最終案の中で、まだ抜け道が全部埋まっていないということになると、むしろ銀行にとってチャンスになるかもしれません
2013年12月10日(火)Newsモーニングサテライト
ホリコ・キャピタルマネジメント 堀古英司さん
2年前、労働組合との交渉が上手くいかずに連邦破産法の申請適用しましたけれども、結局、USエアウェイズと合併して、これが承認されて、今日の再上場に至ったわけです。今日は23ドル半ばで寄り付いて、一時25ドル半ばまで買われています。今、航空業界を取り巻く環境は非常にいいんですね。セクターでみて、航空株指数というのは今年ナンバー1の上昇率で、60%近く上昇しています。さらに、この中でも、アメリカン航空というのはPER、株価収益倍率が6倍と割安ですので、今後、USエアウェイズとの統合とかリストラがスムーズにいけば、さらに上昇が見込めると思います。
ボルカールールは金融危機の時に言われた利益の私物化、リスクの社会化ということを二度と起こさないということを目的に、銀行の自己勘定取引を禁止する内容で、明日出てくると思われる最終案、1000ページぐらいにのぼると言われています。そもそも2年前に、草案が出ていたんですけれども、銀行から規制緩和の要求がある一方で、抜け穴がかなり指摘されていたので、規制当局としては抜け穴をなんとか防ごうと、この作業を今までやってきたので、当然明日出てくると予想される最終案は厳しいものになるはずです。
実かかなり織り込まれてきたので、私はそれほど影響がないと思うんですよね。第一に自己勘定部門、銀行は縮小したり閉鎖したり売却したりしてきましたし、もし、最終案の中で、まだ抜け道が全部埋まっていないということになると、むしろ銀行にとってチャンスになるかもしれません。また、金融危機の問題のひとつはリスクを取れない資金で、リスクを取っていたということですから、リスク性の資金と低リスクの資金と分けることができれば、これは金融システムの安定化にも好影響を及ぼすと思います。ですので、金融機関への悪影響だけではなくて、金融システムの安定がもたらすメリットも勘案して考えるべきだと思います。
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