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企業はまずはハイテク投資で業務を効率化して、コストを削減し、景気の見通しがよりはっきりしてきたら雇用もといった順番のようです

2010年7月27日放送 テレビ東京 Newsモーニングサテライト

米国みずほ証券 村上実奈子さん

現在、企業は潤沢な現金資金を使う時期に入っています。配当や自社株の買い戻しも増えていますが、特に成長型の企業は設備投資に資金を使っています。例えば、グーグルが先日発表した第2四半期の決算では、設備投資額が昨年比の3倍以上でした。また、こうした動きの恩恵を受ける側のインテル、こちらが先日発表した決算ではサーバーチップの売り上げが前年比で42%増となっています。ハイテク投資が拡大の方向に向かっていることがうかがえると思います。
注目のテーマはクラウドです。クラウドコンピューティングとは、インターネットにアクセスして、インタネット上にあるソフトを利用、データの保存もインターネット上で行うというものです。導入企業にとっては、コストが削減でき、短期間でシステムを構築できるというメリットがあります。IDCの最近の調査で、クラウドコンピューティングの投資額は2009年の165億ドルから2014年には555億ドルに達し、クラウド対応のサーバーは現在の約3倍、135万台になると予想されています。今日は、マイクロソフトとグーグルが連邦政府からクラウドEメールサービスを獲得すべく競っているというニュースが出ています。連邦政府でさえも、Eメール機能を内部には抱えず、クラウド、つまりグーグルメールやマイクロソフトのホットメールのような外部に委託する形で、コスト削減を図ろうということです。今後こうした動きはますます広がると思われます。
アクセンチュアが今年前半に行った調査では、過去1年に人員を削減したアメリカ企業の46%が景気後退前の水準に従業員数を戻す予定はないとしています。企業はまずはハイテク投資で業務を効率化して、コストを削減し、景気の見通しがよりはっきりしてきたら雇用もといった順番のようです。

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