強弱材料で綱引きにはなりますが、どちらも値を大きく動かす材料なので、日々思惑が変わる中で、今後は市場の変動が大きくなることに注意が必要だと考えています
2017年11月15日(水)Newsモーニングサテライト
三井住友アセットマネジメントNY 曽根良太さん
アメリカ経済の屋台骨を支える個人消費がしっかりしていることが確認できました。1株利益は市場予想を上振れ、業績を見るうえで重要な既存店売上高も極めて強い結果となりました。また、2017年通期の業績見通しについても上方修正しており、パーフェクトな内容であったと言えます。
ホームデポ株は消費関連株ですが、意外にも今後の業績に期待ができる成長株の一種と捉えられていて、今まで堅調に株価が推移してきました。しかし、成長株全体を見ると、現在、極端にまで買われており、いかに業績が良いとはいえ、さらに上値を追う展開になるかはやや不透明です。また、12月から1月にかけては相場の物色動向も変わることも多く、成長株から割安株へのシフトが起こる可能性には注意が必要だと考えています。
今月末に開催されるOPEC総会で非加盟国との協調減産がさらに延長されるとの期待が高まっている中、サウジアラビアでの政情不安のニュースが伝わり、10月後半以降、上昇ピッチが加速しています。
減産のさらなる延長に向けて関連諸国から積極的な姿勢が示されているので、18年末までの9カ月延長はすでに原油市場に織り込まれています。そのため、今月30日の総会前後を境に利益確定売りのリスクが警戒され、一時的に50ドルを割れる局面もあるとみています。
サウジは世界最大級の産油国で政情不安により強く供給不安が強く連想されると原油価格の上昇要因です。一方で、サウジはOPECのリーダー的な存在でもあり、協調減産計画を上手にリードしてきたため、政情不安でこの統制が崩れるとの見方が強まると、原油価格の下落要因ともなり得ます。強弱材料で綱引きにはなりますが、どちらも値を大きく動かす材料なので、日々思惑が変わる中で、今後は市場の変動が大きくなることに注意が必要だと考えています。
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