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2017年1月

北米のロボット出荷台数は年平均6%以上の伸びが予想されていて、今後も工場自動化に関連する銘柄への注目が集まりそうです

2017年1月31日(土)Newsモーニングサテライト

岡三証券NY 坂下尚人さん

今日は規制緩和に向けた大統領令が署名されていますが、新しい規制を一つ導入するにつき従来の規制を二つ撤廃することを義務付ける内容です。今後は新規制策定に対するコストにも年間上限が設定されるとみられています。規制緩和自体は景気に対してもプラスとみられていますが、マーケットで好感する動きは限定的となっています。
次が就労ビザ制度を見直す動きが出てくるのではないかと警戒されています。人材を採用する場合はまずアメリカの国民が優先され、外国人を雇用する場合は報酬の高い人材が優先されるといった内容で、就労ビザを活用するハイテク、金融大手を中心に企業が人材獲得手段を見直す必要が出てくる可能性がありそうです。トランプ氏が積極的に動き出しているということもあり、今後、投資家の最大の懸念である税制などの貿易面のリスクを徐々に意識し始める可能性がありそうです。

今後、先進的な工場のロボット導入が一段と強まる可能性がありそうです。実は雇用の増加とロボット導入、同時に進むというような過去のデータも見られています。従業員に対する産業ロボットの台数を見てみると、アメリカは日本やドイツと比較して少なく、ロボットを導入する余地は大きいと思います。またアメリカで人件費の上昇ペースが高まっているということもロボット化には追い風とみられます。
すでに自動化が進んでいる自動車産業以外での進展が期待されています。産業別の導入動向を各国と比較してみると、アメリカは自動車産業以外でロボットの採用が多くないという状況です。今後中小企業なども製品の質や生産性の向上を進めると予想されることもロボットやその関連システムの需要の拡大を後押ししそうです。
工場自動化機器を手掛けているロックウェルは先週の決算発表後にトランプ大統領の進める政策次第ではより工場の自動化が進む可能性があるということを示唆しています。北米のロボット出荷台数は年平均6%以上の伸びが予想されていて、今後も工場自動化に関連する銘柄への注目が集まりそうです。

今年は設備投資持ち直しによる景気浮揚効果に期待してよいと考えます

2017年1月27日(金)Newsモーニングサテライト

日本生命NY 加藤裕之さん

今回販売が冴えない原因である価格の上昇に関しては実は12月の在庫月数が5.8カ月と2015年9月の水準まで上昇したことで、今後は供給過剰から価格を抑える効果が出てくるのではと考えています。
2013年にバーナンキ前FRB議長が量的緩和縮小を示唆し、金利が上昇した時も新築住宅販売は落ち込みました。ただ、先日決算を発表した住宅建設大手のDRホートンは足元の金利上昇は雇用や消費者センチメントといった経済の良好なファンダメンタルズが背景にあることなどを理由に11月上旬に発表した2017年通期の売上見通しを据え置きました。目先販売件数が落ち込む可能性はあったとしても、過度に悲観的になる必要はなさそうです。

企業側のトランプ新政権に対する対応の見通しです。ただ、これまでのところ新政権に関連する具体的なコメントはなく、企業は投資家と同じく様子を見守っているようです。例えば通信大手のベライゾンは減税にしろ規制緩和にしろ具体的な政策が見合ない中では判断するのは時期尚早としています。
その意味では設備投資の見通しがポイントになりますが、S&P500構成企業の合計額は今年1.4%のプラスと3年ぶりの増加が見込まれています。この設備投資はアメリカのGDPの12.5%を占め、仮に1.4%増加すると全体の成長率への寄与度は直近1年間のマイナス0.14%からプラス0.17%に改善します。
エネルギーや資本財セクターが原油価格の持ち直しを受け、前年比5-6%の増加が見込まれていて、さらに新政権の規制緩和なども手伝って、この増加幅は徐々に拡大していくと思われます。またITについてもグーグルやマイクロソフトなどがデータセンター投資を増加させており、約11%の増加が見込まれています。今年は設備投資持ち直しによる景気浮揚効果に期待してよいと考えます。

