倉庫などを中心に投資を行うデューク・リアルティによれば、今後も倉庫需要は順調に拡大すると予想されていて、雇用と同様、REIT市場でも実店舗から倉庫へという動きが続きそうです
2017年9月27日(水)Newsモーニングサテライト
岡三証券NY 高野一真さん
9月消費者信頼感指数の内訳をみていると現在の業況を示す指数はビジネス環境や雇用が良好との答えが減り、悪化や不十分との答えが増えたため、前の月から低下しています。一方で、6カ月先の期待指数に関してはビジネス環境や雇用に加え、所得の改善への期待も増加したことから上昇となっています。
今回は9月18日までの調査となっていますが、大型ハリケーンのハービーやイルマの影響が反映され、テキサス州やフロリダ州では指数が大きく悪化しました。特にテキサス州では11カ月ぶりの低水準となっています。確かにこれらの州では今後、復興の動きが強まるとの見方が強まる一方で、一部では労働市場がすでに引き締まっているため、人手不足から復興が遅れる可能性が指摘されており、来月以降、復興への期待がどう変化するか注目されそうです。
先週、アマゾンはオレゴン州とオハイオ州での物流センターの開設計画を発表しています。アマゾンのアメリカ国内物流センター開設の発表は9月に入って4件目、今年に入って20件以上にのぼっており、計画されている新規の正規雇用者数は3万人以上となっています。
実店舗の小売企業の苦戦が続く中で、こういった倉庫での雇用は小売りで失われた雇用の受け皿になっていると言えます。実際、2000年以降で見てみると、百貨店で働く人は46万に程減少しているのに対し、倉庫で働く人は44万人ほど増加しています。また、平均時給は倉庫のほうが高く、労働時間が長い傾向があるため、小売店舗で働くことと比較すると所得の押し上げにも寄与していると考えられます。
業務用倉庫を投資先としたREIT指数は足元でも高値近辺での推移となっていて、ショッピングセンターのREITと対照的な動きとなっています。倉庫などを中心に投資を行うデューク・リアルティによれば、今後も倉庫需要は順調に拡大すると予想されていて、雇用と同様、REIT市場でも実店舗から倉庫へという動きが続きそうです。
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