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年前半は景気対策の息切れや在庫調整の効果のこれも息切れということで、二番底の懸念が強まると厳しく見ています

2010年1月4日放送 NHK BS1 経済最前線

みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト 上野泰也さん
私は日本経済回復力の鈍さが印象付けられる展開かと思っています。特に、年前半は景気対策の息切れや在庫調整の効果のこれも息切れということで、二番底の懸念が強まると厳しく見ています。緩やかに回復してくるという流れかと思うんですけれども、ただ、回復の柱がどうしても輸出ということになりますから、アメリカ経済の回復度合い、あるいは世界経済全体の回復度合いと、さらには為替相場の円高かどうかのレベル感ですね、こういったところに左右される不安定な展開かなと思っています。

東短リサーチ チーフエコノミスト 加藤出さん
基本的には、財政政策や超低金利政策に支えられながら、非常に緩やかな回復が続くという状況かと思います。海外経済、今のところ今年、新興国も含めて順調な成長が続くだろうという見方が多いんですが、一時的に、アメリカなどで息切れ感が出ることもあるでしょうし、財政政策が出てくるタイミングで、国内で需要が弱くなるケースもありうると思いますので、春ぐらいまでは注意が必要な状況かと思います。

野村証券 金融経済研究所 経済調査部長 木内登英さん
今年は前半がやや厳しくて、後半は改善していくという方向なんじゃないかなと思います。前半は政策効果が剥落したり、輸出の勢いが一時的に落ちることによって、もう一度、日本経済の底流にあるデフレというところが、もう一度浮かび上がる形で、景気は小幅マイナス成長に陥る可能性があると思います。一方で、後半は、輸出の強さに支えられる形で、日本経済、成長率はまた盛り返していくという形だと思っています。

三井住友銀行 チーフエコノミスト 山下えつ子さん
日本のGDP成長率については、だいたい1.5%ぐらいというふうに見ています。賃金や雇用の環境が著しく改善するというのは少し見込みにくいと思っておりますので、国内の個人消費、設備投資の回復も遅れるというふうに考えています。ただ、年の後半になりますと、アメリカなどをはじめとして、先進国の景気の持ち直しも明確になってくると予想していますので、日本についても、年後半にかけて、景気の拡大のスピードというものは加速するというパターンを予想しています。

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