中国経済不安による去年年初の下落幅は約14%、ブレグジットの時は約6%、大統領選の時は約4%でした。これが下がれば買いたい投資家が増えていることを示しているとも言えます

2017年1月26日(木)Newsモーニングサテライト

野村グループ 前田秀人さん

金融危機以降14回目の1000ドル単位の節目越えとなりました。終値ベースで見ると、1万8000ドルから1万9000ドルに上昇するのにおよそ2年かかったのに対し、このまま2万ドル以上を維持して引ければわずか42営業日での達成となり、これは史上2番目に速いペースとなります。
ブルームバーグによると昨日寄り付き前時点でS&P500採用企業のうち80社が決算を発表しましたが、そのうち約78%の一株利益が市場予想を上回っています。ただ、好決算への反応は限定的で、市場予想を上回った企業の決算発表後の株価は平均で0.7%上昇、一方、下回った場合は平均で2.7%下落しています。これは昨年11月からの上昇で、彼はかなり織り込まれてきたことが要因と考えられます。

冷静にテクニカル分析が有効かもしれません。ダウの週足チャートでは今の株価は16年2月からの上昇トレンドに近く、さらに長期の平均値と考えられている52週移動平均線からの乖離率も高水準です。そう考えると、15年5月から16年2月の下落幅の倍返しの水準、2万176ドルからトレンド上限の2万400ドルあたりが一旦の上値の目途と意識されそうです。
2009年からの長期トレンドが一旦途切れた15年8月からの上昇における日柄を読み解くと、上昇が続く日数は平均で50日となっています。一方、昨年11月8日から今日までの上昇日数は合計55日と平均を超え、そろそろ日柄調整が必要かもしれません。
ただ、この点については心配はいらないかもしれません。それは昨年から下落幅の縮小傾向が続いているからです。中国経済不安による去年年初の下落幅は約14%、ブレグジットの時は約6%、大統領選の時は約4%でした。これが下がれば買いたい投資家が増えていることを示しているとも言えます。仮に下落した場合は押し目買いのチャンスかもしれません。

アメリカ自動車協会の調査では3割の人が去年に比べて旅行に出かける回数を増やすと回答していて、今後も旅行業界への追い風は続きそうです

2017年1月25日(水)Newsモーニングサテライト

岡三証券NY 高野一真さん

高水準を維持していて、引き続きしっかりとした内容となったと考えていますが、気になる面もあります。在庫に目を向けると統計開始以来の低水準で、これを受け中古住宅価格は上昇が続いています。12月の中央値は前年比で4%上昇とこちらは58カ月連続で前年を上回っています。
データ発表元の全米不動産業協会は2017年通年では1%増加の552万戸を予想していますが、賃金上昇がいまだ限定的となる中、在庫不足による中古住宅価格の上昇は初めて住宅を購入する世帯などを中心に市場を冷やす要因となりそうです。

旅行業界もここまでトランプ効果に乗ってきた業種です。アメリカ大統領選挙が行われた11月8日以降、航空会社で構成される旅客航空輸送業株指数は15%以上上昇しており、ホテル、リゾート、クルーズ船株価指数も全体相場を上回っています。
一つはビジネス出張需要の高まりです。選挙後に企業経営者の景況感も大きく高まり、政策次第では出張関連の支出が一段と上向く可能性が考えられます。また、実は2016年は大統領選挙の不透明感から支出額が減少した模様で、その反動もあり、今年は4%近い改善が見込まれています。
トランプ政権の減税期待もあり、去年12月の消費者信頼感指数は2007年8月以来の高水準となりました。クルーズ旅行最大手のカーニバルによれば、今年の予約状況や旅行価格は前年を上回っていることに加えて、アメリカ自動車協会の調査では3割の人が去年に比べて旅行に出かける回数を増やすと回答していて、今後も旅行業界への追い風は続きそうです。

