税率が上がるので、それまでに株式を売りたいという人が多かったと思いますけれども、むしろここは買い場というのが歴史の例が示すところだと思います
2013年12月27日(金)Newsモーニングサテライト
ホリコ・キャピタルマネジメント 堀古英司さん
去年の今頃というのは、財政の崖問題で市場は総悲観状態だったと思うんですけれども、そこで予測しましたので、かなり楽観的に見えたと思いますけれども、実際は楽観的な予想を上回る良い相場になりましたよね。
来年はアメリカ経済は成長率が3%を越える一方で、インフレが落ち着いた状態が続くと思います。すなわち株式にとって、非常に良い環境で、来年も20%台の株式の上昇が見込めるとみています。ダウは2万ドルをうかがう展開になると思っています。ドル円はさらに円安が進むと思います。アメリカは金融緩和を徐々に解除していくのに対して、日本は消費財増税など財政は引き締めになりますので、金融緩和は長期化せざるを得ない。その結果、日米金利差が広がって、120円を目指すと思います。この結果、日経平均株価はアメリカの株価、ドル円相場に支えられて、2万円を目指すと思います。
来年1月からの証券優遇税制廃止に伴う株式の売却益等にかかる税率が10%から20%に引き上げられることなんですよね。これは引き上げなので、この前に株式を売却しようとする人も多かったと思うんですけれども、実は今から日本株が大きく上昇する可能性が高いと思っています。例を示しますと、去年末に日経平均を1万円で買った人のケースですと、今1万6000円ぐらいですので、10%の税金を払うと、1万5400円が手取りになりますけれども、来年、手取りを同じにするためには、売りは1万6750円に引き上げないといけないことになります。理論的には売り手が1万6750円まで売りを引き込めることになりますので、自然と相場は1万6750円まで上がるということになります。
アメリカでも過去、1987年、そして今年、キャピタルゲイン税率が大きく上昇したときがありますけれども、87年は年末から高値まで40%上昇しています。今年は年末から28.5%上昇していて、いずれも年末年始にかけての上昇率が大きいという例が出ています。こうした例にならうと、今回、日経平均の場合も、大きい上昇率になる可能性が高いということです。税率が上がるので、それまでに株式を売りたいという人が多かったと思いますけれども、むしろここは買い場というのが歴史の例が示すところだと思います。
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