が噂していた理由は三つぐらいあって、企業の給料日というのがだいたい25日から。給料をもらって、個人投資家が月末に買うから、月末が高いんだという説。あるいは、月末ドレッシング説。月末の株価を上げて、評価を上げておきたい。月間パフォーマンスをよくしたい。機関投資家がみんなで寄ってたかって買うからだと。あるいは、月末、月初にはリバランスがあるからだと。年金とか、生保なんかはそうなんですけど、債券を売って、株に回していくとか、あるいはキャッシュから株へ、こういったものがあるから月末が高くなるというのが今までのセオリーだったんですけれども、今の時代は、今までのTOM戦略とは逆の戦略が功を奏しているんですね。ですから、今までのTOM戦略ではなく、どういう戦略なのかなとよく考えると、このパラドックスを解明すると、今の市場メカニズムを解き明かすことができるんじゃないかなと思ったわけですよ。
間違っているかもしれません。あくまで私の勘です。こういうときに、私はへそ曲がりなんで、今までのTOM戦略の全部逆を考えることにしているんです。つまり、給料日になると、売る人がいる。給料が少ないからですよ、おそらく。月末ドレッシング説の逆を考えると、月末になると、売らなければいけない解約とかに追われる機関投資家とかがいるんではないかなと。あるいは、月末月初リバランスで、株を売らなければいけない年金や生保がいる。つまり、株がずいぶん戻りましたから、こんなに戻っちゃったら、株を売って、逆に債券を買わなければいけない。海外ですね、このアノマリーがはっきりと出ているのは。これは私が発見したということは、世界中の人が発見しているとだいたい同じようなものですから、自分だけが早く見つけるということはないですから、私が分かったということは、大体終わると思います。法則はそろそろ終わると思います。そんなにいつまでも当たるもんじゃないんですよ、こういうのは。

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