市場規模の大きい分野に進出し、少しでもシェアを獲得することで、売上高に貢献するという戦略です。2019年にかけて年率21%ペースでの売上高成長が継続すると予測しています
2017年6月9日(金)Newsモーニングサテライト
マキシム・グループ 久野誠太郎さん
コミー前FBI長官の議会証言ではトランプ大統領による司法妨害があったのかどうかが最大の注目点でした。しかし、この点に関し、コミー前長官は自身は述べる立場にないとするなど今回の証言内容からははっきりと司法妨害があったといえるようなものが得られなかったと市場を受け止めたと思います。実際にトランプ銘柄と言える銀行や資本財関連はプラスで引けています。
一連のロシアをめぐる疑惑に関してはモラー特別検察官による捜査にかかってくることになり、結果については時間がかかりそうです。しかし、今回の議会証言を見る限りではトランプ大統領の弾劾はなさそうだと考えられます。今後は多少の不透明感は残るもののもう一度トランプ政権の税制改革に目が向いて、再び政策への期待が相場を支えると考えています。
マキシム・グループではアマゾンは新たな市場に進出することで文字通りジャングルのアマゾンのように巨大化していくとみていて、目標株価を1300ドルに引き上げています。オンラインだけではなく、物理的な実店舗で消費者との接点を増やし、今後も様々な小売業界の秩序を破壊し続けるとみています。
今後、さらに4つの新市場に進出することが考えられます。その4つにはクレジット、ガソリンスタンド、薬局、旅行が挙げられます。例えば、消費者クレジット市場ではすでにアマゾンは多くの顧客データを持っており、それらの顧客が大型製品の家電や家具などを購入する際に、これまでの購入記録に基づくクレジットを活用することが可能です。将来的には貸し出しなどの金融業務への進出もあり得ると思います。
クラウドサービスのARSなど利益率の高い分野での成功によって得られる利益を投資に回すことが新市場への参入を支えています。また、アマゾンがこれまで進出してきた分野はアパレルや食料品など世界的な市場規模が1兆ドルを超える大きな分野です。つまり市場規模の大きい分野に進出し、少しでもシェアを獲得することで、売上高に貢献するという戦略です。2019年にかけて年率21%ペースでの売上高成長が継続すると予測しています。
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