過去の利上げサイクルとは違って、低インフレ、低金利のまま景気が回復、この低インフレが株価を支えています。これからAIや自動運転が私たちの生活を変えるとすれば、この水準からも投資妙味は大きいと考えています
2017年11月1日(水)Newsモーニングサテライト
大和証券CMアメリカ シュナイダー恵子さん
10月シカゴPMI購買担当者景気指数は66.2と予想の60を上回るサプライズでした。新規受注、生産ともに活況を示しています。アメリカの製造業が強い理由として内需、外需ともに好調なこと。また、ドルが主要国通貨に対し、前年比でドル安になっていることもプラスです。活況の中、今日は工場自動化の機械などを製造するロックウェルコーポレーションを買収する動きが注目を集めており、工場の自動化、ロボット導入などの設備投資がさらに進みそうです。
10月消費者信頼感指数の125.9という数字はITバブルで144台を付けていた2000年以来です。内訳を見ても、現状の満足度は労働市場の強さ、そして将来への期待は株高や住宅価格上昇などによる資産効果と減税期待が支えています。
今年はリフレ相場、世界経済が回復、でも一向にインフレは出ないという株にとってまれに見る好環境となっています。ダウ指数は年初から3600ドル上昇しましたが、上昇分の4割はキャタピラー、3M、ボーイングの資本財3社によるものです。3社とも今回の決算は旺盛な需要に支えられ、予想を大幅に上回りました。
アメリカの主要貿易相手国の景気は今年に入りヨーロッパ、日本、特に中国の回復が鮮明です。景気減速時にコストを下げ、筋肉質にした結果、回復局面で企業利益、キャッシュフローが急速に改善しています。IT業界にとってもグローバル経済の力強い回復が追い風となっています。
ダウ指数の5年チャートを見ると、2015年、16年は原油急落や利上げ懸念で株価が抑えられていました。ところが、過去の利上げサイクルとは違って、低インフレ、低金利のまま景気が回復、この低インフレが株価を支えています。これからAIや自動運転が私たちの生活を変えるとすれば、この水準からも投資妙味は大きいと考えています。
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