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結局はどこかに落ち着くとは思うんですけれども、必ず何かやらないと、実は非常に不誠実な対応だったというような論調というのは、ちょっと危険な考え方ですね

2009年12月15日放送 NHK総合 爆笑問題のニッポンの教養

単細胞は天才なのだ

北海道大学 粘菌 中垣俊之さん

もうひとつの特徴としては、司令官がいないということなんですね。全体を見ている司令官がいて、あなた、こうしなさいという人はいなくて、粘菌もどこも対等なわけですよ。流れている間に、どこかが栄える。それは、みんな無関係にやっているかというと、そうでもなくて、流れる量というのはある程度決まっているわけじゃないですか。どこかにたくさん流れてしまうと、その影響は他にも来てしまうわけですよ。その意味では、弱くお互いに影響を与えあって。
ある程度の規制をしておけば、何とかなるさみたいなことはあるのかなという気がするんですけど、基本的には、あまり考えて、手を打つというのが、誠実な唯一の道だと思うのは危険だというのは僕ははっきり思いますね。というのは、やらなかった方がよかったというのはいくらでもあるでしょ。制度の改善とか、回復というんだけど、それは、いけないところだけを見て、ここを変えようということをすると、見えなかったよかったところも全部ガラガラガラといくわけですよ。だから、結局はどこかに落ち着くとは思うんですけれども、必ず何かやらないと、実は非常に不誠実な対応だったというような論調というのは、ちょっと危険な考え方ですね。どこか所詮浅はかだというのを知りつつも、やるというのも。

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