ミレニアル世代のうち、ビッグマックを食べたことがあるのが僅か5人に一人だそうで、魅力ある商品の提供に苦戦しているようです

2017年1月24日(火)Newsモーニングサテライト

米国みずほ証券 中川義裕さん

マクドナルドの決算では海外は好調だったもののアメリカの既存店売上高が前年同期比マイナス1.3%となったことが嫌気されたようです。2015年10月に開始した朝食メニューの終日販売の効果が一巡したことも要因です。
フランチャイズオーナーが去年夏に出した報告書によるといわゆるミレニアル世代のうち、ビッグマックを食べたことがあるのが僅か5人に一人だそうで、魅力ある商品の提供に苦戦しているようです。一方で今回の決算ではお得商品が売り上げを押し上げており、値ごろな商品を求める需要も根強いことが示されています。高品質と値ごろ感、両方の商品を提供しなければならないというジレンマをどう克服するかが課題のようです。

トランプ氏はアメリカ国内でエネルギーの確保などを主張し、原油関連などへの規制緩和が株式市場でも期待されてきました。一方、これはクリーンエネルギーンは逆風と考えられていましたが、実は就任当日に示した政策課題の中で、自然環境を保護し、天然資源を保護することは引き続き優先事項となると環境保護にも言及しています。
電気自動車のテスラモーターズもトランプ銘柄に浮上してきます。テスラの自動車はすべてカリフォルニア州の工場で製造されるメイドインアメリカで、今後は生産拠点の拡張で大きな雇用創出も見込まれます。CEOのイーロンマック氏はトランプ大統領が新設した戦略政策フォーラムのメンバーで、数少ないハイテク業界からの一人です。自動運転に関する規制緩和などにも働きかけていくと予想されます。
アマゾンもその一つです。というのも足元で小売り各社が冴えない業績を発表していますが、雇用者数が比較的多い小売りは今後雇用削減が続く可能性があり、トランプ大統領にとって好ましいものではありません。そんな中で10万人を超える雇用創出を打ち出したアマゾンはハイアーアメリカンに合致してきます。トランプ氏はこれまでアマゾンに対して独占禁止法に違反しているとして批判してきましたが、増加する配送需要に応えるための設備投資は国内での雇用維持にもつながり、トランプ大統領にとっても朗報です。

短期的には2月中旬に明らかになるOPECの生産量で積極的な減産への取り組みが印象付けられないと、一時的に50ドル割れの可能性は高いと思います

2017年1月20日(金)Newsモーニングサテライト

三井住友アセットマネジメントNY 曾根良太さん

前の月が予想以上に上昇していたため、金利上昇による影響が出るのか懸念していましたが、全体の数字は安心感がありました。ただ、中身を見ると、集合住宅の反動が全体を押し上げていて、主力である一戸建て住宅は2カ月連続で減少しています。
そんなに気にしなくていいのではと思っています。今日、同時に発表された着工件数の先行指標となる許可件数は一戸建て住宅は5カ月連続の増加と堅調に推移しています。着工件数は天候要因などで単月でのブレが大きくなる傾向があるが、今後、緩やかな金利の上昇にとどまれば、改善基調は続くと思います。

