普段温厚な僕がこうやって辛口で言うんで、必ず選手はやってくれると思いますけどね
2010年4月10日放送 テレビ朝日 日本サッカー応援宣言 やべっちFC
名波浩さん
期待が大きい分、最近の結果が不安を呼び起こしてしまうんですよね。ただ、僕はシステムうんぬんより、けが人云々、出場停止云々というよりもまずこれをピンポイントコラムとして挙げたいんですけど、バックアップメンバーの重要性、特に、このセルビア戦はレギュラー組というよりもバックアップメンバーと言われる人が半分ぐらいいて、もちろん相手チームもほぼバックアップメンバーですよね。セルビアはその中で二人か三人しか選ばれない。そういう中でも、気丈に戦っていましたし、国際Aマッチとしての位置づけというのが非常に高いものでしたよね。そういう観点から見ても、僕が経験したフランスワールドカップというのがあるんですけど、それは非常にチームがまとまっていたと。なぜそれが結果として出なかったかというのは、それは技術的な問題であったり、組織力がまだまだ世界に届かなかったというのがあるんですけど、チームとしては非常にいい状態だったんですね。それは年配者、井原さんであったり、秋田さんであったり、中山さんであったり、そういった選手の包容力がチームをいい方向に進めたと。ドイツワールドカップの時は、現地に行って、もちろん試合も見ましたし、トレーニングも見ましたけど、少しばらばら感があったんですよね。そういう意味で、バックアップメンバーがチームの柱として、裏方さんかもしれないけれども柱として戦わなければいけない。そして、バックアップメンバーと言われないまでも、例えば、90年のワールドカップで、スキラッチというストライカーがいましたよね。彼はもともとバックアップメンバーでしたよね。そんな中で活躍して、得点王になったり、近年のブラジル代表なんかは特にそうなんですけど、ああいったポテンシャルの高い、我が強い選手が多い国でも、点が入ったときは、サブの12人がバアーとベンチから飛び出して、コーチとともども喜びあうというね、ああいう空気というのを作りだしてほしいなと。それがサポーターにも熱い気持ちとして届くのではないかなと。日本でも必ずできますしね、普段温厚な僕がこうやって辛口で言うんで、必ず選手はやってくれると思いますけどね。
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