アメリカの興行収入は増加傾向ですが、これはチケット価格が上昇していることによるもので、販売数はむしろ減少しています。こういった状況の中で、今後は強力なコンテンツでファンを引き付けられるかが重要になると考えています
2017年12月15日(金)Newsモーニングサテライト
SMBC日興セキュリティーズアメリカ 尾坂将司さん
11月小売売上高は年末商戦の強さが示される内容となり、ウォール街のエコノミストたちは早速第4四半期のGDP見通しを上方修正しています。内訳を見ると、オンラインの売上高が前月比で2.5%増と昨年10月以来の大きな伸びとなっています。
家電が前月比2.1%増と力強く、これはiPhoneXの販売が寄与したとみられます。ほかにもスポーツ娯楽用品や衣料品がまずまずの結果となった一方、自動車関連は減少しており、ハリケーンの復興需要は11月時点では一服したことが示されました。総じて強い内容の割には市場の反応は控えめな印象です。強い経済指標に慣れてきている可能性があるほか、来年の利上げペースには成長率よりもインフレのほうが重要視されていることが影響しているようです。
シリーズ8作目となる最後のジェダイはすでに一部の批評家から興行収入がアメリカ国内で歴代1位となった前作以上との評価を受けており、前作には届かないまでも大ヒットすることになりそうです。
映画部門の売上高比率は全体の15%程度とそれほど大きくはありません。ただ、映画に関連したキャラクター製品やテーマパークなどほかの部門との相乗効果が大きいため、数字以上に重要な位置づけになっています。また、買収を発表した21世紀フォックスの映画部門にはX-MENシリーズや世界の興行収入1位の映画、アバターなどがあり、さらに重要性が高まりそうです。
ディズニー以外にもワーナーブラザーズはバットマンなどのジャスティスリーグ、ユニバーサルピクチャーズはフランケンシュタインなど古典的な怪物を主役としたダークユニバースをそれぞれシリーズ作として打ち出しています。アメリカの興行収入は増加傾向ですが、これはチケット価格が上昇していることによるもので、販売数はむしろ減少しています。こういった状況の中で、今後は強力なコンテンツでファンを引き付けられるかが重要になると考えています。
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