逆にそれが対策として出てくいるということは、それ以外の特効薬というのが見つからない、いわばオバマ大統領の手詰まり感というものがそこからも見て取れるのかなというふうに評価しております

2011年11月7日(月)Ｎｅｗｓモーニングサテライト

三菱東京ＵＦＪ銀行 鈴木敏之さん

インフレの問題を一般の方はやや認識が甘いところがあると思います。今回、緩和を見送った理由としてはヨーロッパの問題があるんですけれども、もうひとつは先進各国、インフレ率がひょっとして高過ぎるんではないのかという動きがあります。数字でいえば、イギリスは5.5％なんですね。アメリカも3.9％。2％、それぞれがおいている暗黙の目標ですね、イギリスは明確にいっていますけれども、暗黙の目標よりもはるかに高いわけですね。ここのところが落ち着いていくのかどうか、また為替差の面からも注目すべき動きです。

みずほ総研ＮＹ　太田智之さん

学生ローンの問題の本質は厳しい雇用環境の中で、大学を卒業した後に希望した職に就けない、もしくはなかなか職につきにくい、要するに雇用問題が背景にあるわけです。そうした雇用の問題が解決しない限り、負担軽減という対処療法ではなかなか限界があるのも事実なのかなあというふうに思っています。全体でみれば、ねじれ議会の中で、非常にやるべきことが限られている中で既存の制度を活用して出来るところから始めようというオバマ大統領のこういった姿勢というのは評価できるんですけれども、逆にそれが対策として出てくいるということは、それ以外の特効薬というのが見つからない、いわばオバマ大統領の手詰まり感というものがそこからも見て取れるのかなというふうに評価しております。