ウェルズファーゴが公的資金をまだ返済していないというのが非常に気になるところだと思います
2009年12月15日放送 テレビ東京 Newsモーニングサテライト
ホリコ・キャピタルマネジメントLLC 堀古英司さん
公的資金を受けていることによって、公的資金自体の資本コストがかなり高いということがあります。受けている間は、報酬制限を付けられます。特に、バンカメなんかは、後任の経営トップを探していますけど、これがそのためになかなか見つからないということもあります。それから、国有化のリスクが常に付きまとっていたと。これで株価が低迷していたという問題もあると思います。一方で、返済してしまうと、国民の目からは、また報酬制限撤廃するためだけではないのかという批判もあるんですけれども、どっちにしろ批判されるということで、中立的要因だと思います。一方、財務省のほうは、もともと民間に介入したくないですし、議会で承認されている公的資金、3月には底を尽きかけていましたので、これが、今回、バンカメ、シティの公的資金返済によって、2500億ドルまで戻るということで、歓迎する意向だと思いますね。
公的資金注入に伴って、バンカメもシティもそうなんですけど、持っている資産が値下がりしたときに出る損失、政府と損失を分け合うという保証の契約が付いていたんですね。今回、公的資金を返済すると、この保証がなくなります。これが1点。それから、増資に伴って、希薄化の懸念が出ている、この2点が上昇しない理由だと思います。
実は、銀行をめぐる経営環境は非常にいいんですね。短期金利はゼロに張り付いていますし、貸出金利というのは、安くても4-5%という状態がずっと続いていますので、これまでもあった資産の価格動向次第ということになると思います。特に、バンカメはクレジットカードが強いですし、シティは証券化商品が経営を左右してきましたが、この辺は今、調子がいいので、いいんですけど、一方で、同じく大手銀行であるウェルズファーゴ、これも公的資金を借りていますけれども、ここは住宅ローンが主だったということもありまして、ここが公的資金をまだ返済していないというのが非常に気になるところだと思います。
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