実際、アメリカの原油生産は増加していることが確認できます。ただ、この先は逆に生産調整が想定され、原油価格が底堅く動く可能性が高いと思っています。その理由は今後、損益分離点の上昇が予想されるからです。損益分岐点の上昇は利益の減少を意味し、シェール会社としても採算が合わない生産を積極的に行うとは考えずらく、結果的に生産量の伸びが抑制され、価格を下支えする可能性があります。
それはコストの上昇が予想されるからです。最近、関連企業を取材したところ、井戸の仕上げにかかる一部費用が20%程度上昇してるということでした。シェール会社が実際の開発などを委託している油田サービス会社が掘削リグの稼働数の増加などを理由に強気に転じているそうです。
しかし、OPEC以外の材料、たとえばドル高、アメリカの原油在庫の増加、先物の買いポジションの積み上がりなど多くはすべて弱気材料です。短期的には2月中旬に明らかになるOPECの生産量で積極的な減産への取り組みが印象付けられないと、一時的に50ドル割れの可能性は高いと思います。

従来の財務情報の分析だけではなく、将来の事業戦略にこのESGを織り込むことで、先駆的な取り組みができる体力を備えているとの評価につながり、より深く企業を洞察することの重要な視点となっています

2017年1月19日(木)Newsモーニングサテライト

東海東京証券アメリカ 笠原善彦さん

12月の鉱工業生産指数は前月比0.8%増と大幅に上昇し、市場予想の0.6%増を上回りました。ただし、11月分は0.4%減から0.7%減と下方修正され、全般としては改善が遅れているのが現状となっています。トランプ氏の政策への期待はあったものの、12月時点では実際の投資はまだ動いていなかったようです。
本格的にトランプ次期政権の政策効果が加わることで、今年は明確に回復基調に入ると期待されます。鉱工業生産の内訳は製造業75%、鉱業15%、公益10%から構成されますが、2014年半ば以降足を引っ張ってきたシェールオイルなどを含む鉱業が原油価格の上昇を背景に回復基調に入っていることが追い風になるとみています。

アメリカでは在宅勤務をはじめとする様々な働き方がますます一般的になりつつあります。ある調査ではアメリカの80%超の企業がフレキシブルな働き方を従業員に認めています。また、別の調査では2005年以降の10年間で、非自営業者のうち正規の在宅勤務者は2倍以上の伸びとなっています。
しかも従業員、雇用主双方にメリットがあります。従業員にとっては家族との時間が取れたり、遠隔地での就業や持病を持っていても仕事をすることが可能になります。一方、雇用側はオフィススペースなどの費用削減や採用対象の拡大なども期待できます。
それはESG投資です。これはE環境、S社会、Gガバナンスに配慮している企業への投資のことで、働き方改革はSに含まれます。従来の財務情報の分析だけではなく、将来の事業戦略にこのESGを織り込むことで、先駆的な取り組みができる体力を備えているとの評価につながり、より深く企業を洞察することの重要な視点となっています。これらが持続的な成長と業績向上につながるとすれば、投資判断の一つとなりそうです。

実は国内投資の恩恵を受けるのはトランプ支持層の労働者ではなく、ハイテク業界と言えそうです

2017年1月18日(水)Newsモーニングサテライト

大和証券CMアメリカ シュナイダー恵子さん

就任前の人気調査ではトランプ氏支持が44%、不支持が51%と異例の不人気ぶりです。オバマ大統領の就任前の支持率は83%と圧倒的でしたし、全投票数で対立候補のゴア氏を下回って当選したブッシュ大統領でさえ61%でした。
市場では共和党若手トリオ、ライアン下院議長、ペンス副大統領、プリーバス首席補佐官が実際の政治を動かすことが期待されています。また足元のアメリカ経済は堅調で、ここにトランプ政権の高圧経済が加わると、世界がデフレからインフレ時代に、ドル安からドル高に大転換するとの見方があります。今日はトランプ氏がドル高を牽制していますが、ドル資産の価値が高まるとの見方が株価の上昇を支えています。

