メリットとしては業界ごとの寡占が進み、収益性が高まっていることが挙げられます。株主還元に積極的になっている企業が多いともいえ、筋肉質な優等生が増えているともとらえられます
2017年12月19日(火)Newsモーニングサテライト
野村グループ 前田秀人さん
野村では来年18年にはFOMCの見通しと同じ3回の利上げ、19年にはFOMCの2.25回という見通しよりも少ない1回の利上げを予想しています。引き締めでも緩和でもない中立の金利水準がFOMCの予想よりも低い水準となるとみているからです。
過去の主要な利上げ局面を振り返ると、過去25年間において利上げ局面は3回ありましたが、株価の大きな調整につながることは一度もありませんでした。一方で、大きな下落局面は一貫して利下げ局面に起こっており、再来年、利上げのペースが徐々に落ちる中では株価の動向に注意が必要と考えます。
1996年と比較すると時価総額が倍になっているにもかかわらず、上場企業の数はおよそ半分になっています。IPO、新規上場などによる増加よりもM&Aなどに伴う減少のほうが多くなっているということです。
上場する最大のメリットといえる資金調達がベンチャーキャピタルによる出資など他の方法で容易になる一方で、デメリットとなるコストがこの20年で増えています。エンロンの不正会計事件を受けて、法律が強化されるなど上場企業に課される規制コストが上がったことやアクティビストなどの株主への対策コストも増え、デメリットの方が上回ると考える経営者が増えていることが背景です。
単純に投資できる企業数が少ないことはデメリットです。また、新たに上場してくる企業もある程度成熟した形での上場が多く、その成長に伴った株価の大幅な上昇を投資家が享受できなとの声もあります。一方で、メリットとしては業界ごとの寡占が進み、収益性が高まっていることが挙げられます。株主還元に積極的になっている企業が多いともいえ、筋肉質な優等生が増えているともとらえられます。
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