アマゾンのホールフーズ買収でもテクノロジー導入によるコスト削減がキーワードで、小売業界でも新たな自動化の波が広がっています
2017年6月21日(水)Newsモーニングサテライト
大和証券CMアメリカ シュナイダー恵子さん
先週、住宅建設会社、大手銀行などを取材してきましたが、住宅市場はこの先も長期的な成長が続くとの見方でした。力強い雇用環境と低金利で購入意欲は健在です。ただ、家賃や住宅価格がどんどん上がる中で、頭金20%を貯めるのが負担との指摘がありました。住宅バブルのころには頭金ゼロとか5%といった例もありましたが、今はハードルが高くなっています。
銀行は前向きです。政府系住宅公庫が証券化のために銀行から住宅ローンを買い取る際の条件として20%の頭金を設定しているのです。JPモルガンのCEOはこの規定を10%に下げることを提案、ムニューシン財務長官も普通の人が家を買いやすくすべきと発言しています。引き下げが実現すれば、住宅市場に弾みがつきますが、トランプ政権が何も決められないようだとスローな回復が続くことになりそうです。
ロボット導入や工場の自動化がアメリカ国内で加速するという点です。これまでモノ作りは海外、新興国中心でしたが、トランプ政権になって、メイドインアメリカが見直されています。人件費が高いアメリカに生産を戻すために自動化によるコスト削減イニシアティブが改めて強い関心を集めています。
スマートフォン、半導体、自動車などの製造過程で検査装置が人間の目に代わるものとして注目です。例えば、コグネックスという企業はアップル向けの検査装置が売上の2割を占め、部品の微細化、高性能化に対応する検査システムでキーエンス、オムロンなどと競合します。自動車、半導体メーカーなどがアメリカ国内に生産を移す中で、シェア拡大のチャンスがありそうです。
バーコードにも注目です。バーコードは市場規模10億ドルの成長市場で、ネット通販の物流情報、空港での荷物情報、医療機関でのサンプル管理など様々な分野で効率化に貢献しています。コグネックスはバーコードだけではなく、文字や絵も画像として読み込める高性能モバイルリーダーを投入しました。アマゾンのホールフーズ買収でもテクノロジー導入によるコスト削減がキーワードで、小売業界でも新たな自動化の波が広がっています。
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