自動車大手が相次いでアメリカの国内投資を発表したことから急速な保護主義へのシフトが警戒されています。ただ、これはトランプ氏の圧力をかわすためで、国内投資自体は既定路線です。ポイントは投資の中身で自動車業界はハイテク化を長期戦略に掲げていて、発表された投資の多くは自動運転や人工知能などIT投資に向かうとみられます。
部品製造や組み立てなどはメキシコに残ると思います。ワシントンのシンクタンクもこれまでの莫大な投資を考慮すると工場の多くはメキシコなどに残るとみています。もちろん輸入品にかかる関税次第という面はありますが、負担の一部は規制緩和やペソ安で相殺されます。
実は国内投資の恩恵を受けるのはトランプ支持層の労働者ではなく、ハイテク業界と言えそうです。自動車がただの乗り物ではなく、ハイテク機器になるという構想では運転支援システムなどで半導体の搭載量が急増します。また10年単位の長期で見れば、自動運転のグーグルやアマゾンの音声認識システム、アレクサなどに期待が集まります。

企業向けにクラウドソフトウェアを手掛けるセールスフォースドットコムやマイクロソフトなどのハイテク各社がその恩恵を受けることが期待されています

2017年1月13日(金)Newsモーニングサテライト

米国みずほ証券 兼松渉さん

12月輸入物価は前月比0.4%増と、内訳を見てみると石油が7.9%増で、全体を押し上げています。実際のところ12月に原油価格が大きく上昇していました。ですので、燃料を除いたベースでは0.2%減と落ち着いています。ただ、大統領選挙後のドル高、そして利上げの影響もあり今後、輸入物価のインフレが加速すると考えにくいとみています。
輸入物価の上昇は部品や材料などを通じて国内の物価を押し上げるのは事実です。ただ、燃料を除いたベースでは1年前と比べてほぼ横ばいで、12月の原油価格の上昇もOPECの減産合意という特殊な要因だったことを考えれば、FRBが過度の神経質になり、利上げを急ぐというような内容ではないと考えています。

大統領選挙の後には規制緩和に向けての期待などから金融セクターが大きく上昇しましたが、それと比較するとハイテクセクターはトランプ政権に向けての先行き不透明感から冴えない動きとなっていました。しかし、今年に入ってからはハイテクセクターによる追い上げがみられています。株価に割安感が出てきたほかに別の理由もこの流れを後押ししていると考えています。
それはアメリカの労働市場において生産性が伸び悩んでいる点がひとつのポイントです。先週の雇用統計で見られたように雇用状況が改善し、賃金の上昇がみられている中で、今後アメリカ企業は生産性を高めるべく設備投資を行う必要性が高まってきます。その生産性の向上にはハイテクの力が欠かせなくなるという話です。賃金が安い環境では企業はただ人員を増やすことも可能ですが、今後は少ない人数でどう仕事の効率を高めていくかというところが重要なカギとなってきます。
特に従業員一人当たりの生産性を高めることが重要になり、そのためにはソフトウェアですとかサーバー、クラウドなどへの投資が不可欠となってきます。そういう意味では今後、企業向けにクラウドソフトウェアを手掛けるセールスフォースドットコムやマイクロソフトなどのハイテク各社がその恩恵を受けることが期待されています。

アマゾンのアレクサが消費者、IoT製品のオペレーティングシステムにおいて事実上の標準規格になる可能性もありそうです

2017年1月12日(木)Newsモーニングサテライト

マキシム・グループ 久野誠太郎さん

医薬品業界を批判して薬品価格に競争を持ち込むと発言したことで、ヘルスケア関連が急落し、相場の下げを主導しました。またトランプラリーの恩恵を受けている金融関連も期待はずれから一時マイナス、F35戦闘機のコストに言及しロッキードマーチンが下落、一方でサイバー攻撃への防御の必要性からサイバーセキュリティ関連が上昇しています。
トランプ経済政策の詳細については20日の就任式以降に持ち越されそうになります。これまでのトランプラリーを受けた持ち高調整の動きからセクターローテーションによるハイテク関連への資金シフトが続きそうです。また、今週、銀行決算から始まる10-12月期の企業決算の注目度がなおさら高まりそうです。

