業績見通しの見直しが多くなる時期ですけれども、ここで上振れるか、下振れるかで、目先の相場の行方が決まるのではないかと思っています
2009年12月1日放送 テレビ東京 Newsモーニングサテライト
アメリカ大和証券 三栖健児さん
サイバーマンデーにオンラインで買い物を予定している人は、何と9646万人で、去年より14%増えると見込まれています。今やサラリーマンだけでなく、アメリカ人の4人に一人がオンラインで買い物をする日となっています。すでにオンライン商戦はスタートしていて、この週末のオンライン売り上げは、10%増と好調な数字が発表されています。ただ、商戦全体の売り上げは大きく伸びるのは難しそうです。というのも、小売り企業の10-12月期の業績については、今オンラインシフトということなどで、利益率の改善などは見込めるというものの、引き続きコスト削減に頼るといったところで、売り上げは上昇しそうにないといったところです。
株式市場は予想を上回ることを期待していると思います。ですので、もし実際に減少した場合、株価にはマイナスだと思います。ただ、昨年より準備ができている分、低価格でも利益が出る体質になっているというのが、せめてもの救いだと思います。現在、株価については、ほぼ平均的な評価水準に来ていますので、今後は業績動向に素直に反応する展開が予想されます。
S&P500の12カ月先の予想PERの推移を見ますと、現在15倍程度まで戻してきていまして、割高でも、割安でもない平均的な水準となっています。今後の株価動向につきましては、87年以降2回あった不況からの戻り局面での金融政策が参考になると思います。87年のケースでは、PERが15倍に回復したときは、すでに利上げ局面でした。引き締めに転じているにもかかわらず、株価はコントロールできず、上昇が続いたということで、その後のブラックマンデーの引き金となっています。これとは対照的に、92年はPERが15倍を付けた後も利下げが数回続き、これが株価上昇をサポートしました。
今回は金融緩和が続いていることから、よほどのことがない限り、暴落はなさそうだと思っています。その一方で、ゼロ金利なので、これ以上の金融面でのサポートがないということで、株価を上昇させていくには、業績の改善が唯一の材料となります。山場は年末年始だと思っています。業績見通しの見直しが多くなる時期ですけれども、ここで上振れるか、下振れるかで、目先の相場の行方が決まるのではないかと思っています。
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