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プットコールレシオ5日移動平均が1.13倍を超えてくると底打ちの可能性が高まるとも言えます。また、VIX指数の低下も底打ちが近づきつつあるサインとみています

2018215()Newsモーニングサテライト

 

米国みずほ証券 堀内隆文さん

 

金利上昇やインフレは今回の株価調整にきっかけにはなりましたが、大幅調整の主要因とはみていません。景気拡大に伴う動きともいえ、本日は金融株や大手ハイテク株の上昇が指数上昇を牽引しました。

企業の資金フローになります。足元の株価下落を経て、今後の株価のサポート要因となるとみられる自社株買いやM&Aの動きが特に注目されます。海外利益への一括課税や法人税率引き下げといった税制改革により、設備投資なども含めて企業への期待は高まっています。

S&P500指数の業種別年初来の騰落率が相対的に堅調なセクターの背景には先ほどの市場の期待感があるのかもしれません。海外留保資金の豊富さという点では情報技術やヘルスケア、これに活発なM&A動向も考慮した一般消費財、そして、金融も規制緩和により大規模な株主還元が可能となっています。

 

ここのところの株価下落はスピード調整の一端であり、弱気相場の始まりとは考えていません。年末にはS&P500指数が2900ポイントを目指すと引き続き考えており、現状の水準からすると、10%弱の上昇余地があるとみています。

市場において悲観がすでに過度な水準にまで高まっているのか、これを見極めることがポイントになります。それを表す指標の一つが20日安値更新銘柄の比率です。これはS&P500指数構成銘柄のうち、直近20日間の安値を更新した銘柄の比率を表しています。過去の調整局面ではこの指標が50%を超えてくると底打ちのサインとなっていました。

オプション市場のセンチメントを示すプットコールレシオも一つです。これはプット、売る権利をコール、買う権利で割るもので、上に行くほど市場の弱気を示します。この5日移動平均が1.13倍を超えてくると底打ちの可能性が高まるとも言えます。また、VIX指数の低下も底打ちが近づきつつあるサインとみています。

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