先週に開催されていたラスベガスの家電ショーでは今後の消費者向けIoT製品の中で大きなトレンドとなってくるものがはっきりしてきたと言えそうです。ポイントはAI、人工知能の進化です。これまでIoTはスマホなどでの操作が主流で、実は手でスイッチを入れる方が簡単な場合もありましたが、AIを使った音声認識機能の発展でより身近なものとなってきそうです。
ある調査会社によると2011年以降で140社近いAI技術の新興企業が買収されるなどアルファベットやマイクロソフトなど大手ハイテク企業が競合しています。別の調査会社はAIの市場規模は年率58%成長で、2025年には358億ドルになるとの見通しを示しています。
アマゾンが頭一つリードしているといえます。アマゾンの音声認識機能アレクサを搭載したエコーはこの年末商戦での売り上げが前年比9倍以上となりました。今回の家電ショーではそのアレクサを利用する商品が多く発表され、例えば家電のワールプールは洗濯機や冷蔵庫などでアレクサを活用。またフォードはエンジンやドアロック、ナビゲーションなどをアレクサで操作できるようにしました。アマゾンのアレクサが消費者、IoT製品のオペレーティングシステムにおいて事実上の標準規格になる可能性もありそうです。

足元市場は変化のスピードが速く、ともすると頻繫にポジションを変更したくなるものですが、統計的にはずっと耐えたほうが良いと言えそうです

2017年1月11日(水)Newsモーニングサテライト

三井住友アセットマネジメントNY 三浦仁孝さん

規制緩和に対する過剰ともいえる期待感です。13日から始まる金融決算ですが、金利上昇やトレーディングの好調を受けて10-12月期の決算については問題ないものの、今後の見通しが注目されます。
トランプ氏の優先事項は地方の雇用創出と経済成長で、規制緩和されれば、地方銀行へは恩恵があります。一方、今後の金融規制のベースになる共和党が提案している金融選択法案の中では依然として大手の金融機関に対する厳格な姿勢が示されています。結果的に銀行全体として規制が緩和されるというよりもこれ以上厳しくならないという程度であるということは念頭に置いておくべきだと思います。

結論から言うと推奨銘柄の変更頻度の低いアナリストほど高いリターンをもたらすようです。これはフランスとカナダの有力ビジネススクールの研究者たちが発表した論文で、先週末のアメリカファイナンス学会でも取り上げられました。19996年から2012年の長期にわたり2万以上のサンプルから導き出された結果です。
変更回数の少ないアナリストは金融市場のノイズに惑わされない真の意味で市場価値に即した推奨を周りを気にせずにできているからです。中には投資家に売買を促したいために不必要に推奨を変更する動きも見受けられる中、変更の少ないアナリストは企業と長期目線で向き合っていて、それがパフォーマンスの良さにもつながっているようです。
売買推奨の変更は引き上げ、引き下げともにありますが、変更してからの時間経過ごとのリターン推移を見ても、変更回数の少ないアナリストは変更回数の多いアナリストを上回っています。足元市場は変化のスピードが速く、ともすると頻繫にポジションを変更したくなるものですが、統計的にはずっと耐えたほうが良いと言えそうです。

原油価格の影響、さらに企業幹部によるトランプ新政権に対するコメントなども相場を動かす材料になりそうで、こちらにも注意が必要かもしれません

2017年1月10日(火)Newsモーニングサテライト

SMBC日興セキュリティーズアメリカ 尾坂将司さん

基本的にはポジティブでとらえていると思いますが、強弱入り混じりの展開となり2万ドル越えの原動力にはならなかったようです。雇用者数は予想に届かなかった一方、内訳を見ると製造業が4カ月連続減少の後、今回は1.7万人の増加で、足もとのISM製造業景況感指数などの好調な数字と一致しています。11月分も上方修正され、失業率は4.6%から4.7%に上昇したものの、労働参加率も上昇し、良い失業率の上昇になったと考えています。
賃金上昇は企業にとってはコスト増の面もありますが、物価上昇を加速させる側面もあります。物価と企業の売り上げの関係を見ると、連動していることがわかります。決算が始まり、業績に目が向きやすくなる中で、株式市場にとってもポジティブな材料になりそうです。

