来週にはデータベースソフトウェアのモンゴDBがIPOを予定し、来年にはウーバーテクノロジーズや民泊仲介大手のエアビーアンドビーなど大型案件も期待されています
2017年10月11日(水)Newsモーニングサテライト
マキシム・グループ 久野誠太郎さん
レベル5の完全自動運転、ロボットタクシーを現実のものとできる初のAIコンピュータシステム、ペガサスを発表。1秒間に320兆のデータ処理が可能で、完全自動運転を実現するうえで基盤となるシステムになると思われます。現在もほぼすべての自動車メーカーを含む225社がエヌビディアと提携しており、今回発表のシステムも強い需要が見込まれます。
2016年年初から見ると、S&P500構成企業の中でトップの上昇率で、およそ6倍に株価は上昇しています。ただ、自動運転車市場は現在の80億ドルから2025年には1000億ドルに拡大すると見込まれており、この分野で大きな役割を担うことが期待されるエヌビディアの成長はまだまだ続くと思われます。これらの期待を考慮すれば、この株価の上昇も十分正当化できると言えそうです。
7-9月期にはIPO件数が僅か29件と4-6月期の52件から減少しました。中でもハイテク関連がわずか3件にとどまり、その内アメリカ企業は1件のみとなりました。
6月まで上昇したスナップとブルーエプロンの株価がIPO価格から大きく下落するなど、公開価格の評価に対して投資家が警戒感を持つようになったことが背景にあります。しかし、9月終わりにIPOを行ったテレビでオンライン動画を楽しむための機器を手掛けるROKUの株価は64%の上昇と好調で、高成長が期待されるハイテク企業は依然として強いことが確認できたといえます。
先週末にはムニューシン財務長官が情報公開の条件を簡素化して費用を抑えるなど新興企業による株式公開のルールを緩和すると発表しました。資本市場へのアクセスを容易にすることで、経済成長を促進するとしています。来週にはデータベースソフトウェアのモンゴDBがIPOを予定し、来年にはウーバーテクノロジーズや民泊仲介大手のエアビーアンドビーなど大型案件も期待されています。
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