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AIが人間を上回ったということがニュースとしては価値があるので、やはりより伝えられやすいと思うんですね。ただ、実際に実力を見てみると、ブームほどの実力はまだついてきていないというのが現状だと思います

2017年8月1日(火)Newsモーニングサテライト

ホリコ・キャピタルマネジマント 堀古英司さん

歴史的にアメリカの株式にとって9月というのは最も悪い時期とされています。過去50年間の月別平均リターンでは9月が一番悪いのが理解できると思います。近年で言えば、2001年の同時多発テロとか、2008年のリーマンショックなどが記憶に新しいところだと思います。
実は人間の普通の心理として、9月が悪いというのが広く知られていますので、8月に売ろうという行動に出るわけで、過去20年で取れば、前倒しになってきているというのがわかると思います。しかも8月が結構悪いんですよね、最近。投資家の多くが夏休みを取って、もし悪材料が出ても買いがそれほどでないというのもその一因にあると思いますけれども、一方で、株を安いところで買う時期でもあるということだと思います。

こちらの株式市場でも出来高の8割ぐらいがAI、またはシステムトレーディングではないかと言われていますけれども、これは今に始まった話ではなくて、システムなどを使ったトレーディングは流行するときもあれば、廃れるときもあればということもあって、こういう波を繰り返すものだと思います。
6月のウォールストリートジャーナルのデータではその時点では決して良くはないんですよね。まず最大手のツーシグマインベストメンツというファンドがあるんですけれども、ここはS&P500指数が今年8.7%上昇していた時点で、マイナス2.5%。AIを含むクオンツと呼ばれるファンドのカテゴリーの平均はプラス1.4%となっています。一方で、我々のような人間が運用している方で、今年、S&P500指数を上回るパフォーマンスを出しているファンドは数多くあると聞いています。
メディアは例えばトランプ大統領のネガティブな面をより多く報道する傾向があるのと同じで、AIが人間を上回ったということがニュースとしては価値があるので、やはりより伝えられやすいと思うんですね。ただ、実際に実力を見てみると、ブームほどの実力はまだついてきていないというのが現状だと思います。

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