それでもバーナンキFRB議長の腹はさらなる緩和策を講じることが決まっている可能性があります
2010年8月27日放送 テレビ東京 Newsモーニングサテライト
マキシム・グループ 久野誠太郎さん
この1週間ほどの指標は経済環境が悪化してきたことを示す指標が続いております。牽引してきました製造業にも鈍化の兆しが見られますし、低金利の恩恵を受けるべき住宅販売も史上最低を記録しています。こうした状況を踏まえまして、市場の中ではにわかに景気の二番底懸念が高まっています。FRBのほうは8月のFOMCで国債への再投資という形で、事実上の追加緩和策を講じていますが、さらなる緩和策を打ち出す可能性は高いとみております。
準備預金に対する金利を引き下げることですとか、追加資産購入によります資金供給などが考えられます。準備預金に対する金利を引き下げるというのは、その部分、貸し出しに回る効果を狙ったものですし、米国債や住宅ローン担保証券など追加資産購入によります量的緩和の可能性が高いと思われます。さらに、こうした量的緩和は小出しでは効果がないと思われますので、かなり大型の量的緩和になると推測されます。現在、2兆ドルを超えます購入資産を保有しておるんですが、さらに大きく増加させることで、大量の資金供給を行うことができます。
次回の9月21日、FOMCがございますが、こちらでさらなる緩和策が打ち出される可能性は高いと思います。来週31日に8月のFOMCの議事録が公表されますが、追加緩和策に対しては、17人のFOMC参加者のうち、少なくとも7人が反対意見か、現状維持を主張したことがウォールストリートジャーナルで報じられております。それでもバーナンキFRB議長の腹はさらなる緩和策を講じることが決まっている可能性があります。そういった意味で、日本時間の今晩行われますワイオミング州ジャクソンホールでのバーナンキFRB議長の経済見通しと金融政策に関してのスピーチが注目されると思います。
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