キャパシティの増加に伴い、利用者の増加が見込まれるだけではなく、テクノロジーの活用でクルーズ船はこれまで以上に非日常的な空間という魅力が高まりそうです
2017年12月6日(水)Newsモーニングサテライト
岡三証券NY 近下篤子さん
トールブラザーズは平均販売価格が84万ドル、日本円で1億円近い高級住宅を手掛ける企業ですが、今回の決算では売上高、1株利益がともに市場予想を下回ったほか、来期の粗利益率が前期から低下する見通しで、予想を下回ったことが嫌気されました。
確かに今回の決算を受けて消費者がより手ごろな価格の住宅にシフトしているとの懸念も浮上しているようですが、トールブラザーズも購買力が増して、新たな住宅の購入者となりつつあるミレニアル世代をターゲットとした住宅を投入しています。第3四半期までの契約件数のうち、35歳以下の顧客が占める比率は2割強とまで拡大しています。加えて、住宅ローン金利が低水準を維持していることも追い風となりますので、過度に懸念する必要はないと考えています。
クルーズ業界は今年利用者が100万人以上増加し、過去最高を更新すると見込まれています。足元の年末商戦でもクルーズ各社は旅行代金を値引きしたり、旅行中の特典を強化したりすることで、利用者を引き付けています。
クルーズ各社は船の上で過ごす時間が快適なものとなるよう注力しています。一部の客船ではスマートフォンのアプリなどを使って、チェックイン手続きの簡素化、食事の予約や決済、旅行に一緒に行く家族や友人の位置情報の把握などができるようになっています。業界2位のロイヤルカリビアンクルーズはモバイルアプリを活用する一方で、最大手のカーニバルは11月に独自のウエアラブル端末を導入し、順次展開していく計画です。
クルーズ業界は客船が不足していて、需要の増加に対応しきれていません。こういった状況を解消するために今後数年にわたって各社が新たな客船の建設を計画しており、来年春には世界最大の客船も誕生する見込みです。キャパシティの増加に伴い、利用者の増加が見込まれるだけではなく、テクノロジーの活用でクルーズ船はこれまで以上に非日常的な空間という魅力が高まりそうです。
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