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買収先が意向に沿わない場合は資金の返還を求められるなど投資家に対する補償もあるため、今回のソーシャルキャピタルの動向次第でこうしたSPACを活用する方法がさらに増える可能性が指摘されています

2017年9月22日(金)Newsモーニングサテライト

マキシム・グループ 久野誠太郎さん

新規受注、出荷、価格と広範囲に上昇して、いずれも6カ月平均を上回り、製造業景況感の拡大が示されました。6カ月先の景況見通しも55.2と8月の42.3から上昇し、6カ月平均の41.0を上回っています。年初からドル安による需要の押し上げや今後に見込まれるハリケーンからの復興需要などが押し上げたと言えます。
9月分ではすでに発表されているニューヨーク連銀の製造業景況指数も高水準を維持していますが、ハリケーンの被害を受けた南部地区から比較的距離の遠いこれらの地区ではハリケーンの復興需要の恩恵がある一方で、被害の影響は見られず、本来の製造業の景況感を反映していると言えそうです。

SPACと呼ばれる非上場企業の買収を目的とした会社がIPO新規株式公開を行い、調達した資金を使って実際に買収を行うというものです。これにより一般投資家もこれまで手の出せなかった非上場企業への投資が間接的に行えることになります。先日、ソーシャルキャピタルヘドソフィアというSPACがIPOで6億ドルの資金を調達し、今年に入って20社以上のSPACがIPOによる資金調達を行っています。
今はSPACの買収先となるような非上場のハイテク企業がなかなかIPOをしないことが背景にあると考えられます。IPOは面倒な手続きや費用、そして上場後には短期的な成果を求められることになり、非上場企業にとってプライベートエクイティなど機関投資家などから集めた投資資金が増加していた環境下でIPOの必要性は低下しています。
SPACは上場する時点ではどの新興企業を買収するかは決まっておらず、全くの白紙です。つまりSPACの経営陣の力量を投資の判断材料とするしかありません。ただ、買収先が意向に沿わない場合は資金の返還を求められるなど投資家に対する補償もあるため、今回のソーシャルキャピタルの動向次第でこうしたSPACを活用する方法がさらに増える可能性が指摘されています。

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