銀行の不良債権の解決にもなりますし、身分不相応な住宅に住んでいたという住宅ローン保有者の問題も解決できる
2010年3月5日放送 テレビ東京 Newsモーニングサテライト
ホリコ・キャピタルマネジメントLLC 堀古英司さん
住宅市場はまだ厳しいままですね。代表的なアメリカの住宅価格指数であるケースしらー住宅価格指数を見ますと、去年5月に底を打ったんですけれども、底を打ったとはいえ、12月までで3.6%上昇しただけという、ほぼ底ばい状態なんですね。しかも高値からは30%程度下落したままと。この結果、アメリカの全体の住宅ローンで、住宅ローンの金額が住宅価格を上回っている、いわゆるアンダーウォーターと言われるんですけれども、水面下ローン、これが全体の4分の1近くに上っていると言われています。
政府はいろんな政策を講じてきました。私の意見では、これはすべて問題の先送りにすぎないと思っております。失業率が高止まりする中、支払いの延滞なんかが増えていっているんですね。60日以上延滞している割合というのは、通常の場合ですと1%しかないんですが、今、6.2%にまで登ってきているんですね。政策の中でひとつ、住宅ローン条件変更というのがありましてけれども、これも実は問題の先送りで、実際に住宅ローンの条件を変更して、6カ月後に債務不履行に至る割合が55%、何と2分の1以上とかなり大きい数字になっています。
このようななか、少しましな対策がなされるようになってきて、ひとつはショートセールスと言われるんですけれども、株でショートセールスと言えばカラ売りのことなんですが、住宅ではちょっと違いまして、住宅の保有者が住宅ローンよりも低い金額なんだけれども売却すると。その前に銀行から住宅ローンよりも低い差額を負担してもらう、要するに不良債権を償却してもらうという合意を得たうえで売るというやり方なんですが、これは政府も補助金を出していまして、銀行の不良債権の解決にもなりますし、身分不相応な住宅に住んでいたという住宅ローン保有者の問題も解決できると、こういう政策が少しづつですが始まっているというのも事実です。
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