本格的に景気がいいのはアメリカが中心ですので、この状況だと、ドル高を通じてインフレ圧力が緩和されるので、世界的にもう一段の景気回復がないと本格的なインフレ率上昇にはつながらないと思います
2018年1月12日(金)Newsモーニングサテライト
ホリコ・キャピタルマネジマント 堀古英司さん
長期的に見て、ドル円の絶好の買い場が今、訪れてきていると思っています。日米の実質金利差とドル円は長期的に連動しています。実質金利というのはその通貨から得られる正味のリターンを表していますので、連動するのは当然といえます。トランプさんが大統領に勝ってから、119円近くまで一旦行きましたけど、この時は実質金利差はついていかなかったので、それ以上上がらなかったのも当然といえます。
実質金利差の拡大は今後続いていくので、これはドル円のサポート材料になると思います。直近で見ると、年初からドル円の市場の動きと実質金利差の動きが逆行していますので、これが買いのチャンスと考えています。
法案成立直後に発表したのは電話会社のAT&Tとかケーブル会社のコムキャストですよね。これらの会社というのは今、業界再編の動きが活発になってきていて、政権をサポートすることによって合併買収がスムーズに認可されるようにしようと、こういう思惑があったと思います。
法人税減税、はっきり言ってメリットを受けるのは誰かと言うと、株主のわけですよね。特に国内でビジネスをしている企業というのはメリットが大きいですけれども、株主ばかりに行っていると、やはり従業員とのメリットの差が出てきて、不満が出てくると。これを和らげようという動きが当初、あったのだと思います。今はもういろいろな企業がやるようになってきましたので、ほかの企業がやっているのになんだということで広がっているのが実情だと思います。
これまで賃金が上がらなかったので、インフレ率が上がらなかったというのは実際のところだと思いますけれども、今回、賃金が動き始めたので、その可能性があると思います。ただ、今、本格的に景気がいいのはアメリカが中心ですので、この状況だと、ドル高を通じてインフレ圧力が緩和されるので、世界的にもう一段の景気回復がないと本格的なインフレ率上昇にはつながらないと思います。
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