50万バレルを超えましたのは初めてで、これはＯＰＥＣ加盟国でありますエクアドルを抜く水準となりまして、イラクやコロンビアからの輸入量を代替するのに十分であると発表しております

2012年1月13日(金)Ｎｅｗｓモーニングサテライト

マキシム・グループ　久野誠太郎さん

10日にノースダコタ州の石油ガス局が、同州の11月の石油産油量が42％増加して、日量51万バレルとなったと発表しました。50万バレルを超えましたのは初めてで、これはＯＰＥＣ加盟国でありますエクアドルを抜く水準となりまして、イラクやコロンビアからの輸入量を代替するのに十分であると発表しております。
近年、水平掘削と水圧破砕というシェールオイル層の生産の技術が急速に進歩したことが背景です。ノースダコタ州やモンタナ州、さらにはカナダにかけて広がりますバッケンエリアと呼ばれる地域には石油ガスを含も巨大なシェール層がありまして、2008年以降、急速に産油量が増えております。昨年10月から新たな地質調査も始まって、採掘可能な埋蔵量の増加も期待されています。バッケンシェール層で権益を持ちます大企業のコンチネンタルリソーシズ、ホワイティングペトロミアムなどの株価は堅調に推移しておりますし、それ以外の中堅企業も大手メジャーからの買収期待も高く、注目しております。

住宅差し押さえ件数は去年、前年比で34％減少しまして、約190万件となって2007年以来の低水準となりました。しかし、手続きの遅延による影響が大きく、今年には前年から増加するだろうと言われています。米国景気の最大の足かせとも言えます住宅市場に対し、バーナンキＦＲＢ議長のその活性化を求める発言をしており、金融政策だけでは不十分との見方が高まっています。現在、有力とされていますのは、政府機関が保有する住宅をレント物件として貸し出す方法や史上最低に近い住宅ローン金利の恩恵を拡大するために、大規模な住宅ローンの修正を推進する方策など議論されております。大統領選挙を控えましたオバマ政権が何らかの活性化策を発表するとの観測もあって、今年に入って金融関連や住宅関連銘柄は堅調な推移となっております。