メディアや調査のための出張が増え、ホテル業界にはポジティブに働く可能性が高いとみられます。今後はアメリカ経済の加速とともにビジネス旅行の需要も加速すると考えられます
2017年5月25日(木)Newsモーニングサテライト
岡三証券NY 松村梨加さん
今回の議事要旨では個人消費が今後数か月内に回復するとの見込みやバランスシートの縮小については再投資の緩やかで段階的な縮小と言及されていたことがわかりました。これを受け、株式市場ではアメリカ経済の先行きに対する安心感が広がりました。
市場の関心は長期金利にシフトしていくとみられ、今後はバランスシートの具体的な縮小方法に関心が集まると考えられます。今回は縮小規模を3カ月ごとに引き上げる可能性が言及されており、次回の会合でより踏み込んだヒントが出てくる可能性があります。
米国の宿泊施設で構成されているホテル指数は4月下旬あたりからS&P500指数を上回り、順調に推移し始め、直近の高値であった2014年2月の水準に迫る勢いとなっています。足元の決算で市場の予想を上回るものが多く、投資家の高い注目を集めているようです。
通期の予想を上方修正したマリオットやヒルトンワールドワイドからはレジャー旅行に強気な姿勢がうかがえました。海外部門では両社ともヨーロッパエリアが堅調で、マリオットでは特にアメリカ人の来訪者が目立ったとしています。この週末のメモリアルデーの連休も前年よりも強いレジャー旅行の需要が予想されており、ホテル業界に追い風になるとみられます。
もともとトランプ政権下で企業マインドが改善してビジネス旅行の機会が増えるかもしれないといったような期待が高まっていました。アメリカの企業経営者の1年後の景況感を示すCEO信頼感指数を見ると、足もとでさらに加速しているような状況です。またトランプ政権の動きやブレグジットを背景に政治的なイベントが増加すれば、メディアや調査のための出張が増え、ホテル業界にはポジティブに働く可能性が高いとみられます。今後はアメリカ経済の加速とともにビジネス旅行の需要も加速すると考えられます。
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