企業は徐々にクラウドベースのソフトウェアに移行しているために、この市場は今後、さらに拡大するとみています
2017年8月30日(水)Newsモーニングサテライト
マキシム・グループ 久野誠太郎さん
北朝鮮が再びミサイルを発射したことで、市場は確かに地政学リスクの高まりを意識しましたが、基本的にはアメリカの出方を見極めたいというのが大半の市場関係者の見方です。実際、極限の緊張の高まりや軍事衝突にならない限り様子見姿勢が優勢だとみています。
北朝鮮問題以外にもテキサス州で続いているハリケーンの影響の意識されています。ただ、中長期的にはマクロ経済や企業業績の見通しは堅調なものが見込まれています。地政学リスクや政治リスクの短期的に振らされる局面は続きそうですけれども、株式市場の基調はしっかりとしたものを見込んでいます。
サービスとしてのソフトウェア市場、いわゆるクラウドベースで様々なサービスを提供する市場です。顧客管理ソフトのセールスフォースドットコムの4-7月期は前の年から26%の増収で、業績見通しを上方修正しています。また、ヘルスケア関連企業に特化したヴィーバシステムズも27%の増収と予想を上回る業績見通しを示しました。さらにある調査会社はこの市場は今年20%増の463億ドル、2020年には757億ドル、およそ8兆2500億円に拡大するとの見通しを示しています。
従来と比べて初期投資の費用や複雑な管理、メンテナンスの費用が必要なく、使用する割合に応じて支払うだけで済むという点にあります。
意外にまだ多くの企業には浸透していないようです。それはセキュリティ上の不安や重要な情報をクラウドに保存することへの抵抗、そしてこれまでに多額の投資を行ってきた従来型のシステムを簡単にやめるわけにはいかず、減価償却する期間が必要という事情があるからです。ただ、企業は徐々にクラウドベースのソフトウェアに移行しているために、この市場は今後、さらに拡大するとみています。
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