今回発表される10-12月期決算はS&P500ベースで7-9月期に続き増益になる予想です。現段階で1株利益は3.8%の増益予想ですが、毎回7割以上の企業が市場予想を上回る傾向があるため、結果的に6から7%の増益もあり得そうです。
今週後半にある銀行セクターです。長期金利の上昇で、金利収入の拡大が期待されているほか、大統領選前後のマーケットの変動で、すでに12月初めの時点で各行の幹部がトレーディング収入が二ケタ増になる見通しを明らかにしています。JPモルガンは10-12月期にトレーディング収入が少なくとも1年前に比べ15%増加、シティもトレーディング収入が20%増になると予想しています。またバンクオブアメリカは12月初め時点の債券トレーディング収入が約15%増になったと明らかにしています。
まずはドル高です。多国籍企業の業績にとってはもちろんマイナス要因で、この先もドル高が続くならば、企業の業績見通しが慎重になる可能性があります。また、原油価格の影響、さらに企業幹部によるトランプ新政権に対するコメントなども相場を動かす材料になりそうで、こちらにも注意が必要かもしれません。

台湾のTSMC、オランダのASMLの決算には特に注目したいと思います

2017年1月6日(金)Newsモーニングサテライト

大和証券CMアメリカ 森本裕貴さん

実質的にはおおむね市場予想の範囲内だったと思います。そこで注目したいのが企業の規模別の雇用者数の伸びです。昨年から見ると小規模な企業の雇用が減少する一方、大企業では雇用が底堅く推移しています。
これは大企業に雇用が集まり、規模の小さな企業に雇用が回っていないことを示しています。つまり労働力不足が原因です。そのことは完全雇用に近づき、労働参加率が上昇していないことからすでに市場もわかっていることで、それを考慮すると今日の金利低下やドル安は少し行き過ぎた反応です。新たな労働力の参入を示す労働参加率、また生産性の水準を表す賃金の上昇率は明日の雇用統計で確認できます。今度、雇用者数や失業率以上に重要視されてくるかもしれません。

実は年末年始の株式相場でSOX指数、半導体指数とダウの値動きが非常に似ていたことです。ダウ構成銘柄の中には半導体銘柄としてインテル1社が入っています。SOX指数とインテルが連動するのはわかりますが、ダウ全体がここまで連動するのは少し意外感があります。
グラフィック半導体大手のエヌビディアの影響を受けている部分があります。この会社は昨年1年間で株価が3倍以上になり、S&P500構成銘柄の中でもっとも上昇した銘柄でした。ただ、年末年始の間、空売り集団のコメントをきっかけに売られ、その後に買い戻されるなど荒い値動きとなりました。このエヌビディアの値動きに関し思惑が交錯し、ITセクター、引いては株式市場全体について強気に見るか、弱気に見るか、投資家の心理を映した側面があったように思います。
半導体については人工知能やインターネットオブシングスなど長期的なストーリーは健在とみています。一方、短期的には株式市場全体の上昇トレンドを占う意味でも決算が要注目です。アメリカの半導体企業の決算は1月3週目以降に本格化しますが、その前に世界各国の半導体企業の決算が予定されています。台湾のTSMC、オランダのASMLの決算には特に注目したいと思います。

