特に25から34歳の若い世代ではわずか5%で、今後も現金離れが進み、先進的技術を取り込むことで、カード業界に追い風が吹くと考えられます

2017年9月6日(水)Ｎｅｗｓモーニングサテライト

ＳＭＢＣ日興セキュリティーズアメリカ　尾坂将司さん

ニューヨークダウに関しては大型買収を発表した航空関連企業の下げが影響している面もあります。また、幼少時に不法入国した移民の強制送還を猶予する措置の廃止が発表され、ハイテク株が売られるなど北朝鮮以外の下げ要因も重なったことも背景にあるとみています。
トランプ大統領からは北朝鮮と取引する国との貿易停止を検討との発言がありましたが、中国やロシアは反対姿勢を示しており、プーチン大統領はこういった制裁は無益で効果がないと批判しています。アメリカが北朝鮮問題を貿易と結びつけることで外交面のリスクが意識される可能性についても注意が必要と考えています。

VISAやMasterCardといったクレジットカードはシティやＪＰモルガンチェースなどの金融機関、アマゾン、ウォルマートなどの小売企業が発行するのが一般的です。しかし、先日、オンライン支払サービスのペイパルが新しいクレジットカードを発行しました。ペイパルのアカウント保有者を対象に2％のキャッシュバックがつくという高い還元率を売りにしたカードです。
オンラインだけではなく、ペイパルに対応していない実店舗での支払も取り込みたい考えです。消費者にとっては支払いの選択肢が増えるわけですが、他にもモバイル決済企業のスクエアが今年6月に自社のデビットカードを発行し、同社の個人間送金サービスで利用するためにおいてある資金を支払いに利用できるようにしました。
ある調査によるとアメリカでは支払方法に現金を好むと回答したのはわずか11％で、特に25から34歳の若い世代ではわずか5%で、今後も現金離れが進み、先進的技術を取り込むことで、カード業界に追い風が吹くと考えられます。