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今回も決算発表が進むにつれて、増益率予想も上方修正される可能性が高く、好決算を受けて、株価もさらに高値を狙う展開になると見ています

2017105()Newsモーニングサテライト

 

岡三証券NY 近下篤子さん

 

今週はISM製造業、非製造業の景況感が非常に良好な数字となりましたし、昨日発表の自動車販売も好調でした。最近の傾向として、企業の景況感や雇用市場に関する経済指標に予想を上回るものが多い一方で、住宅や不動産市場、個人消費関連に関しては予想を下回るものが目立っています。

シティエコノミックサプライズ指数を参考にしたいと思います。経済指標が予想を上回れば上昇し、下回れば下落するもので、これを見ると6月を底に上昇が続いており、今週、5カ月ぶりのプラスに転じました。良好な経済指標が増えれば、追加利上げ懸念につながりやすいですが、足元の好調な株価を見る限り、投資家は現在のようにアメリカ経済が堅調であれば、さらなる利上げにも耐えられると前向きに受け止めていると言えそうです。

 

今回、S&P500指数の構成企業はハイテクやエネルギー企業が牽引し、5四半期連続の増益が見込まれていますが、増益率は前年同期比で5.5%程度と前四半期の12.3%からは減速する見通しとなっています。

すでに68月期決算を発表した企業の業績を見ると、マイナスの影響が確認されます。たとえば、物流大手のフェデックスはハリケーンの影響で1株利益が2セント押し下げられたほか、自動車部品販売のオートゾーンは600点以上が閉鎖を余儀なくされました。また、住宅建設のレナーは950軒の引き渡しに遅れが生じたとコメントしています。

今回の増益率予想の伸び悩みの背景としては金融セクターのトレーディング収入の伸び悩みや公益、通信セクターの減益予想などが挙げられ、ハリケーンの影響を現時点で織り込むのは困難です。ただ、これまでに発表された業績修正を見ると過去と比較して上方修正を発表した企業の比率が高く、企業の想定以上に事業環境が良好であることがわかります。今回も決算発表が進むにつれて、増益率予想も上方修正される可能性が高く、好決算を受けて、株価もさらに高値を狙う展開になると見ています。

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