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味わって、小さく手を叩いてくれるお客さんがいるから、店主もそうですかと言って、その気になるんじゃない

2010年3月28日放送 NHK総合 月刊やさい通信 3月号

糸井重里さん、クリス智子さん 夢枕獏さん

ああやって、誰かさんが別の文化を入れてくるんですね、都会ってね。そこから、物事が伝わってくるというのは、如実に表れたとか、目の当たりに見たというか、文化が増えるわけですよね。最初は、それはおまえ、駄目だろと言われた瞬間があったかもしれないですね。
ある程度冒険心というか、誰もやったことがないからちょっと試そうという勇気というか、気概がある人がこういうものを作っていくんだよな。
やさいなんかって言った人がいるんじゃない、てんぷらにしても。
そこを乗り越えた人と美味いと言った人がいてくださって。
味わって、小さく手を叩いてくれるお客さんがいるから、店主もそうですかと言って、その気になるんじゃない。池波さんの存在が受け手として刺激したものがあったんじゃないですかね。
言ったんでしょうね、上手なほめ方で。
守備範囲の広さが、これはおいしいというけど、これもおいしいというみたいな。あのへんの、おおらかで、実はうるさいみたいなところがなかなかいろんなもの育てたんでしょうね。

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