上の世代、長時間労働は美徳というような強烈な成功体験を持っている方だと、そういう子育てしながら働くなんて、マイホームパパで、いい仕事ができないというふうに見られちゃう
2010年10月5日放送 NHK総合 クローズアップ現代 イクメンで行こう! 男の育児が社会を変える
東レ経営研究所研究部長 渥美由喜さん
イクメンって、肩身が狭い、結構抑圧されている存在だと思います。というのは、上の世代、長時間労働は美徳というような強烈な成功体験を持っている方だと、そういう子育てしながら働くなんて、マイホームパパで、いい仕事ができないというふうに見られちゃうと、本気に頑張っていたエース部下が、それまですごく可愛がっていたエース部長に、ブルータス、お前もか、裏切られた心境だと言われ、それまで任せられた仕事から外された、干された、そんな実体験、私は聞いたことがあります。そういう人たちがいるのを見ちゃうと、なかなかカミングアウト難しいなと思います。
こういう取り組みは確実に中長期的に企業業績を伸ばすということを企業経営者は気付くべきだと思います。まず優秀な人材が確保できる。そこに従業員のやる気が上がる。また、効率の良い働き方が組織全体の業務効率化にも繋がります。また、イクメンというのは生活者の視点、消費者の視点で自社の製品、またビジネスを見直すチャンスでもあります。そういう多様な視点を持った、多様な人たちが、多様な意見を言い合うことによって、イノベーションが生まれます。今、どこの企業にとっても、付加価値が重要な経営課題ですけれども、金太郎飴みたいなモノカルチャーの職場でイノベーション、付加価値は生まれにくい、そこに企業経営者は気付くべきだと思いますが、なかなか気付かない。いま2極化していると思います。
本人の壁は業務を抱え込んでしまって、自分にしかできないノウハウで、付加価値をつける、そんな思いを持っている人は一歩踏み出して、誰かに代わってもらいたい易いように、オープンに供用する。それで、業務効率が高まったら、ライフの時間で得た付加価値で勝負していく。そういうふうになっていくと、本当に意味で、ライフとワークが相乗効果を生み出します。それに気付くとやるんですけど、なかなか一歩を踏み出すのは難しいと思います。
« 先月23日に発表されましたアメリカ商務省のデータによりますと、第2四半期のホテル、航空を含むアメリカ旅行業界の関連支出は、前期比、年率換算で3%増となりました | トップページ | 基本的にはディフェンスラインのスペースが大きく広がる穴を嫌うモウリーニョのやり方を今、一生懸命やろうとしている »
「クローズアップ現代」カテゴリの記事
- 実際に会った時に、話が濃くなったり、コミュニケーションの潤滑油になっているところもあるので、そういう意味でいうと、情報が溢れすぎて、何度もアクセスすることによって、油まみれになってしまっている(2012.10.23)
- そのプロセスが国家の面子を潰したと、あるいは国家のリーダーの面子が完全に潰れてしまった。それから馬鹿にされたと子供のような反応をした(2012.09.19)
- 原因究明をすればするほど、学校の過失責任を立証してしまうというジレンマが現場にあって、賠償法制が学校や教育委員会と遺族との間の壁になっている(2012.07.25)
- 日本はアメリカの自由なルールは真似したけれども、アメリカがそれで漸く持っている規律の厳しさというのは真似してこなかったのではないか(2012.07.13)
- 政策投資銀行を自分から使い倒すぐらいの気持ちでやっていただければと思います(2012.07.12)
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 上の世代、長時間労働は美徳というような強烈な成功体験を持っている方だと、そういう子育てしながら働くなんて、マイホームパパで、いい仕事ができないというふうに見られちゃう:
« 先月23日に発表されましたアメリカ商務省のデータによりますと、第2四半期のホテル、航空を含むアメリカ旅行業界の関連支出は、前期比、年率換算で3%増となりました | トップページ | 基本的にはディフェンスラインのスペースが大きく広がる穴を嫌うモウリーニョのやり方を今、一生懸命やろうとしている »
コメント