両社の株価は世界的な需要の高まりに支えられて堅調な推移が見込まれています
2017年5月18日(木)Newsモーニングサテライト
マキシム・グループ 久野誠太郎さん
もちろん大きく括るとトランプ政権への懸念になりますが、FBI長官の解任やロシアへの機密漏えいでトランプ大統領の立場が危うくなっていることだけが要因ではないと考えています。
現在、上院で税制改革法案などの作業が進行中ですが、マコネル院内総務は歳入に中立的でなければならないとの見方を示しています。つまり財政赤字の拡大は受け入れられないとの姿勢で、これはトランプ大統領や下院が求める思い切った税率の引き下げなどは上院での通過が難しいことを意味します。実際、今日はトランプ政策への期待で上昇してきた金融株がもっとも売られていて、仮に今回の問題が収まったとしても株式市場が期待していたトランプ大統領による政策が縮小、あるいは先延ばしとなるならば、市場はそれを織り込む必要があるのではないでしょうか。
電気自動車の販売でリードするテスラは1-3月期の新車販売が前年比69%増と好調です。また、2016年の世界の電気自動車販売は前年比で55%増加、今年は39%増加し、100万台に迫ることが予想されています。電気自動車の販売が加速する中で、欠かせないのが電気を蓄える電池に使われるリチウムです。
リチウムを生産する特殊化学品メーカーのアルベマールではリチウム需要は2021年にかけて年間の増加見通しを上方修正し、2016年から倍近くに伸びるとみています。その内訳を見ても、これまではスマホなど小型の電子機器向けが需要の伸びを支えていましたが、今後はより大型の電気自動車向けバッテリーなどが需要を牽引していくことになりそうです。
アルベマールの1-3月期の決算では売上高が10%伸びる中、主力のリチウム部門では58%の増収とバッテリー需要が成長のほとんどを牽引したと述べています。また、化学品のFMCではリチウム部門を分離、独立させるIPOを19年までに行う計画を明らかにするなど、今後の成長に大きな期待を持っていることがうかがえます。両社の株価は世界的な需要の高まりに支えられて堅調な推移が見込まれています。
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