現状で金融機関の利益が一時的に減少してしまうデメリットには注意が必要かもしれません

2017年1月5日(木)Newsモーニングサテライト

米国みずほ証券 中川義裕さん

前日に自動車大手フォードがメキシコへの工場移転計画を撤回したことを受け、トランプ次期政権によるメキシコ経済への悪影響をめぐる懸念からメキシコペソはドルに対して下落しましたが、今日も下落し最安値を更新しています。
メキシコへの輸出に支えられているアメリカ企業があるというのも事実です。商務省の試算によると2015年時点で120万人弱がメキシコへの輸出品やサービスに携わる仕事についています。一方、メキシコ移民による祖国への送金額は約250億ドルとメキシコのGDPのおよそ2%を占めていますが、不法移民対策が打ち出された場合、送金が減少し、メキシコ国内の個人消費が減速することも考えられます。結果としてアメリカの雇用の減少に
つながる可能性もあります。

実は金融機関はやや特殊な事情を抱えており、減税が必ずしも恩恵になるとはなさそうです。シティグループやバンクオブアメリカなど一部の金融機関は巨額の繰り延べ税金資産を抱えており、ここに影響を与えそうです。
繰延税金資産とは簡単に言うと、会計上と税務上の費用の差のことであって、税金の前払いと考えるとわかりやすいと思います。ある期間の会計上の費用のうち、税務上の費用として認められず、次の期間以降に持ち越される部分にその時の税率をかけて計算します。例えば会計上の費用が100で税務上では50の場合、この差は50で、50に税率をかけた分が繰延税金資産になります。
金融機関では金融危機で多くの損失を出した結果、繰延税金資産が積み上がっていますが、減税が実施されれば、繰延税金資産が減ることになり、取り崩しを迫られます。これは会計上の費用となり、利益の押し下げ要因となります。シティグループの試算では税率が現行の35%から25%へ引き下げられれば、同社に60億ドルの追加費用が発生し、利益を押し下げると述べています。現状で金融機関の利益が一時的に減少してしまうデメリットには注意が必要かもしれません。

借入金の多い企業とか輸入企業とか、この辺にとっては不利な税制になるかもしれませんので要注意です

2017年1月4日(水)Newsモーニングサテライト

ホリコ・キャピタルマネジマント 堀古英司さん

年末までに損失を確定させて株式を売却すると通常所得3000ドルまでは相殺できるほか、キャピタルゲインでしたら無制限に相殺できるので、年内に株式、損が出ているものは実現してしまおうという動きが出て、その動きが年が明けるとなくなるので上昇しやすいと、これが1月相場といわれるものです。
トランプ政権で税率が低下するといわれているので、売却損を出すのだったら、年末までのほうがよかったんですよね。今回は特に税率の変更が予想されるので、去年末までに売りが多く出た可能性があります。ですので、その反動もこの1週間ぐらいで出やすい時期だったということなんですよね。1月、低税率なので、もうゲインを確定してしまおうという人もいるかもしれませんけれども、過去、実は低税率、3月まで施行されなかったケースもありますので、今まだ売っても仕方がないということです。

法人税減税、企業の税引き後利益が増えるので、これはそのまま株式市場全体にいい材料です。ただ、これに伴って、共和党の案では二つ控除できなくなるかもしれないものがあって、一つは借入金の利息、もう一つは輸入品の価格を費用計上できなくなるかもしれないということなんですね。
直接銀行からお金を借りて、その利息が発生すると、それが費用計上できるんですけれども、一方で、株式で株主に渡す配当金はもちろん費用計上できないですよね。株式というのはもともとリスクもあるのに費用計上できないということで、不利だということで、それを公平にしようということで、借入金の費用も認めなくするという案が出ています。
今、原産地ベースで課税されているんですけれども、それを最終需要地ベースにしようという案が出ていて、これになると輸入品が非常に不利になるんですよね。輸入企業にとってはあたかも他国との交渉なしに輸入品に大きな関税をかけると、そういう効果があるので、そうなると輸入企業にとっては不利で、為替ではドル高の要因になります。こうして借入金の多い企業とか輸入企業とか、この辺にとっては不利な税制になるかもしれませんので要注意です。

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