少なくても去年から今年にかけての民主党の大臣たちの話を聞いていると、どうも表も裏もなくしゃべっているなという感じがしますからね
2010年2月9日放送 NHK総合 爆笑問題のニッポンの教養
政治家が口を開くとき
政治史 御厨貴さん
とにかく喋らせる。口語体って、やってみてわかったんだけど、実にうまく変幻自在にしゃべれるわけですよ。ただ、僕らが一番注意するのは、あるいは、僕らがよくやっちゃうのは、何は相手が言い淀むわけ。なんでこんなこと言い淀んでいるんだろう。しきりに言い換えをしたり、言っているなと、そのときに、僕らがこの人はこう言いたいんだなと思う時に、要約して言うことがあるんです。要するに、先生はこういうふうにおっしゃりたいんでしょう。これは言っちゃあいけない。これをやっちゃうと、彼らは安心して、そうなんだよとすぐ言いますから。そうじゃないんですよ、彼はそんな手垢のついた言葉でないことで言おうとしていることがあって、それが言えなくて、もどかしくて、その時間を僕らは待たなくてはいけない。じっと待っている。言いたいですよ。それをどれだけ我慢できるか。
よく言われるんですが、虚言癖みたいな人がいるだろうから、ウソばっかりついて、嘘のオーラルヒストリーというのができるんじゃないですかと言われるんだけど、意外にそうではなくて、春夏秋冬一年やるというのは大事なんです。つまり一年間、嘘つき通すというのは難しいですよ、これ。自分で作った話で通すというのは難しい。やっぱり時間をおくというのは意味がある。
少なくても去年から今年にかけての民主党の大臣たちの話を聞いていると、どうも表も裏もなくしゃべっているなという感じがしますからね。そうすると、こういう人たちに、将来オーラルかけられるだろうか、かけても結局、あれはその通りですよって言われちゃうと、何かそんな感じがちょっとするわけ。今までの人はどこか陰があって、やっぱりいわないことがあって、僕らとやるときだって、駆け引きがあるわけじゃないですか。でも、今の大臣たちが来て、ぽこっと座ったら、あの時ああいうふうに言ったけど、実は違うんでしょ。いや、その通りですよ、とか言っちゃうとね。
人間の喋りって、すごく面白くて、そういう時代の雰囲気まで合わせて語ってくれるから、それをきちんと残していけば、それは全部が残るとは言わないけれども、そういうことになるわけで、私はどんどん喋って、これから21世紀というのは、一つはそういう意味でのおしゃべり社会になるべきだというふうに思っているんだから。
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