QE2も結果的に消費者の財布のひもを緩めることになりまして、年末商戦は予想以上に好調になる可能性もあると思っています
2010年11月5日放送 テレビ東京 Newsモーニングサテライト
東海東京証券アメリカ 矢﨑正さん
本日のウォールストリートジャーナルでもコットンの価格上昇で衣料メーカー、ヘインズが来年初めにも1割程度の製品の値上げを予定しているとの記事やタイヤメーカー、グッドイヤーはすでに3回値上げをしたにもかかわらず、コスト高が利益を圧迫してさらなる値上げの可能性があるとの記事がありました。これら将来の価格の上昇の話は消費に水を差すとの見方もありますが、消費者の行動を良い方向に刺激するという可能性もあると思っています。
新聞などで将来価格が上がるとされれば、その前に今、買っておこうとする人が増えても不思議ではないという考え方ですね。加えて、2日の中間選挙の結果も、消費者の行動をさらに活発化させる可能性があると考えています。選挙では、景気回復を期待した票が共和党を躍進させたことになったんですが、景気回復に期待が持てる状態になったということで、選挙結果による景気回復期待、それから商品の値上げリスク、それらが消費者の財布のひもを緩めて、消費を活発にさせることは十分予想できると思います。
FRBの追加金融緩和策については、金額も予想を超えていますし、FRBの景気回復や物価安定に対する本気度がうかがえる内容だと思います。金融緩和が直接株価を上昇させるというものではありませんが、2008年後半からFRBによる市場への資金供給が潤沢となったことで、マネーサプライが増加して、その後の株価上昇に寄与したと言えます。今回の追加緩和で、さらに株価が上昇すれば、資産効果から消費活発化の要因となると考えています。QE2も結果的に消費者の財布のひもを緩めることになりまして、年末商戦は予想以上に好調になる可能性もあると思っています。
« これになんで選手たちがうまくはまるのかというところが、やっぱり選手がリスペクトされているからじゃない、監督に | トップページ | ウィキリークスは新しいタイプのジャーナリズムというより情報を入手するための仲介役だと考えています »
「Newsモーニングサテライト」カテゴリの記事
- アルコール飲料に新たな動き(2022.10.07)
- アメリカ小売決算の注目点は?(2022.10.06)
- アメリカ株価上昇の背景は?(2022.10.05)
- アメリカ中間選挙 市場の影響は(2022.10.04)
- アメリカ金融大手 決算見通し(2022.09.30)
この記事へのコメントは終了しました。
« これになんで選手たちがうまくはまるのかというところが、やっぱり選手がリスペクトされているからじゃない、監督に | トップページ | ウィキリークスは新しいタイプのジャーナリズムというより情報を入手するための仲介役だと考えています »
コメント